2016年5月25日水曜日

文化影響力の浸透をはかる日本(2):文化人・学生に訪日ビザを解放(有効10年)する意味

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 日本政府が中国人のビザを緩和したことについて、中国は人材不足解消の処置だとしているが、どうも日本側から見ると説得力に欠ける。
 的を得ていないように思える。

 納得のいく理由としては、目先的には中国人観光客の誘致ということだが、長期的には
 「中国への日本文化の浸透戦略」
ということだろう。
 日本は戦前は軍事的に優位の時代であり、戦後は経済的に優位の時代を持った。
 とすれば次は「文化」ということになる。
 中国経済はピークを過ぎ、日中の軍事は拮抗している。
 残るは文化ということになるが、文化では圧倒的に日本が抜けている。
 共産党という集団による破壊によって中国文化はほとんど見るものがなくなっている。
 歴史では遣唐使など送って、中国から多くを学んだが、いまは学ぶべきものが中国には何もないといっていいほどまでに衰退している。
 経済の目的で中国に行く人はいるが、文化を学びに中国に行く人はほとんどいない。
 いたとしても、中国の古代文化研究が主になる。
 日本は文化復興が大好きで、さらには新しい文化が好きでもある。
 日本には文化が溢れている。
 この豊かな文化をもって中国に楔を打ち込みたいというのが、ビザ緩和のウラの意図のように思える。

 中国人のパスポート所有者は5,000万人という。
 これは中国当局の発表であるから間違いはないだろう。
 人口が14億人弱だから、パスポート所有者とは中国人口の「4%」となる。
 つまり、中国人の4%しか海外を見る機会がない。
 4%といえば富裕層のなかでも超富裕層に分類されるだろう。
 「上の上」といった階層にあたる。
 そのパスポート所有者が日本に来て帰ると、その多くが親日ではなくとも、反日から足を洗うらしい。
 どうも中国国内で流布している、日本観は間違っているのではないか、そこまでいかなくとも少々ズレているのではないか、思うようになるらしい。
 いうなれば、カルチャーショックをうけ、自らの国を日本と比較して考えるようになる。
 もし、パスポート所有者が倍の1億人になったとき、その感覚はジワジワと中国人の間に影響を及ぼしていく。
 このビザ緩和処置はそういう人たちをより多く生み出すために日本の戦略、文化戦略にほかならないのではないだろうか。
 そのように思えてくる。
 人材どうのこうの話ではまったくないように思える。


レコードチャイナ 人民網日本語版配信日時:2016年5月14日(土) 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/a138476.html

日本が一部中国人向け訪日ビザの有効期限を10年に延長した理由―中国メディア

 2016年5月14日、米国、カナダ、韓国に続き、日本も中国人を対象とした訪日ビザの有効期限を最大10年に延長することを決定した。
 先月末、中国を訪れた日本の岸田文雄外相は、中国外交部(外務省)の王毅部長との会談の際に、一部の中国人に対して最長10年の数次ビザを発給すると述べた。
 また、中国教育部直属大学75校に所属する学生などに対する一次ビザの申請手続を簡素化する。新華社が伝えた。

 岸田外相が言及した「一部の中国人」とは、どのような人を指すのだろうか。
 有効期限10年のビザ政策はいつから正式に実施されるのだろうか。

 日中両国の外相会談が行われた4月30日、日本外務省は「中国人に対するビザ発給要件等の緩和」に関する報道発表を公式サイト上で行った。

 この報道発表によると、今回変更の対象となるのは、
 商用目的の渡航者と文化人・知識人の2種類の中国人で、
★.数次ビザの有効期限を現行の最長5年から最長10年に延長、
★.発給要件もさらに緩和する。
★.次に、中国教育部直属大学75校に所属する学部生・院生及びその卒業後3年以内の卒業生に対する一次ビザの申請手続を簡素化する。

 日本を行き来する中国の高所得者を対象とした数次ビザの発給と比べ、今回の有効期限10年ビザの発給では、収入によるハードルが撤廃され、ビジネスマンと文化・学術関係者は最大の利益を受けることになる。

 在中国日本大使館によると、
★.商用目的の渡航者とは、国有大型・中型企業、上場企業、日本の上場企業の投資による合弁企業および子会社、
 日本の上場企業と頻繁に取引している企業の「処長または経理以上の役職にある者」で
 「勤続年数1年以上の者」を指す。
★.文化人・知識人の対象範囲はより広く、
 知名度の高い芸術家、
 人文科学・自然科学分野の研究者、
 アスリート、
 政府担当者、
 大学の教授・准教授、講師
などがすべて含まれる。
★.現役学生や社会人になったばかりの卒業生も、資金不足が理由で訪日ビザの取得を諦める必要はなくなった。

