● 読売新聞より
中国の高速鉄道輸出はあちこっちでデッドロックに乗り上げている。
まともの建設できる路線はあるのだろうか。
政治目的がどんどん先行して、肝心の路線計画が出来上がっていないようだ。
通常なら十分な路線計画が検討され、「これなら行ける」と判断したとき「ゴー」がかかる。
どうも中国のビジネスはそうではないらしい。
まずはじめに「ゴー」があって走り始めてしまう。
障害物が小さいものならいいが、それが大きいとその手前でストップしてしまう。
これは計画とはいわず、夢想にすぎない。
「できたらいいな!」
はビジネスではない。
中国国内ではそれは共産党強権で通せるが外国ではそうはいかない。
その国の事情を十分調べて検討してはじめて可否が決められる。
はじめに「可」ありきではない
ということを学ばないといけない。
『
サーチナニュース 2016-06-11 07:11
http://news.searchina.net/id/1611799?page=1
嘘であってくれ!
中国高速鉄道の米進出「頓挫の危機」、
米企業が中国側との提携打ち切り
米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道を建設するため、中国の企業は米国企業と協力して計画を進めてきたが、中国メディアの環球時報(電子版)は、米国側のエクスプレスウエスト(XpressWest)社がこのほど、「中国側との提携を打ち切る」と発表したことを伝えた。
米国国内に高速鉄道を建設することを目的に、中国企業の中鉄国際集団がエクスプレスウエストと提携した際、中国国内では「中国高速鉄道が米国に進出するのも時間の問題」などと意気揚々と報じていたが、計画は動き出す前に頓挫してしまった形だ。
環球時報は、英メディアの報道を引用し、エクスプレスウエストが中鉄国際集団との提携を打ち切った理由について
「中鉄国際集団の行動が遅いうえに、必要な承認を得ることに苦労しているため」
と伝えた。
エクスプレスウエストは今後も別の提携先ととも高速鉄道計画を推進する予定だという。
計画によれば、米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道は2016年9月に建設着工の予定だった。
中国の習近平国家主席の2015年9月22日からの米国訪問に合わせたかのように大々的に発表された提携だったが、わずか9カ月ほどで提携は終了することになりそうだ。
環球時報も「米国国内における米中企業の高速鉄道計画が流れてしまう危機だ」と伝えている。
国を跨いだ事業にはトラブルがつきものであり、特に高速鉄道のような巨大なインフラにおける事業ともなれば、すべてが順風満帆に進むほうが珍しいと言える。
中国ではこれまで「中国高速鉄道の輸出は順調であり、米国進出も間近」などと主張するメディアも少なからず存在したが、ベネズエラの高速鉄道計画もすでに頓挫したことが明らかとなるなか、米国での計画も頓挫となれば、中国側にとっては大きな「失望」と「落胆」につながるものであるに違いない。
』
Record china 配信日時:2016年6月11日(土) 0時20分
http://www.recordchina.co.jp/a141152.html
米企業、高速鉄道建設で中国企業との協力を中止
=中国ネット「どんなあくどい手でも使うんだな」
「契約の精神はどこへ?」
2016年6月10日、米国初の高速鉄道建設で中国企業と合意していた米エクスプレスウエスト社が9日、中国企業との合弁を解消すると発表し、中国ネットユーザーからも不満の声が上がっている。
ラスベガスに本部を置く同社は昨年9月、中国鉄路公司との間にロサンゼルスとラスベガスを結ぶ高速鉄道の建設のための合弁企業設立で合意した。
しかし、同社は9日に中国鉄路公司が計画に必要な承認を取りつけるのに手間取っていることなどを理由に合弁解消を決めた。
今後は、別のパートナー企業を探してプロジェクトを進めるという。
この報道に、中国のネットユーザーからは、
「『動きが遅い』って、そんなばかげた理由があるか?」
「いわゆる自由市場経済の国は、中国経済に圧力をかけるためならどんなあくどい手でも使う」
「解消は良いけど、違約金はいくら払うんだ?」
「米国は最近、軍事、外交、経済、世論などで中国を包囲しようと躍起だ。
中国の台頭に対する焦りと恐怖の表れだな」
「米国の『契約精神』ってのはどこに行ったんだ?」
などと反発する声が多い。
』
『
Record china 配信日時:2016年6月11日(土) 15時30分
http://www.recordchina.co.jp/a141160.html
習主席訪米の「重要な成果」が一年足らずでご破算に―米メディア
2016年6月8日、米企業エクスプレスウエストは中国企業との「高速鉄道建設計画」を中止することを明らかにし、今後は別の協力相手を探すと発表した。
10日付で米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ中国語版サイトが伝えた。
米エクスプレスウエストは昨年9月に中国の国営企業・中国鉄路総公司を中心とする企業連合「中国鉄路国際」と合弁会社を設立。
米西部ラスベガス―ロサンゼルス間を結ぶ「高速鉄道建設計画」に1億ドル(約106億円)を投入すると発表していた。
このプロジェクトは中国の米国における最初の高速鉄道の受注となり、早ければ今年9月にも着工予定だった。
