2016年6月21日火曜日

スパーコンピューター世界ランク:100%中国製「神威・太湖之光」首位

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CNNニュース 2016.06.21 Tue posted at 12:04 JST
http://www.cnn.co.jp/tech/35084592.html

香港(CNNMoney) :
 このほど発表された世界のスーパーコンピューターの計算速度上位500台のランキングで、中国製のマシン167台がランク入りし、史上初めて米国の165台を上回った。
 ランキングの1位と2位も中国のマシンが独占。

 1位の新型スーパーコンピューター「神威太湖之光」は米国の半導体技術を使わずに、
 中国製のCPU(中央演算処理装置)を搭載している。
 中国製のスーパーコンピューターは前回2013年のランキングで「天河2号」が首位に浮上したが、同マシンは米インテルのCPUを搭載していた。
 スーパーコンピューターは気象パターンの予測やDNA解析、核爆発のシミュレーションなど極めて高度な処理能力を要する環境で使われる。
 国家安全保障のための潜在的に重要なツールにもなり得る。

 米政府は昨年、天河2号に関係する中国のスーパーコンピューター施設4カ所で米インテルやエヌビディアのCPUが「核爆発活動」に利用された疑いがあるとして、両社に対してこの4施設への新しいCPUの販売禁止を通告していた。
 だが神威太湖之光は中国の国産技術で構成され、天河2号の2倍の速度を実現。
 中国が米国の規制を憂慮する必要はなくなった。

 米国製の最速マシンは3位に入った「タイタン」だった。
 しかし神威太湖之光の計算速度はタイタンの5倍を超す。
 米国も世界最速の地位奪還を目指し、オバマ大統領が昨年夏、大統領令に署名して国家戦略コンピューティングイニシアティブを発表。
 しかし中国製をしのぐマシンの実現にはまだ時間がかかりそうだ。



Record china 配信日時:2016年6月21日(火) 12時50分
http://www.recordchina.co.jp/a142219.html

スパコン世界ランク、100%中国製「神威・太湖之光」首位
=世界72億人が32年かかる計算を1分間で―中国紙

●20日、スーパーコンピュータの処理能力ランキング「TOP500」が発表され、100%中国製の「神威・太湖之光」が首位となった。写真は「神威・太湖之光」。

 2016年6月20日、独フランクフルトで開催されているスーパーコンピューティングに関する国際会議(ISC)で、スーパーコンピュータの処理能力ランキング「TOP500」が発表され、中国江蘇省無錫市にある国立スパコンセンターの「神威・太湖之光」が首位となり、2位の中国広東省広州市にある同センターの「天河2号」に計算速度で3倍近い差をつけた。
 新京報が伝えた。

 演算処理装置も自主開発した100%中国製の「神威・太湖之光」の計算速度は、1秒間に9京3000兆回。
 無錫センターの楊広文(ヤン・グアンウェン)主任によると、
 「神威・太湖之光」の1分間の計算能力は、
 世界72億人が同時にコンピュータで休むことなく32年間計算するのに相当するという。



CNET Japan 6月21日(火)10時18分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160621-35084564-cnetj-sci

スパコンランキングTOP500、
中国の「Sunway TaihuLight」が初の首位

 ドイツのフランクフルトで開催された2016 International Supercomputer Conferenceで、世界最速コンピュータのランキング「TOP500」が発表された。首位は、中国で設計、製造されたプロセッサを搭載する新しいシステム「Sunway TaihuLight」。

 1993年にTOP500ランキングが初めて発表されて以来初めて国別システム数で米国が首位を譲った。
 産業と研究の分野で導入数が劇的に増加する中、中国が167台で首位となり、米国は165台で2位だった。
 Sunway TaihuLightと「Tianhe-2(天河二号)」を擁する中国は性能面でも首位になった。

 Sunway TaihuLightは、LINPACKベンチマークで93ペタフロップス(1ペタフロップスは毎秒1000兆回の浮動小数点演算を実行できる性能)を達成し、1位を獲得した。
 このまったく新しいスーパーコンピュータは、中国のNational Research Center of Parallel Computer Engineering & Technology(NRCPC)で開発され、無錫市の国立スーパーコンピューターセンターに設置されている。
 6回連続で首位を獲得していたTianhe-2は2位に順位を落とした。

 Sunway TaihuLightは、それぞれ4万960個のノードで構成される1064万9600個の演算コアを搭載し、競合システムを寄せ付けない圧倒的な性能を誇る。
 LINPACKで33.86ペタフロップスの性能を示したTianhe-2と比べて、速度は2倍、効率は3倍となる。

 Sunway TaihuLightには、カスタム設計の「SW26010」プロセッサが採用されている。
 これらの「ShenWei」チップは「Digital Alpha」チップに非常に良く似ているとされているが、TOP500ランキングの共著者で研究者のJack Dongarra博士によると、Alphaの派生形ではないという。

 「Titan」は3位だった。
 性能は17.59ペタフロップス。

 このほか上位10には、
 DOEのIBM BlueGene/Qシステム「Sequoia」(17.1ペタフロップス:4位)、
 理研の富士通製「京」(10.51ペタフロップス:5位)、
 DOEのIBM BlueGene/Qシステム「Mira」(8.58ペタフロップス:6位)、
 DOEのCray XC40システム「Trinity」(8.1ペタフロップス:7位)、
 スイス国立スーパーコンピューティングセンターにあるCray XC30システム「Piz Daint」(6.3ペタフロップス:8位)、
 ドイツのハイパフォーマンス計算センターにあるCray XC40システム「Hazel Hen」(5.6ペタフロップス:9位)、
 サウジアラビアのアブダラ国王科学技術大学(KAUST)にあるCray XC40システム「Shaheen II」(5.5ペタフロップス:10位)
などが並ぶ。