 報道発表の2項目目によると、
★.中国教育部直属大学75校に所属する学部生・院生及びその卒業後3年以内の卒業生に対する一次ビザの申請手続が簡素化される。
★.数次ビザではなく一次ビザではあるが、若者が旅行・勉強・交流などの目的で日本を訪れる際の手続きがより簡便化される。

 ビザ発給要件緩和の細則や具体的な実施タイムテーブルについて、日本外務省の中国事務関係者は、
 「日本政府が関係当局と準備を進めているが、遅くとも今年末には実施されるだろう」
との見方を示した。

同関係者は今回の日本政府の措置には次の3つの目的があると指摘した。

1].日中交流をいっそう拡大すること。
 これには若者の交流も含まれており、日本訪問を希望する学生たちに多大な便宜が提供される。
2].日本政府の国策「観光立国の実現」を貫徹すること。
3].地方の新たな収入源を確保すること。
 より多くの観光客を誘致することで、後退している日本経済をある程度盛り返し、人口減少によってもたらされる苦境を緩和することができる。

(提供/人民網日本語版・編集KM)



レコードチャイナ 人民網日本語版 配信日時:2016年5月18日(水) 13時40分
http://www.recordchina.co.jp/a138775.html

日本が対中ビザ要件緩和、
より多くの訪日を歓迎―中国メディア

 2016年5月13日、日本政府は観光立国推進閣僚会議を開催し、中国、ロシア、インドの各国向けのビザ発給要件の緩和に関する取り組みを推進することを正式に確認し、2020年の訪日観光客をのべ4000万人に引き上げるとの目標を打ち出した。

 在中国日本国大使館の話によると、日本の外務省はこのほど公式サイトで「中国向けのビザ発給要件の緩和」の公告を発表し、中国国民に対するビザ発給要件の緩和を決定したこと、特に文化人・知識人、一定範囲の大学の学生などが対象であることを明らかにした。

 発給要件緩和の具体的な内容は次の2点。
★.数次ビザに係る商用目的・文化人・知識人の対象を拡大し、
 有効期間を最長10年に延長するなどして、
 発給要件を緩和することが1つ。
★.中国教育部(教育省)直属の75大学の在学中の学部生、大学院生、課程を修了した卒業後3年以内の者を対象に、
 一次ビザの申請手続きを簡略化することが1つだ。

 これまで日本は中国の高所得者を対象に数次ビザを発行してきたが、今回の最長10年の数次ビザは収入だけをボーダーラインにするのではなく、商用目的、文化人、知識人が最も大きなメリットを享受することになる。

 在学中の学生や社会に出たばかりの大卒者は今後、十分な資産がないことを理由に日本のビザを諦める必要がなくなる。

▽解説:訪日観光客を呼び込んで経済を振興させたい日本

 中国現代国際関係研究院日本研究所の劉軍紅(リウ・ジュンホン)研究員は、
 「このたびの日本政府のビザ発給要件緩和政策は、
 実際にはビザを免除することはできないという条件の中での限定的な要件の緩和であり、
 その背後にある主な狙いは、日本経済の振興だ」
と指摘する。

 また、
 「観光立国戦略は、日本経済がデフレ状態にあり、国内の需要が全体として不足する状況の中で提起されたものだ。
 金融や財政といった伝統的な政策ツールでは、日本政府は『これ以上打つ手はない』状態で、
 唯一の光明は中国やアジア各国の観光客を呼び込んで日本で消費してもらい、
 内需の不足を相殺してもらうことだ」
と指摘する。

 海外から大勢の観光客が日本を訪れていること、とりわけ日本で大量に買い物することが、日本経済の振興で大きな役割を果たしていることは間違いない。

 劉研究員は、
 「海外からの観光客の消費がもたらす経済成長は、実際、日本の名目GDP(国内総生産)のマイナス成長局面を変化させている」
と話す。
 だからこそ、安倍政権は訪日観光客の目標人数を絶え間なく引き上げてきた。
 初めは3000万人だったのが、このたびの会議では4000万人に引き上げられた。