ある専門家はこのプロジェクトの総価値は50億ドル(約5340億円)に上ると見ている。
また昨年9月の習近平(シー・ジンピン)国家主席の訪米直前にメディア向けに開かれた「米中経済協力プロジェクト」の説明会の際、今回の米高速鉄道建設計画は中国当局によって米中経済協力による3つの重要な成果の1つと位置づけられ、その後習主席が訪米で達成した49の成果の1つにも選ばれていた。
今回のプロジェクト中止に関し、エクスプレスウエストはその理由として中国企業側の計画の遅れを挙げた。
この他、米連邦政府が米国の高速列車は国内で製造し関係部門の監督指導を受ける必要があると規定したことも理由の一つだという。
中国鉄路国際の幹部は匿名ながらまだ話し合いを進めている最中にエクスプレスウエストが声明を出したことについて「無責任だ」と批判。
中国は目下高速鉄道技術の輸出を目指し、日本の新幹線とも海外で激しい受注競争を繰り広げているが、タイやメキシコなどでも計画が頓挫している。
』
『
読売新聞 6月12日(日)9時38分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160612-00050025-yom-int
米中合弁の高速鉄道計画が頓挫
…中国側は反発
【北京=五十嵐文】
中国が米国で手がける初の高速鉄道として注目された米西部のネバダ州ラスベガスとカリフォルニア州ロサンゼルスを結ぶ全長370キロの高速鉄道の建設計画について、米側の事業者が中国企業連合との合弁を解消し、頓挫したことがわかった。
同路線は昨年9月、中国の習近平(シージンピン)国家主席の訪米直前に、米エクスプレス・ウエスト社と中国国有企業「中国鉄路総公司」が率いる中国企業連合の合弁事業として推進することで合意していた。
今年9月にも着工予定だった。
だが、エクスプレス社は今月8日、合弁解消を発表。中国企業連合による認可取得が難しく、工事に遅れが生じることなどを理由としており、米連邦政府が高速鉄道車両の「米国内での生産」を求めていることも障害だと指摘した。
中国企業連合は10日、一方的な合弁解消は
「無責任であり、反対」
とする声明を国営新華社通信を通じて発表した。
』
『
サーチナニュース 2016-06-13 11:32
http://biz.searchina.net/id/1611852?page=1
中国高速鉄道の「夢」、
米国企業が提携打ち切りで「無責任だ!」=中国報道
高速鉄道の輸出を推進する中国にとって、米国への輸出は悲願だったはずだ。
米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道建設に向け、米国企業と協業していた中国だったが、米企業のエクスプレスウエスト(XpressWest)社はこのほど、中国企業との提携を「打ち切る」と発表した。
中鉄国際集団との提携を打ち切った理由について、エクスプレスウエスト社は「中鉄国際集団の行動が遅いうえに、必要な承認を得ることに苦労しているため」としているが、中国メディアの新華社はこのほど、
「一方的に提携を打ち切ることは、責任のある態度ではない」
と批判する記事を掲載した。
記事は、中鉄国際集団とエクスプレスウエストは2015年9月に米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道計画のために提携したことを紹介し、
「公式発表を行う場合は、必ず相手方の同意を得ることが提携内容に持ち込まれていたはずだ」
と主張した。
さらに、エクスプレスウエストが中鉄国際集団との提携打ち切りを発表したことは「一方的である」と強く批判したうえで、さらに
中鉄国際集団の「事業を速やかに進める能力」について疑問を呈したことに対し、
「承服できるものではない」
と主張した。
また記事は、中鉄国際集団はエクスプレスウエストと提携して以降、
「エクスプレスウエストによる各種要求に対して、我慢強く交渉を行ってきた」
と主張し、中国側は一部の米国人が高速鉄道を建設したいという願いを理解し、支持してきたと主張。
「提携における誠意とは、相手方の要求に無条件に応じることを指すものではない」
と反論した。
エクスプレスウエストが提携打ち切りを発表したことに対し、「誠実さと信頼こそビジネスの基盤」であると主張し、エクスプレスウエストが一方的に提携を打ち切ったことは「自らの信用に傷をつける行為である」と主張した。
記事が指摘した「誠実さと信頼こそビジネスの基盤」というのは真実だ。
だが、中国は鉄道インフラの輸出事業において、ベネズエラやフィリピンなどで中国の事業が頓挫しているように、必ずしも誠実な事業推進ができていないのは中国側も同様ではないのだろうか。
』
『
サーチナニュース 2016-06-14 07:19
http://news.searchina.net/id/1611911?page=1
軌道修正を迫られる中国高速鉄道、
米国進出の夢が「頓挫」の危機=中国
米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道建設に向け、中国企業の中鉄国際集団は米企業のエクスプレスウエスト(XpressWest)社と提携していたが、エクスプレスウエストはこのほど、中国企業との提携を「打ち切る」と発表した。
中国国内では提携打ち切りに対して動揺が広がっているが、中国メディアの捜狐は
「米国はなぜ中国側との高速鉄道分野における初の協業を打ち切りにしたのか」