 Linuxがスーパーコンピューティング分野を独占している点は前回と同様だ。
 TOP500のシステムのうちの497台にLinuxが搭載されている。
 Linuxを採用していないわずか3台のスーパーコンピュータはすべてUNIXを搭載している。
 その中で最も高速なシステムは281位だった。

 この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。



withnews 7月11日(月)7時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160705-00000005-withnews-int

中国のスパコン「神威太湖之光」
 “勇ましい”漢字の意味を調べてみたら
…名前で振り返る開発史

 6月20日、中国のスパコン「神威太湖之光」が世界1位に選ばれました。
 中国の「国産CPU」が日本やアメリカを抜いたニュースは、注目を集めました。
 ところで、この「神威太湖之光」という名前。
 何やら勢いのある漢字が使われていますが、どんな意味なのでしょう? 
 これまでの中国製スパコンの名前をたどってみました。

【フォトギャラリー】PC-98シリーズ、懐かしの歴代モデルたち

■神威太湖之光の意味は?

 「神威太湖之光」の開発にも携わった清華大学地球系統科学研究センターによると、世界1位となった「神威太湖之光」の名前は「神威」「太湖」「之光」の3つに分けられます。

 「神威」はスパコンのブランド名で、英訳すると「Sunway」になります。
 NECで言えば「PC98シリーズ」の「PC98」、アップル社でい言えば「Mac Proシリーズ」の「Mac Pro」のようなものです。

 「太湖之光」はスパコンの名前で、「太湖」は、スパコンが開発された場所、江蘇省無錫市にある有名な湖の名前に由来します。
 「太湖」につけられた「之光」は、スパコンに希望が託されていることや、「Sunway(太陽の道)」の名前も連想されるそうです。

 ちなみに「神威太湖之光」が1分間で計算できる能力は、全世界の72億人が電卓で同時に32年間の計算する量に匹敵するそうです。

■初代の銀河シリーズ

 中国の初代スパコンの名前は「銀河」です。
 日本語の「天の川」を意味します。
 中国のコンピューター開発の歴史は1950年代から始まります。
 当初はソ連から技術を学んでいました。
 1975年と1977年には、中央政府からの指示によって、中国国防科学技術大学などでスパコンの研究がスタートしました。

 1983年12月4日、ついに初代スパコン「銀河1号」が長沙市で誕生します。
 初代は1秒に1億回以上の計算が可能でした(「神威太湖之光」は9京3000兆回)。
 その後も銀河シリーズは「銀河2号」「銀河3号」と進化し、10倍単位でスピードアップしていきました。

■世界から認められた「深騰シリーズ」

 2003年11月、レノボが主体で開発した「深騰シリーズ」の「深騰6800」スパコンが、1秒に4.1万億回の計算スピードを記録。
 世界14位にランクインします。「深騰」はDeep Computerの「深い」と上昇の意味の「騰」の組み合わせで、レノボの総裁もその命名にかかわったそうです。
 「深騰シリーズ」の誕生によって、中国のスパコンは初めて世界から認知されるようになったと言われています。

 その後、深セン市にある深センスパコンセンターで「曙光シリーズ」が開発されます。
 2010年には「曙光星雲」が、1秒に1000万億回を超えるスピードを記録し、世界2位になります。

 「曙光」という名前は、日本語で「朝の光、暁の光」を意味します。

■とうとう世界一に

 そして、2010年11月、中国国防科学技術大学と天津浜海新区で開発された「天河シリーズ」の「天河一号」が世界一に輝きます。
 2013年6月には、広東省広州市スパコンセンターで開発された「天河二号」が世界1位になり、2016年6月まで6連覇を達成しました。

 ただし、「天河二号」のCPUはIntel社に頼っていました。
 2015年にアメリカが中国への輸出を厳しく制限すると、中国は国産CPUの開発を強化します。

 そして、今年6月、純国産のCPUを積んだ「神威太湖之光」が1位になります。
 国産スパコンの世界1位獲得は、輸出規制が産んだ結果でもあったのです。

 ちなみに日本は、文部科学省が「京」の後継機となる「ポスト京」の2020年度の運用開始を目指しています。
 総事業費は1300億円で、目標の計算速度は京の100倍ですが、「世界一」は狙わず省エネや使い勝手を重視する方針です。



朝日新聞デジタル 2016年7月13日15時10分
http://www.asahi.com/articles/ASJ7F4FPNJ7FPLBJ002.html

スパコン「京」、ビッグデータ解析は世界1位 3期連続

 スーパーコンピューターの性能の世界ランキングのうちビッグデータの解析性能を競う「グラフ500」で、理化学研究所にある「京(けい)」(神戸市)が3期連続で1位となった。
 理研などが13日発表した。
 1位は通算4期になった。
 2位は中国、
 3、4位は米国、
 5位はドイツ
のスパコンだった。
 一方、計算速度を競う別のランキング「トップ500」の最新順位だと、京は5位となっている。

 グラフ500は2010年に始まったランキング。
 インターネット上で「誰と誰がつながっているか」など、ビッグデータと呼ばれる大量のデータを解析するときに必要な性能を競う。





●《中国経済逆襲?》中国のスパコン支配を許せば世界は終わる!







【2016 異態の国家:明日への展望】


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