 日本政府観光局(JNTO)が発表したデータをみると、2015年度(15年4〜16年3月)の訪日外国人観光客数は過去最高ののべ2136万人に達し、前年比45.6%増加した。
 これにより観光、旅客輸送、貨物輸送を含むサービス貿易の赤字が大幅に縮小して1兆2100億円になった。

 注目すべき点は、15年に日本を訪れた中国人観光客はのべ500万人で同107%増加し、訪日外国人観光客に占める割合は4分の1に過ぎないながら、外国人観光客の観光消費に占める割合が41%に達したことだ。

▽優れた人材に来てほしい日本

 劉研究員によると、
 「経済の振興を図るため、日本政府は査証の要件緩和では主に『人』を見ている」
という。
 歓迎される人には主に2タイプあり、
★.1つは日本で消費してくれる高所得層、
★.もう1つは知識水準の高い先端技術をもった人材
だ。
 日本政府はかつて中国の造船技術者を大量に募集したことがある。
 中国の造船業で生産能力が過剰になり、若くて新しい造船技術を身につけた人々がたくさん職にあぶれていたので、こうした人を日本に呼び込んだ。
 また一連のソフトウエア関係者や別の分野の先端技術者も日本に呼び込んだことがある。

 劉研究員は
 「今回、中国国民の一部を対象に10年の査証を発行することにしたのは、日本政府の人材導入政策の一つの方向性とみることができる。
 これまで日本政府はアジアの人材に向けて人材市場をより多く開放し、アジアの優れた人材に日本で働いてもらうかどうかをたびたび検討してきた。
 10年の査証を発行するようになると、より多くの人材が日本で働いたり生活するようになるとみられる。
 日本で投資やビジネスを行う人に便宜がもたらされるだけでなく、一連の質の高い人材も日本で働いたり起業したりできるようになる」
と説明する。

 劉研究員は新政策で75大学の学生を対象に査証申請手続きが簡略化されることについて、
 「こうした動きは日本国内の目下の学生不足と関係がある。
 学生不足のため、日本の大学は中国の学生に留学に来てほしいと強く願っている。
 特に一部の私立大学は深刻な学生不足で、学生数の少ない学部は廃止や学生の募集停止を余儀なくされ、教員の中には失業の危機に怯える人もいる」
と話す。

(提供/人民網日本語版・編集KS)


サーチナニュース 2016-05-23 22:19
http://news.searchina.net/id/1610379?page=1

日本政府による中国人のビザ要件緩和措置
・・・人材不足解消のための切実な措置=中国メディア 

 中国メディア・人民日報海外版は23日、日本政府が中国やロシアを対象にビザ発給条件の緩和措置を検討していることについて、その目的や背景、意味について解説する記事を掲載した。

 記事は、日本政府が先日観光立国推進閣僚会議を実施し、中国・ロシア・インドのビザ発給条件緩和に関連した作業の実施を正式に確認し、緩和措置は年末にも実現する可能性であると紹介。
 現在発表されている緩和基準によると、対象となるのは商業・科学・文化などの分野で一定の成果のある人、および中国の教育部直属大学の学生であると説明した。

 そのうえで、中国社会科学院日本研究所の張勇氏が今回検討されている措置について
 「人材の呪縛を解くための主体的な措置」
と解説したと伝えた。
 張氏は、戦後の壊滅状態脱却、経済的な繁栄を十分かつ高い質の労働力で支えてきた日本が、少子化や高齢化により人材不足とう厳しい試練を迎えていると説明。
 ハイレベルな人材を中国から呼び込むことにより、
 人材不足を解消したいという切実な思惑がある
との見解を示した。
 記事はまた、日中間の若い学生どうしによる交流を深めることで日中関係の改善も促したいという狙いを指摘する声もあると紹介している。

 さらに、日本の現状や今回の措置が中国人にとって日本留学の好機になるかどうかについて、張氏が
 「日本への留学に一定の刺激を与えるだろう。
 日本社会や日本の教育機関への接触を通じて、国内の学生が日本留学する機会が増えることになる」
としたことを紹介。
 その一方で、
★.日本式の教育体系には育成目標やカリキュラム設置といった点に弱点を持っているという声があること、
★.日本社会の外来者に対する規制が依然として根強いこと
を指摘、
★.「有形無形の非国民待遇を打ち破り、寛容かつオープンな心で人材を呼び込めるかが、日本の政策決定者たちが最初に直面する試練」
と論じたことを併せて伝えた。