と疑問を投げかける記事を掲載した。
記事は、エクスプレスウエストの突然の提携打ち切りに対し、「さまざまな憶測が広がっている」と伝え、エクスプレスウエスト側は「中鉄国際集団の行動が遅いため」と発表しているものの、最大の問題は
「米国政府が高速鉄道を米国内で製造するよう要求し、
さらに米当局の許可を得ること」
だったと指摘した。
米国国内ではこれまで高速鉄道が製造されたことはないため、
★.実際に製造するとなればすべてを一から準備する必要があり、相当の時間が必要となる
ことは想像に難くない。
また、
★.資金調達も課題の1つだった
とし、
★.米国が公的資金を投入するとなれば、米国側の規格を採用することが求められる
と主張する一方、
★.「中国側には規格に合致する鉄道を作る技術はない」
と論じた。
中国高速鉄道の輸出が頓挫したのは今回が初めてのケースではなく、メキシコでも受注が一旦決まった後に取り消しになった。
さらにベネズエラでも中国が手掛ける高速鉄道事業はすでに頓挫しているほか、タイも中国側の資金を受け入れずに自国の資金で建設すると発表するなど、中国の高速鉄道輸出をめぐる計画は波乱続きとしか言いようのない状況だ。
中国は高速鉄道の輸出事業において戦略の軌道修正を迫られている。
』
『
Record china 配信日時:2016年6月13日(月) 21時20分
http://www.recordchina.co.jp/a141295.html
「高速鉄道はこちらが頼んでまで輸出するものではない」
米側の違約に中国メディアは強気
=中国ネット「そら始まったぞ」「ビジネスとはそういうもの」
2016年6月13日、米企業エクスプレスウエストが中国鉄路公司との高速鉄道建設計画の中止を発表したことについて、中国メディアは
「高速鉄道はこちらが頼み込んでまで輸出するものではない」
「米国側の違約は自分たちの利益を損ねる」
と強気の姿勢を示している。
中国紙・人民日報は、専門家の話を引用しながら
「中国の高速鉄道の製造、建設および運営は世界の注目を集める成果を上げており、コストパフォーマンスでの優勢は明らか。
現地の経済や社会の発展に大きく貢献する」
と胸を張る。
そして、
「米国側が突然、一方的に契約を破棄したことの本質は保護貿易主義である。
こうした無責任な行為はビジネスにおける信用に打撃を与えるだけでなく、沿線の米国民にとっても利益にならない」
と批判している。
』
『
人民網日本語版 配信日時:2016年6月14日(火) 17時30分
http://www.recordchina.co.jp/a141373.html
米中高速鉄道計画が白紙に
=米側の一方的行為―中国メディア
中国・米国間初の高速鉄道建設プロジェクトが打ち切りになり、各方面の注目を集めている。
米国側のエクスプレスウエスト社が突然、一方的に契約をうち切ったもので、発表された公告には、
「中鉄国際集団の米国法人とともに合弁企業を設立し、カリフォルニア州南部とラスベガスを結ぶ高速鉄道を建設する計画は今後継続しない」
とある。
専門家は、
「中国の高速鉄道は製造、建設、運営の各方面で世界中が驚くような成果を挙げており、コストパフォーマンスの優位性は明らかだ。
プロジェクトが完成すれば、現地の経済・社会の発展に対して非常に大きな牽引作用がある。
米国側が突如、一方的に契約をうち切ったことの本質はやはり保護貿易主義だ。
こうした無責任な行いは米国のビジネス上の信頼を損なうだけでなく、ひいては鉄道沿線の米国国民の利益を損なうものといえる」
と話す。
■米側の契約違反は承伏できない
握手から手のひらを返すまで、1年もかからなかった。
2015年9月、エクスプレス社は中鉄国際との間で合弁会社設立をめぐる交渉をスタート。
狙いはネバダ州ラスベガスとカリフォルニア州ロサンゼルスを結ぶエクスプレス社の高速鉄道プロジェクトの開発、資金調達、建設、運営準備を支援してもらうことにあった。
また沿線各地に駅を設置して、沿線住民がかねてより頭を痛めてきた交通渋滞の緩和を目指した。
鉄道は全長370キロメートルで、総投資額は127億ドル(約1兆3480億円)に上り、もともとの計画では今年9月に着工するはずだった。
米側は突然の打ち切りについて、
「米国連邦政府の『高速鉄道は米国で製造されたものでなければならない』との規定がプロジェクト推進の最大の障害になった」
との見方を示す。
国内外の複数の専門家は、
「さきに双方が調印した合意の規定では、合意の発表でも取り消しでも、必ず双方が一致して同意することが必要だとされていた。
エクスプレス社が『突然の攻撃』を行ったことは明らかに契約違反であり、その述べる理由も承伏できるものではない」
との見方を示す。
中国国際問題研究院米国研究所の滕建群所長は、
「エクスプレス社が提携をうち切ったのは主として連邦政府の反対を踏まえてのことだ。
米国の鉄道建設に他国を関与させないというのは、実に保護主義の具体的な現れだ」
と話す。
米国コロラド大学デンバー校金融学部の代表を務める楊堅名誉教授は、
「米国企業が突然、一方的に契約をうち切るというやり方は、米国がビジネス取引でこれまでずっと大切にしてきた契約の精神に明らかに違反する。
もともと双方が契約を結ぶことができたのは、ビジネスの上で米国企業にもメリットがあるからだった。
よって考えられるのは、米国の大統領選挙の年にしばしば強化される政治的要因などのビジネス以外の要因が、正常なビジネス上の方針決定を邪魔したということで、米国企業を含む関係者のビジネス上の利益が損害を受けることになる。