 中国経済の成長などにより、それまで一部エリート層しかできなかった外国留学が今では随分と身近になった中国。
 留学者が増えるのは日中交流という点では喜ばしいことだが、学生の質が玉石混交となる問題点もある。
 もうずいぶん前だが、日本国内で開かれた中国人学生による日本語スピーチコンテストを観覧したところ、日本語学校の学生と思しき中国の若者一行が近くに座った。
 真剣に話を聞くのかと思いきや、多くが携帯ゲーム機に夢中になっていたのを見て複雑な気持ちになったことを覚えている。

 いかに質の高い人材や学生を呼び込み、自身のキャリアアップと同時に日本の社会や経済の成長に貢献してもらうか。
 そのためには、記事の指摘どおり受け入れる側である日本社会の心構えも整えて行かなければならない。
 この説、日本側にとってはほとんど説得力がない。
 日本文化を輸出しようというのが、日本政府の考えである。
 これは確か麻生さんが声高に叫んでいたことだっと思う。
 中国にとっては日本の文化戦略は分かっているので、文化的貧困にあえぐ中国はこういう解釈を意図的にすることによってメンツを保とうとしているように思える。
 つまり、日本の文化戦略を経済戦略と解釈をすることで安心をえようとしている。
 というのは、共産党とはそれ自体が文化戦略そのものだからである。
 共産党とは政権であるが、文化であり、つまりイデオロギーなのである。
 よって日本文化を受け入れることはイデオロギーとしてできない
 そこで人材不足解消という経済戦略に解釈しなおしている、というわけであろう。


Record china 配信日時:2016年5月25日(水) 0時20分
http://www.recordchina.co.jp/a139511.html

“人材の呪い”に苦しむ日本、
外国人呼び込みに躍起
=鍵は待遇問題―中国メディア

 2016年5月23日、人民網は、
 「日本はどんな人材を呼び込みたいのか?」
と題する記事を掲載した。
 記事は、「観光立国」を目指す日本政府が、中国などの国に対するビザ発給要件の緩和を進めており、4月の日中外相会談でもこの問題が議論されたことを紹介した。

 日本政府がまず、ビザ緩和の対象としているのは、専門家や一部の大学生など。
 これについて、中国社会科学院日本研究所研究員で日中関係研究センター秘書長の張勇(ジャン・ヨン)氏は
 「“人材の呪い”を解決するための措置である」
と指摘する。
 張氏は「国の発展に労働力は欠かせない。
 戦後、日本の発展には、質が高く、数も十分な労働力があったが、少子高齢化とともに厳しい挑戦に直面している。
 人的資源に乏しい状況をどのように克服するか。
 特に、素養の高い人材が不足していることは、日本社会で大きな問題になっている」と語る。

 同時に、日本国内の学生の数も減少しており、若者の呼び込みを通じて日本の魅力を伝え、日中関係の改善にもつなげたい考えがあるという。
 では、中国人学生にとっては日本留学の絶好のタイミングなのか。
 張氏は「日本の措置は、中国人の日本への留学を刺激する作用はある」としながら、
 「日本の教育システムは素晴らしいとはいえ、国内外から批判されている問題(目標設定やカリキュラム)もある。
 また、日本では外国人に対する制限にまだ根深いものがある。
 こうした外国人の待遇問題を解決できるかが、政策の鍵となる」
と指摘している。
 明治維新後、多くの中国の若者が日本に留学して、中国に帰り清國政府を倒して民主化を進めた。
 孫文などはその典型例であろう。
 日本はその経験を踏まえて、再び日本の影響力を中国に及ぼそうとしている。
 それが今回のビザ緩和だ。
 多くの中国人が日本を見て暮らすことにより発生する影響力は、帰国後に発揮される。
 今回は清國ではなく共産党政府になる。
 日本のビザ戦略はそこにある。
 凝り固まった反日思想をもった中国人でも、日本にくると親日家になって帰っていくという。
 全部が全部そうではないにしても、日本に旅行した中国人が日本を賞賛する記事はメデイアに溢れている。
 考えれば、これは危険なことである。
 このことは中国自身も分かっている。
 しかし、それを公に述べることはできないために、苦肉の策として 
 「“人材の呪い”を解決するための措置である」
と言った解釈をひろめようとしている。


サーチナニュース 2016-05-26 14:21
http://news.searchina.net/id/1610660?page=1

中国「愛国者」が日本を貶めるために流した「噂」を検証してみよう=中国メディア

 日本と中国はもはや簡単に断絶することができないほど、政治的、経済的、文化的なつながりを持っている。
 関係や交流の強化を呼びかける人びとがいる一方、相手のネガティブキャンペーンを繰り広げようとする人もいる。
 中国メディア・捜狐は11日、
 「『愛国者』が作り上げた、日本のイメージを下げるための典型的な噂」
と題した記事を掲載した。