また同時に、これは中国企業の対米投資が政治的リスクにぶつかる具体的なケースでもある」
と指摘する。
■中国高速鉄道の実力は高い
それでは中国高速鉄道の頓挫はその競争力の弱さを物語るものだろうか。
各方面の情報を総合すると、中国高速鉄道の優位性は十分に明らかだという。
中国工程院(工学アカデミー)の王夢恕院士は、
「中国の高速鉄道技術には3つの優位点がある。
第1に、軌道やトンネルの建設技術の高さで、さまざまの複雑な状況に対応できる能力を備える。
たとえば温度差の大きい状況でもレールが変形しないことを保証できる技術がある。
第2に、中国の高速鉄道の技術チームは厳しい試練をくぐり抜けてきた屈強なチームだ。
第3に、中国高速鉄道の建設コストはライバルよりも低く、試算では他国の33〜50%ほどで建設できる」
と話す。
価格だけでなく、中国高速鉄道技術のもつ強みは世界に冠たるものといえる。
「列車の頭脳」と言われる列車のネットワーク制御システムを例に取ると、従来の技術では帯域幅と伝送速度の影響で、基本的な列車のコントロールと機能診断のデータの伝送しか行えなかったが、情報化の発展によりこの「頭脳」への要求がますます高まり、ボンバルディアやシーメンスなどの国際大手もこの分野の研究開発をことのほか重視するようになった。
さきには中国中車株洲電力機車研究所有限公司が独自に開発した世界的な次世代列車ネットワーク制御システムが、時速380キロメートル級の中国製標準動力ユニットへの搭載テストに成功し、中国高速鉄道は「最強の頭脳」を備えるようになった。
中国国家発展改革委員会対外経済研究所国際協力室の張建平室長は、
「一方で、メードインチャイナの海外進出の最も輝かしい名刺である中国高速鉄道には、独自の知的財産権、全産業チェーンをカバーする優位性、最良のコストパフォーマンスが備わっている。
また一方で、高速鉄道の建設はシステム工学であり、カバー面が広いため、推進プロセスで紆余曲折があるのはごく当たり前のことで、冷静に対処する必要がある」
と話す。
■貿易障壁は取り除かれるべき
高速鉄道は人々が都市から都市に移動するために早くて便利な選択肢を提供するだけではなく、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する有効な方法の1つでもある。
ここ数年、中国は30カ国との間で高速鉄道をめぐる協力や話し合いを進めており、「相互に接続する協力圏」がトルコ、サウジアラビア、イラン、タイ、ラオス、マレーシア、ブラジル、ロシアなどの国に広がる。
アナリストは、
「中国は関連国の高速鉄道建設の現実的なニーズと要望を理解しており、中国がもつ優位性を積極的に発揮して各国市場に進出している。
これは中国企業の利益源を開拓拡大するためばかりではなく、当事国がインフラ水準を引き上げるのを支援し、現地の人々に経済発展の実質的な恩恵をもたらすことにもつながる。
関係各方面は、中国が『相互利益・ウィンウィン』の考え方に基づいてさまざまな努力をしていること、一方的に相手側に何かしてもらおうと考えているのではないことを冷静に認識し、ビジネスで中国がみせる誠意に公平に対応するべきだ」
と指摘する。
張室長はさらに進んで、
「これまでの米中双方の枠組合意と進展ぶりを考えると、数多くの敏感な問題はすでに考慮済みのはずだ。
突然の契約打ち切りは貿易摩擦の延長だといえる。
注意しなくてはならないのは、高速鉄道産業は鉄鋼や電気設備など川上から川下に至る多くの製品を大量に必要とするのが常で、米国が今回のプロジェクトを頓挫させて自国の関連産業を保護し、この機会に中国製造業の勢いを挫こうという動機を抱いていることは実にはっきりしている。
ただ現在、米国のインフラは相対的に後れており、こうしたやり方は米国国民の長期的な利益に合致しない」
と分析する。
楊名誉教授は、
「第二次世界大戦以降、米国はずっと国際社会で自由貿易と投資を推進して大きな利益を得てきた。
特別にはっきりした技術的理由がない限り、米国が作った高速鉄道でなければ認可されないという強制力をもった制限は、隠された貿易障壁であるとの疑いを免れない。
米国側は中国企業とウィンウィンの取引を進めることにもっと慣れるべきだし、中国側は国際投資や国際貿易における政治的リスクの存在を意識してこれを効果的にコントロールしなければならない」
との見方を示す。
(提供/人民網日本語版・編集/KS)
』
『
サーチナニュース 2016-06-16 07:09
http://news.searchina.net/id/1612098?page=1
中国高速鉄道の米国進出の夢が危うく
「米政府が陰で糸を引いている?」=中国
中鉄国際集団と米国のエクスプレスウエスト(XpressWest)社が協力して米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道を建設する計画は、8日にエクスプレスウエスト社が提携を打ち切ると発表した。
中国側にとっては米国進出の夢が危うくなったことを意味するものだ。
中国メディアの環球網は11日、
中国高速鉄道の輸出プロジェクトがこうした障害にぶつかるのは予期すべきことである
と主張している。
中国高速鉄道の輸出プロジェクトは「もとより普通のビジネスではない
と記事は説明、
「政治的、経済的、地縁的利益、また他国による攪乱などの要素が障害となることを免れることはできない」
と指摘。
それゆえに今回の件で「気落ちする必要も、また順調にいかないことで他者にうらみをぶつける必要もない」との見方を示した。
それでも記事はエクスプレスウエスト社には1つの思惑があると説明、
「提携終了を持ちだすことによって中国側に契約内容の修正を迫り、
ビジネス上でより大きな利益を得ようとしている可能性が高い」
と分析した。
さらに記事は、
「もし今回のプロジェクトの失敗が確定した場合、
クスプレスウエスト社は契約違反の賠償金を支払うことを抜きにしても、これまでに投入した費用をすべて無駄にすることになる」
と説明、そしてこれは「利潤を追求する民間企業の考え方とは符合しない」と指摘。
記事は「米国政府とエクスプレスウエスト社が影で話し合った」可能性に言及、米国政府が陰で糸を引いているという見方を示した。
タイ、ベネズエラ、そして今回の米国でのプロジェクトはともに建設工事に入る前の段階で障害にぶつかる形となっている。
中国側は中国高速鉄道の性能に対して大きな自信を抱いているが、それでもこうした挫折が起きるということは、記事が指摘しているとおり、政治的要素が絡んでいる可能性も否めないが、安全性をはじめとする性能に懸念があったという可能性も排除できないのではないだろうか。
』
『
サーチナニュース 2016-06-18 08:09
http://news.searchina.net/id/1612304?page=1
中国高速鉄道の輸出は「挫折」の連続、
だが「性能や技術の問題じゃない」=中国
新幹線の輸出を推進する日本と同様に、中国も高速鉄道の輸出に力を入れている。
インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画は日中の受注競争のすえに、中国の受注が決定したが、それ以外の国では中国高速鉄道は「挫折続き」となっている。
米西部ネバダ州ラスベガスとカリフォルニア州ロサンゼルスを結ぶ高速鉄道計画において、米企業がこのほど中国企業との提携打ち切りを発表したほか、メキシコやベネズエラなどでも中国高速鉄道の建設計画は頓挫、タイ政府も高速鉄道の建設で中国側の資金を受け入れないと発表するなど、中国の輸出計画には問題が相次いで発生している状況だ。
中国メディアの捜狐はこのほど、中国高速鉄道には営業距離をはじめ、さまざまな世界一があると主張する一方、それでも輸出計画に失敗続きであることに対して
「中国高速鉄道を貶めようとする言論が存在する」と主張、
こうした言論に警戒すべきであると論じた。
記事は、米国やメキシコ、ベネズエラなどで計画が頓挫したことに対し、「あくまでも政治や経済、文化などを背景にした頓挫」であるにもかかわらず、一部で中国高速鉄道の技術や性能、さらには安全性に懸念があったためと問題をすり替えようとする言論が存在すると主張した。
さらに、これだけ問題続きであるにもかかわらず、中国高速鉄道の技術力には今なお自信を抱いているようで、記事は「他国の高速鉄道に比べ、最速で発展してきた中国高速鉄道は中国が莫大な知的財産権を持ち、一連のシステムが完備され、営業速度も速いという事実は、誰も否定することはできない」などと主張。
中国高速鉄道の輸出に対しては「自信と忍耐を持ち続けるべき」としたうえで、「計画頓挫という機に乗じて、中国高速鉄道を貶めようとしている」勢力が存在すると主張し、こうした言論が広がることに警戒心を示した。
』
「私は間違っていない、周りが悪い」
と、声高に主張してもどうなるものでもない。
「なぜ、そうなったのか」を真摯に反省し、そこから新たな戦略を導きだすというのが、経験法則であろう。
それをなさない限り、犬の遠吠えで終わってしまう。
『
Record china 配信日時:2016年6月13日(月) 18時0分
http://www.recordchina.co.jp/a141292.html
中国高速鉄道の米国進出なるか?
「エクスプレスウエストはダメでもカリフォルニア高速鉄道がある!」―中国紙
2016年6月13日、南方日報によると、米カリフォルニア州で計画されている高速鉄道建設プロジェクトに関し、同州高速鉄道局(CHSRA)はエクスプレスウエスト社と中国企業との協力打ち切りは現在の中国との交渉に影響しないとの考えを示した。
北部のサクラメントと南部のサンディエゴを結ぶ同鉄道は路線総延長がおよそ1280キロ。
CHSRAは昨年、サンフランシスコからロサンゼルスまでの第1期の建設プランについて国内外の企業から意見を募集した。
これに対し、中国を含む36の企業やコンソーシアムが反応。
CHSRAは過去数カ月にわたり、企業側と1対1の話し合いを行ってきた。
現時点で線路、車両、通信など主要部分に関する一括した案を提示しているのは中国だけで、関係者からは「中国企業の入札を歓迎する」との声が上がっているという。
一方、ネバダ州ラスベガスに本部を置くエクスプレスウエスト社は昨年9月、ロサンゼルスとラスベガスを結ぶ高速鉄道建設に向けて中国鉄路公司と合弁企業を設立することで合意していたが、今月9日に合弁解消を発表。
中国側が計画に必要な承認を取り付けるのに時間がかかっていることなどを理由として挙げた。
』
● google画像からRecord china 配信日時:2016年6月13日(月) 18時0分
http://www.recordchina.co.jp/a141292.html
中国高速鉄道の米国進出なるか?