 記事は、中国における日本の印象を悪くしたいと考える「愛国者」たちが考えだし、
 中国のネット上で流布させているウソの情報として、17点を挙げた。
 そのうち一部を紹介する。

 まずは
 「日本社会のストレスは極めて大きく、自殺率が中国をはるかに上回っている」、
 「日本では売春が合法である」、
 「日本人は中国の資源を浪費させるため、わざと割り箸の原料を中国から廉価で購入している」
といったものだ。
 日本の自殺率は確かに世界で上から数えた方が早い位置にいるが、統計によっては中国だってそれほど自殺率が低いわけではない、というのが記事の言い分。
 売春行為については、言うまでもない。
 そして、割り箸については「純粋かつ正当な商業行為であり、そのような意図は存在しない」と断じている。

 また、
 「『盆栽猫』(ペットボトルなどにネコを閉じ込めて鑑賞するという、虐待まがいの行為)は日本人が始めた」、
 「日本人の芸術家が、胎児を食べた」、
 「『新浪』は日本人が創設したポータルサイト。
 ドメイン名sinaは日本語の『支那』から付けたもので、中国人を侮辱するもの」、
 「日本人は古代中国文化の正統な継承者であると自負している」
といった文化的な側面からの「噂」も多く見られた。
 「日本は2015年に中国を滅ぼす、という話題が日本のネット上で大人気」
という情報もあったとのことだが、記事は日本の大手検索エンジンで探しても、全く見つからないと情報を否定した。

 記事に示された、日本に対するネガティブな噂はあくまで「一例」に過ぎず、中国のネット上ではこのほかにも様々な噂が出回っているものと思われる。
 その背景には、「愛国教育」の迷走とともに、中国国内において日本の真の現状に関する情報がまだまだ不足していることがあると思われる。
 そして、何でも鵜呑みにしてしまいがちな中国のネットメディアやネットユーザーの認識も改める必要があるのではないだろうか。



ダイヤモンドオンライン 2016年5月26日 莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
http://diamond.jp/articles/-/91923

中国人1000万人が注目した高知よさこいチームの奇跡

 四国は高知に「ほにや」という和雑貨のブランドがある。

 日本でも知る人ぞ知る、この「ほにや」が、中国に初上陸し、わずか4日間で知名度が0から少なくとも1000万人に認知されるまでになった。
 4日間でどのようなマジックを巻き起こしたのか?

■博覧会開催の3週間前に出展を議論


●はからずも最も目立つステージでパフォーマンスができた

 4月27日の深夜、東京の銀座で、私はほにやの泉真弓社長らと、ある展示会に出展するかどうかを議論していた。
 5月13日に、「雑貨の都」と呼ばれる中国浙江省義烏市で開かれる、大型輸入品展示会「2016年義烏輸入品博覧会」である。
 すでに開催まで3週間を切っているという段階で、初めて出展を議論し始めたのだ。

 ほにやが義烏で披露しようと考えたのは、同社が率いるよさこいチームである。
 高知県の観光資源であるよさこいを、中国でPRしようというわけだ。
 同時に、ほにやブランドの商品も展示したい。

 そして4月30日、義烏市当局に参加の可否を打診してみた。
 その時点ではすでに空いている展示ブースが一つもない状態だった。
 しかも中国も日本も大型連休に突入してしまい、ことは思うように運ばない。
 焦っていたところ、中国の連休が終わった5月3日、義烏市当局から緊急連絡が入った。
 一般のブースではなく、逆に一番注目されるところの展示スペースを確保できた、と。

 しかし、日本のゴールデンウイークはまだ続いている。
 ツアーの手配がままならず手も足も出せない状態が続く。
 ようやく連休の終わった5月8日に、義烏に赴く二十数名の名簿がまとまった。
 その後、日本航空などの航空会社にも協力を仰ぎ、何とか全員のエアチケットを確保することができた。

 だが、問題はまた起きた。
 5月12日の出発当日、ある参加者がその日の朝8時半にならないとパスポートを入手できないというのだ。
 なんとかフライトの数時間前にパスポートが届くという、綱渡り的進行になってしまった。

 それでも全員が大分、高知、関西、静岡、東京など日本各地の空港から無事、飛行機に乗り、義烏に到着した。

 そして5月13日、晴れて義烏の展示会会場に登場。
 その後は、テレビ局や新聞社、見学者から大きな注目を浴び、一躍して展示会内のもっとも美しい花となった。

■4年越しでかなった中国進出

 以上が、ほにやと、同社が率いるよさこいチームを義烏に連れていった大まかな経緯だ。

 ご存じのように、四国高知のよさこいといえば日本各地でずばぬけた知名度を誇り、東京では原宿表参道元氣祭スーパーよさこい、北海道札幌ではよさこいソーラン祭りが行われ、毎年祭りの時期になると踊り子や観衆、ひいては町全体が興奮のるつぼに浸る。

 ほにやはいろいろな祭りで大賞や金賞を数多く受賞している有名なよさこいチームの名で、同時に創造性に富んだオリジナルブランドの雑貨・衣装・バッグなどの商品を扱う企業名でもある。商品デザインは和のテイストに富み、大きくあしらわれた牡丹柄がほにやブランドの特徴となっており、幅広い世代の女性に支持されている。

 実は、海を超えて高知県の観光資源を紹介するために、ほにやとよさこいを活用しない手はないと思い、4年前の2012年に、すでに中国への登場を企画していた。
 当時、高知県観光部の久保博道部長らとともにわざわざ黄山で知られる安徽省へ飛び、よさこいの演舞のための下見までした。

 しかし、日中間の政治的な事件により、すべてが白紙に戻ってしまった。
 それからの4年間、ひたすらに我慢に我慢を自ら強いて、企画復活のきっかけを狙ってきたのである。

 昨年12月、高知を再訪した私は、ほにやの泉真弓社長をはじめ地元の関係者と再会し、よさこいを中国に連れて行く企画を復活させようと再度、互いに誓い、その協力を確認し合った。

 そうして今年4月中旬、14年ぶりに義烏市を再訪したとき(雑貨の街「義烏」で見た中国企業の革新と旧態依然・参照)、地元の商務局の世話になり、特に局長の王碧栄氏の行動力に感銘した私は、義烏市輸入品展示会への出展へ気持ちが傾いたのだった。

 私の決断を信頼して踊り子などを動員し、行動を起こした泉社長の即断即決ぶりには、普通の日本企業と離れたところがある。
 私のところに取材に来た高知新聞の記者には、
 「高知のよさこいとの間に5年にわたった『恋愛』の歴史があるから、泉社長に信頼されたのだろう」
とコメントした。

■知名度が上がった効果はてきめん


●多くの現地メディアの取材を受けた

 こうして義烏の展示会の会場に立ったほにやよさこいのメンバーは全会場内で最も注目される存在となり、泉社長もメディアの引っ張りだことなった。
 鳳凰網、新浪網、騰訊新聞、浙江衛星テレビ、杭州テレビ、浙江日報、亜太日報、浙中新報、義烏網、義烏商報、金華新聞網、永康新聞網、中国義烏外貿網、東陽日報、義烏城市論壇、日経中文網など多くのメディアが、ほにやとよさこいを温かく取り上げた。
 そのおかげで、展示会が終了した時点、つまりほにやが中国初上陸してから4日間が経った中国では、少なくとも1000万人がほにやとよさこいの存在を知ったと言えよう。

 知名度が上がった効果がてきめんに現れた。
 河南省鄭州市のある大型ショッピングモールからは、ほにやの出店を依頼しに来た。
 江蘇省徐州市からは、これからオープンする新しいラーメン店がほにやのブランドを使うことができるのか、と人を通して打診しに来た。

 中国に赴く前に、ほぼ無名だった状態から、わずか4日間でこれほどまでの注目を集めたことは、ほにやにとっても、よさこいにとっても真実の奇跡だ。
 日中双方の関係者同士が力を合わせればやはりいろいろなことができるのだ、という信念を再度、証明できる思いがした。