「エクスプレスウエストはダメでもカリフォルニア高速鉄道がある!」―中国紙
2016年6月13日、南方日報によると、米カリフォルニア州で計画されている高速鉄道建設プロジェクトに関し、同州高速鉄道局(CHSRA)はエクスプレスウエスト社と中国企業との協力打ち切りは現在の中国との交渉に影響しないとの考えを示した。
北部のサクラメントと南部のサンディエゴを結ぶ同鉄道は路線総延長がおよそ1280キロ。
CHSRAは昨年、サンフランシスコからロサンゼルスまでの第1期の建設プランについて国内外の企業から意見を募集した。
これに対し、中国を含む36の企業やコンソーシアムが反応。
CHSRAは過去数カ月にわたり、企業側と1対1の話し合いを行ってきた。
現時点で線路、車両、通信など主要部分に関する一括した案を提示しているのは中国だけで、関係者からは「中国企業の入札を歓迎する」との声が上がっているという。
一方、ネバダ州ラスベガスに本部を置くエクスプレスウエスト社は昨年9月、ロサンゼルスとラスベガスを結ぶ高速鉄道建設に向けて中国鉄路公司と合弁企業を設立することで合意していたが、今月9日に合弁解消を発表。
中国側が計画に必要な承認を取り付けるのに時間がかかっていることなどを理由として挙げた。
』
』
『
サーチナニュース 2016-06-16 11:32
http://biz.searchina.net/id/1612137?page=1
リスク評価が甘かった!
中国念願の「米国への高速鉄道輸出」が頓挫した理由
中国初となるはずだった米国での高速鉄道建設プロジェクトが、米国企業側による突然の提携打ち切りで白紙となった。
この件に関連して、中国メディアの第一財経はこのほど、「高速鉄道はリスクアセスメントを強めるべき」と題して、中国側の問題点を分析する記事を掲載した。
今回、中国企業の中鉄国際集団と合弁で高速鉄道を建設する予定だった米エクスプレスウエスト社は、提携解消の理由について
「高速鉄道車両の米国内での生産を求める米政府からの認可取得が難しい」
ことなどを挙げた。
記事は、この件で中国高速鉄道の海外進出に共通した「リスクアセスメント不足」という問題が浮き彫りになったと指摘した。
記事はまず、顕著なリスクとして「投資先の国情をよく理解していなかった」ことを指摘。
自動車大国で、高速道路の9割以上が無料の米国では、近距離では自動車で移動することが多い。
長距離では発達した空路を利用するため、新たに鉄道を敷いても利用率低下の懸念があり、中国が考えるほど米国は高速鉄道を歓迎していたわけではなかったとした。
さらに、別のリスクとして「金融リスク」を挙げた。
記事はメキシコの高速鉄道プロジェクトの例を挙げ、すぐに現地で合弁会社登録を行わないことが問題だと指摘。
合弁会社を設立すれば、投資国側はすでに投資を行ったわけで、地元政府や世論の圧力を抑えられるメリットがあると論じた。
最後に、根本的な問題として記事が指摘したのは「国際的な視野を持った人材の不足」だ。
専門的な外国語と海外プロジェクトのマネジメントができる人材と、
国際民商事法に熟知し国際ビジネス商談に精通した人材が欠けていたこと
が大きな問題だったとし、こうしたリスクが顕在化した結果として、中国にとって念願の米国への高速鉄道輸出が頓挫したのだと指摘した。
しかし記事は、中国には研究開発から製造、施工、建設に至るまでワンストップで高速鉄道を輸出できる能力があり、「中国高速鉄道は日本やドイツの成熟した技術の基礎の上に改良を加えたものであり、経験やコストの面で勝っている」と主張した。
強気の発言をしてはいるものの、今回の提携打ち切りは中国にとって大きな打撃だった
のは間違いなさそうで、失敗の理由を分析する記事や、提携先だった米企業を批判する報道が相次いでいる。
』
『
サーチナニュース 2016-06-17 07:39
http://news.searchina.net/id/1612204?page=1
中国高速鉄道の世界進出を困難にする3つの「ジャマ」=中国メディア
中国メディア・新浪は13日、米国の高速鉄道建設において中国との建設協力計画が頓挫したことを紹介したうえで、中国高速鉄道の世界進出が困難になっている原因について論じた文章を掲載した。
文章は、米中合弁の高速鉄道建設が中止に追い込まれた理由として米国側が
★.「種々の困難に直面し、関連項目において中国側が米国政府からの許可を得られなかった」
としたことを紹介。
中国の高速鉄道は1キロメートルあたりの建設コストが世界平均の約半分という大きな武器を持っているにもかかわらず、「経済以外の要素による干渉を非常に多く受けている」として、具体的な要素を3点示した。
★.1点目は、「各国による高速鉄道建設の政治化が著しい」こと。
米中プロジェクトの挫折は政党間における利害意識の違いによるものである可能性が高いとしたほか、タイの「高速鉄道とコメを交換する」プロジェクトでも、インラック政権が崩壊してできた軍政府が「違憲」と判断を下し、メキシコのプロジェクトも野党の反対で破談になったと紹介した。
★.2点目に示したのは、「国外の労働、環境保護、文化に関する大きな影響」だ。
中国が日本に競り勝って受注したインドネシアのプロジェクトは、土地収用、環境保護が原因で棚上げ状態となっており、サウジアラビアの都市鉄道プロジェクトでは、現地の法規や習俗に対する中国側の理解が不十分だったため、工期が遅れて人的コストも倍増したと解説している。
★.そして3点目は「日本の存在」だ。
インドの高速鉄道建設において日本が受注して中国が失注した理由について、
●.日本政府が提供した条件がインドにとってより良いものであった点
に加え、
●.日印関係が中印関係よりはるかに良好なもので、
中印関係は「協力よりも競争の方が大きい」という状況があったことを指摘した。
文章は最後に、中国高速鉄道の建設能力は日増しに強まり、建設コストの優位性も明らかであるが、
「重要なインフラプロジェクトとして非経済的な要素の干渉を受けやすい」ため、今後もなおリスクや試練に直面することになると結んだ。
高速鉄道をはじめとする大規模なインフラ開発プロジェクトは、単にその受注金額だけに留まらない大きな価値と意味を持っている。
それゆえ、中国も世界進出に躍起になり、日本をはじめとする鉄道先進国も受注を目指して火花を散らし合うのだ。