 ほにやとよさこいの中国への再度の遠征をいまからも楽しみにしている。
 そして、新たな奇跡を起こしてほしい、と期待している。


サーチナニュース 2016-05-28 14:05
http://news.searchina.net/id/1610817?page=1

日本社会に深く根付くわが国の「三国文化」 
関連の実用書がたくさん=中国メディア 

 魏・呉・蜀と聞けば、多くの日本人が中国の「三国時代」を容易に想起する。
  劉備や曹操、諸葛亮といった名前を知らないという日本人も多くはないだろう。
 それだけ日本には「三国文化」が浸透しているのだ。
 中国メディア・和訊は27日、日本における「三国文化」について紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本で書店をぶらぶらしていると
 「中国からやってきた作品は決して多くないのに、『三国演義』や三国時代に関わる著作が100種類は並んでいることに気付く」
と説明。
 現代小説調にアレンジされたものから青少年向けのマンガまで存在し、近年では「三国志」のゲームが大人から子どもまで人気を集めており、中国で発売されている関連ゲームの大部分も日本からやってきたものであると伝えた。
 さらに、
 「マーケティング開発における孔明の兵法」、
 「三国志の人間学」
といったような実用書が大量に出回っており、中国の古典文化と日本の現代経営理念が見事に融合していると紹介した。

 また、全国には三国志ファンが多数存在し、自発的なファンクラブ組織が100はあると紹介。
 日本人が最も感動する三国志関連のエピソードは「桃園の誓い」であり、サラリーマンが過労死する背景には「死ぬまで全身全霊をかける」という諸葛亮の「出師の表」に出てくる姿勢の影響がある、との見方もあるとしている。

 さらに、三国時代の日本への影響は「呉服」と称される和服にまで見られると紹介。
 日本人は呉の国の首都だった南京を訪れると、孫権ゆかりの場所を訪れるほか、当時の地名だった「建業」(現在の業には「おおざと」が付く)が今もなお使用されていることに感激する人もいた、と伝えている。

 横浜中華街に商売の神様として蜀の名将・関羽を祭った関帝廟が存在する。
 われわれの日常生活において三国時代のエッセンスはいたるところに存在する。
 今もなお、異国の古典文学が日本において愛され続けているのは、
 吉川英治をはじめとする作家たちによる大衆小説化、
 横山光輝をはじめとするマンガ・アニメ化、
 そして記事でも触れられているゲーム化
が果たした役割が大きいと言えるだろう。
 今後も、名だたる豪傑たちが大いに活躍した三国時代の物語が、中国そして日本において語り継がれていくに違いない。



人民網日本語版 配信日時:2016年6月4日(土) 19時40分
http://www.recordchina.co.jp/a140484.html

日本に根付く「三国文化」、
伝統衣装から最新ゲームまで幅広く影響―中国メディア


●日本の書店をまわっていると、中国に関する他の書籍は少ないが、「三国演義」や「三国志」に関わる本だけは百種類以上もそろっていることに気付く。

 日本の書店をまわっていると、中国に関する他の書籍は少ないが、「三国演義」や「三国志」に関わる本だけは百種類以上もそろっていることに気付く。
 三国関連の書籍は17世紀に日本の僧侶が初めて日本語に翻訳したという。
 この翻訳本は羅漢中の「三国演義」と陳寿の「三国志」を参考にしたもので、日本でさらに転写が重ねられ、今に至るまで流行し続けている。
 その後も、全訳本や抄訳本が相次いで出版され、現代小説風に書かれたものや、若者向けの漫画本なども数千万冊の売上を記録している。
 近年では三国をモチーフとしたゲームもあり、次々と最新作が打ち出され、大人から子供まで楽しめる人気作となっている。
 中国市場で販売されている三国ゲームのほとんどは日本の作品だ。
 揚子晩報が伝えた。

 このように三国文化が根付いた日本では、全国に三国ファンが存在している。
 自発的に組織された「三国志ファンクラブ」も100以上ある。
 日本の高校生を対象に行われた「あなたにとってヒーローは誰ですか」というアンケートでは、諸葛亮が9位にランクインした。
 三国志の最も感動的なシーンとして挙げられたのは「桃園の誓い」だ。
 日本のサラリーマンは企業のために日夜奮闘し、過労死する人まで出ているが、これも
 「臣は鞠躬尽力し、死して後に已む」の考え
に影響を受けているという。

 山のような三国関連書籍の中でも、
 「孔明式『売れる!』マーケティングの教科書」
 「三国志の人間学: 脳力開発実践講座」「諸葛孔明の組織改革」
など、実用向けの本がかなり多いことに気付く。
 経営の神様と呼ばれる松下幸之助も生前、
 「三国志に登場する人物の知恵は私の最良の師だ。
 企業管理においては、才能を愛し重用した劉備のやり方を見習わなければならない。
 これによって、小が大を制し、弱が強に勝ち、成功を収めることができる。
 企業の競争力を高めるためには、三国志に出てくる複雑な状況への対処法を学ばなければならない。
 名君のように、外部に対しては寛大に接し、自分自身はよく省みて明晰に己を知らなければならない」
と語っているほどだ。
 中国の絢爛な古典文化が日本の近代経営理念にここまで生かされているとは、驚きだ。

 私が仕事で知り合った日本人は、サラリーマンであれ専門家・学者であれ、三国志の人物や物語を非常によく知っている。
 彼らによると、三国志の日本への影響は、伝統衣装である和服にも表れているという。
 和服は三国時代、呉の国から日本に伝わったもので、呉服とも呼ばれている。
 日本の友人たちは、当時呉の国の首都だった南京を訪れると、孫権が建てた石頭城を興味深げに参観し、孫権の墓を訪れて参拝し、孫権がかつて水軍の調練を行ったとされる玄武湖を訪れる。
 また、ある日本人教授と共に建ギョウ区(ギョウは業におおざと)政府の前を通りがかった時、「建ギョウ」の二文字を見た教授が三国時代の古い地名が今も使われていると知り、思わず区政府の看板に向かって90度のお辞儀をしたこともあった。

(提供/人民網日本語版・編集/SN)



サーチナニュース 2016-05-28 15:09
http://news.searchina.net/id/1610818?page=1

日本に「150年遅れている」
・・・中国の教育は日本に及ばない=中国

 中国メディアの捜狐は24日、中国の教育は日本に比べて「150年遅れている」とする記事を掲載した。
 非常に優れた対象と比較して5年、10年遅れていると表現することはあっても、記事が
 中国の教育の遅れを「150年」と表現したのはなぜ
だろうか。

 記事は今から約150年前である1872年に初編が出版された福沢諭吉の「学問のすゝめ」を取り上げている。
 福沢諭吉が「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と説くことによって「教育の公平性を強調した」と指摘したことを紹介し、学問のすゝめは一身独立して一国独立すると説いたが、この書とほぼ同じころに誕生した、
 中国の啓蒙思想家である梁啓超がこの書の影響を受けて「少年中国説」を著し、その中で
 「少年が聡ければ国も聡く、少年が富めれば国も富む」
と説いたことを記事は紹介した。

 では現在の日本と中国の大学教育に、150年前に提唱されたこの精神は反映、あるいは実現しているだろうか。

 記事は日本には反映されていると説明、例えば日本の場合
 「受験生は受験したいと思う大学を、自由に受験できる」
と指摘。
 偏差値に応じて自由に受験大学を選ぶことができ、中国のように戸籍所在地によって希望学部を受験できないという制限がない点で公平さが実現されていることを称賛した。

 また2015年における日本の大学生の就職率は96.7%であり、さらに大卒の初任給は非正規雇用の2倍に近いと紹介。
 日本においては「一身独立して一国独立する」の思想が大学教育において実現されているという見方を示した。

 一方で記事は、中国の大卒の就職状況は「楽観できない」と指摘。
 さらに「多くの大卒の初任給は農民工の月収に及ばない」と説明、さらに「これは世界的に見ても異常である」と指摘し、日本と比較しても大きな差があるという見方を示した。

 記事はこうした観点に立って日中の大学教育を比較、「中国の教育は日本に比べて150年遅れている」と論じた。
 つまり受験制度の公平さの点、
 また大学教育が国家の発展に貢献できる人材を育成する点、
 企業が大学教育を受けた人材を活用する点
で、中国は150年前に提唱された重要な精神を日本のようには実践できていないと見ているようだ。

 優秀な人材の育成と国家の発展に不可分の関係があることは疑いようのない事実であり、大学教育制度を最善の方法で実施するのは国家の重要な責任の1つと言える。



Record china 配信日時:2016年6月7日(火) 12時50分
http://www.recordchina.co.jp/a140781.html

2015年のビザ発給数、
中国人向けが8割、85%増の378万件、過去最高―日本外務省

 2016年6月6日、日本の外務省は、日本を訪れる中国人に昨年発給したビザの数が、前年比85%増の378万773件となり、過去最高を記録したと発表した。
 参考消息網が伝えた。

 日本メディアによると、観光ビザ発給要件の緩和や円安を背景に、団体旅行客と個人旅行客のいずれも大幅に伸びた。
 すべての外国人に発給したビザの数も476万8286件となり、こちらも過去最高となった。
 発給件数全体に占める中国人の割合は約8割と圧倒的多数を占めた。





【2016 異態の国家:明日への展望】


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