中国は国力や地域に与える影響力が非常に強いゆえ、インフラ建設ニーズを持つ各国はより慎重に受注の可否を検討、判断せざるを得ない、という点も中国側は十分に理解しておかなければならない。
よりスムーズに世界進出を実現したいのであれば、相手のことを十分に理解したうえで、相手の緊張をほぐしていく姿勢を持つことだ。
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サーチナニュース 2016-06-19 08:11
http://news.searchina.net/id/1612315?page=1
中国高速鉄道、米進出の夢絶たれ
・・・「国内整備も見なおすべき」=中国
中国メディアの財新網はこのほど、米西部での高速鉄道建設に向けた米企業と中国企業との提携解消を受け、解消の経緯や今後の中国高速鉄道の輸出計画について考察する記事を掲載した。
記事はまず、米企業が提携打ち切りを発表したのは「米政府が高速鉄道を米国内で生産することを求めている」ためと指摘する一方、中国企業が米ボストンの地下鉄車両を受注するなど、必ずしも「米国内で生産すること」という条件に合致しない案件も受注した過去があることを指摘し、「高速鉄道を米国内で生産することを、米政府が求めている」という理由で、米企業が提携解消を発表したことに不満を示した。
記事は、中国高速鉄道の輸出が近年、相次いで問題に直面している理由を考察。
★.まず最初に挙げたのは「国外に市場がない」ということだ。
当然ながら、高速鉄道は建設や運営、維持管理に多額の費用がかかる。
「現在世界中で日本の東海道新幹線だけが唯一の例外」として成功しているが、
日本のように人口の密集した地域は少なく、
初期投資が莫大で、黒字化が容易ではない高速鉄道輸出はもとから簡単なことではないと説明した。
★.さらにに「政治的リスク」も高速鉄道輸出を困難にしている要因として挙げている。
中国は以前、メキシコで高速鉄道建設を受注したが、後にメキシコ政府が取り消しを発表。
タイにおいても政変をきっかけに、中国の資金提供については拒絶されることになってしまった。
今回の米国での計画は、高速鉄道輸出の「成功例」として大々的に宣伝する報道も多かっただけに、中国としてはショックは大きいようだ。
中国高速鉄道の建設が各国でスムーズに行われていないことを考えると、今回の計画中止もある意味で自然とも思えるが、
中国国内における高速鉄道のさらなる整備計画を打ち出した13次5カ年計画についても記事は、
「巨額の債務と過剰生産能力をもたらす」
として、見なおすべきではないかと主張している。
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WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2016年06月22日(Wed) 土方細秩子 (ジャーナリスト)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7030
米中高速鉄道が頓挫した理由
中国は現在積極的に世界の高速鉄道建設に乗り出しているが、米国での計画に黄信号が灯った。
昨年9月、ネバダ州ラスベガスに本拠を置くエクスプレス・ウエスト社と中国国営鉄道企業の米国子会社である中国鉄路国際(CRI)の間にラスベガスーロサンゼルス間の高速鉄道建設に関する契約が結ばれた。
内容は総工費80億ドルのうちCRIが1億ドルを初期投資、その後鉄道建設、車両納入、運営、さらには融資に至るまでをCRIが請け負う、というものだった。
●エクスプレス・ウエスト
■突然白紙に戻される
今年9月から着工が発表されていた計画が、突然白紙に戻された。
エクスプレス・ウエストCEO、トニー・マーネル氏は声明の中で
「連邦政府による認可を取得するのが困難なこと、
中国側が期日通りに計画を進めることに支障を来していること」
の2点を契約破棄の理由に挙げた。
鉄道事業には通常州政府の認可と連邦政府の認可、双方が必要だ。
高速鉄道計画の場合、連邦政府が全米を網羅する鉄道網を計画、ラスベガスーロサンゼルス間の高速鉄道は将来カリフォルニア州の高速鉄道、さらにはアリゾナ州までを結ぶ「米南西部」の第三フェーズに組み込まれている。
州間事業となるため、連邦政府の認可が必要となる。
ネバダ州は昨年11月すでに鉄道計画を認可、建設へのゴーサインを出した。
しかし連邦政府は「高速鉄道車両は米国内での生産に限定する」という規制方針を打ち出した。
現在、列車生産を行う米企業はない。
つまりCRIが現地法人として米国内に生産拠点を持ち、輸入ではない国産として列車を製造できなければ計画は前に進めないことになる。
州内のローカル列車やアムトラックでは
日本製、ドイツ製、イタリア製、スペイン製、カナダ製の車両がすでに導入されているが、これらは現地法人で現地生産の体制が整っている、あるいは連邦政府による特例が認められている。
しかし比較的新規の中国企業に対し、こうした特例が認められる可能性は低い。
より大きな問題は、エクスプレス・ウエストが中国側に対し不信感を抱き始めた、という点にある。
同社はCRIについて
「タイムリーに、かつ効率的に作業を進める能力に欠く」
と批判。
「将来CRIが米国内においてある程度の成功を収めるだろう、と予想はするが、
現時点でエクスプレス・ウエストの事業スピードには合致しない」
としている。
また、昨年9月の契約当初はCRIとのみ、だったものがCRI側がその後関連中国企業との連携、合併などを強めたことで、連邦政府の認可を取るのが困難になった、とも述べている。
これに対し中国政府が猛反発している。
CRIの親会社でもある中国鉄道国際は契約破棄のニュースに対し
「重大なミステイクであり、無責任な行動」と批判。
「まだCRIとエクスプレス・ウエストとの交渉が続いている段階で、一方的に契約終了を発表したことは契約違反であり、今後法的手段に訴える」とヒートアップ。
一方のエクスプレス・ウエストは
「CRIとの契約は終了したが、高速鉄道を諦めるつもりはない」
と早くも次の段階に着手している。
中国からの融資、というオイシイ話がなくなった現在、
まず必要なのは資金の手当てだ。
■ウルトラCが登場?
そこでウルトラCが登場するかもしれない。
なんとエクスプレス・ウエストは北ラスベガスにテストレーンを設置した、ハイパーループ・ワン(旧社名ハイパーループ・テクノロジー)と協議を行った、というのだ。
●ハイパーループ・ワン
ハイパーループとは、テスラCEOイーロン・マスク氏が考案した「鉄道よりも大幅に安く高速移動が可能になる乗り物」のこと。
チューブの中に磁気とエアシューターによって時速800キロで移動するカプセルを浮かせ、人や物を運ぶ、というものだ。
マスク氏によると
「ロサンゼルスーサンフランシスコ間を30分で移動できる。
建設費は80億ドル(カリフォルニア州の高速鉄道計画事業費は10倍以上の860億ドル)」
という。
このマスク氏のアイデアに沿い、独自にハイパーループを建設、実験しているのがハイパーループ・ワンだ。
実験設備がラスベガスに近いこともあり、建設コストの少なさ、「米国産」であるため連邦政府の規制にも引っかからない、など、もし実現できるならばハイパーループは未来の高速鉄道事業を根本から変える存在になるかもしれない。
エクスプレス・ウエスト側は
「あくまでも地上の線路による高速鉄道を計画している事実に変わりはない。
しかしあらゆるオプションを検討すべきだと考える」
とハイパーループとの協議について語っているが、その詳細は明らかにされていない。
世界初のハイパーループがネバダ州で建設されることになるのか、あるいは日本など他国の鉄道システムが導入されることになるのか。
それともエクスプレス・ウエストの計画そのものが白紙撤回される結果となるのか。
そして中国側の今後の出方は、など、今後の展開に注目が集まる。
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サーチナニュース 2016-08-29 22:15
http://news.searchina.net/id/1617518?page=1
米国はなぜ中国高速鉄道を放棄したのか!
「あの事故のイメージか?」=中国報道
国家戦略として高速鉄道の輸出に力を入れてきた中国は、これまで複数の国で受注に成功してきた。だが、輸出事業が順調と呼ぶには程遠い状況で、メキシコに続いて米国での計画も白紙になった。
米国のプロジェクトに関しては、先進国への輸出ということで中国も力を入れていたが、白紙になったことの落胆と怒りは大きかったはずだ。
米国企業が中国側との提携解消を発表し、中国側にとっては米国進出が水の泡となったことについて、中国メディアの捜狐は25日、米企業側の一方的な発表を「無責任な契約違反」だと怒りをにじませつつ、なぜ米国が中国の高速鉄道を放棄したのか、中国はそれをどう受け止めるべきかを考察する記事を掲載した。
記事は、米国企業が提携解消に動いた背景には、
★.高速鉄道の建設後にメンテナンスなどすべて中国に頼らざるを得なくなる中国式のビジネスモデルを嫌ったこと、
★.さらに政治的要因も関係しているはずだ
と考察したほか、
★.中国高速鉄道の衝突事故も今なお暗い影を引きずっていること
を指摘。
中国では事故後に車体を埋めればそれで済むかも知れないが、米国で同じことをしたら国会や世論が黙っていないということだ。
★.結局のところ「メード・イン・チャイナの評判が良くないこと」
が問題だったと論じた。
ほかにも
★.米国には高速鉄道に対する切迫したニーズがないことや、
★.超高速、安全、エコ、しかも安価だという次世代高速鉄道「ハイパーループ」構想があること
も要因として列挙。
しかし記事は、今回の白紙撤回は残念ではあるものの、今は忍耐の時であり、50年、500年かかるかも知れないが「真面目にコツコツ、世界レベルでの信頼を勝ち取ることが先決だ」と説いた。
記事が指摘しているように、
2011年に中国が高速鉄道事故後にみせた
「車両を埋める」という荒業には日本をはじめ世界が唖然
とした。
実際、高速鉄道の事故はフランスやドイツでも起きており、死亡事故のない日本のほうが異例であって、ましてや運用し始めて間もない中国が事故を起こしても不思議ではなかった。
しかし、あの事故後の中国の処理方法が世界にマイナスイメージを与えたことは否めず、今後もそのイメージを引きずることになるのかもしれない。
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【2016 異態の国家:明日への展望】
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