2016年4月10日日曜日

宇宙新戦争(2):スペースX、ロケット洋上着陸に初成功、ロケット打ち上げ価格は約66億円から約96億円

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●SpaceX histroic rocket landing on drone ship in Atlantic ocean (Full mission) 46,412
2016/04/08 にライブ配信
SpaceX Falcon 9 rocket launches Dragon cargo ship



AFPBB News 2016年04月09日 12:47 発信地:マイアミ/米国
http://www.afpbb.com/articles/-/3083453

動画:スペースX、ロケット洋上着陸に初成功


スペースX、ロケット洋上着陸に初成功 SpaceX lands rocket on ocean platform for first time
2016/04/08 に公開 4,450

【4月9日 AFP】
 米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は8日、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士用の貨物を搭載した「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットを打ち上げた後、
 ロケットの第1段機体を洋上の台船へを着陸させることに初めて成功した。

 約3100キロの貨物を運ぶ補給カプセルを搭載したファルコン9は8日午後4時43分(日本時間9日午前5時43分)、米フロリダ(Florida)州ケープ・カナベラル(Cape Canaveral)から打ち上げられた。

 米カリフォルニア(California)州にある同社のミッションコントロールセンターでは、ロケットの第1段機体が台船上に直立する生中継映像が映し出されると拍手喝采が起こった。
 同社ではこれまで4回洋上着陸に失敗していた。

 スペースXは短文投稿サイト「ツイッター(Twitter)」に、
 「ファルコン9の第1段機体は、当社の台船『オフ・コース・アイ・スティル・ラブ・ユー(Of Course I Still Love You)』にたった今着陸した」
と投稿した。

 インターネット企業家のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)が率いるスペースXは、より安価で持続可能な宇宙飛行の実現を目指し、再利用を目的としたロケット着陸の試みを続けている。
 同社はこれまでに、ロケットの第1段機体を地上に着陸させることには成功していた。

 スペースXは昨年6月28日にもファルコン9を打ち上げたが、この時は打ち上げのわずか2分後に爆発していた。
 爆発の原因は液体燃料タンク内のヘリウムタンクを固定していた支柱の不具合だとされている。
 同社はその後ファルコン9ロケットや作業手順を改良し、同様の事故を避ける努力を重ねていた。(c)AFP



東京新聞 2016年4月10日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201604/CK2016041002000134.html

米スペースX社のロケット 
洋上着陸にも成功、
機体再利用近づ
 
 【ワシントン=共同】
 米スペースXは八日、国際宇宙ステーションに取り付け、風船のように膨らんで居住空間となるモジュール「BEAM」を搭載したドラゴン宇宙船を、米フロリダ州から打ち上げた。
 打ち上げに使ったファルコン9ロケットの一段目の機体は、上空で分離後、大西洋上の無人船の上に着陸させることに成功した。

 BEAMは、別の宇宙ベンチャー・ビゲローエアロスペースが開発した。
 ステーションで約二年にわたり宇宙飛行士が中に入るなどし、宇宙からの放射線を遮蔽(しゃへい)できるか、宇宙ごみに衝突しても壊れないかなどを試験する。
 こうした膨張型モジュールは、将来宇宙での巨大な居住空間建設を目指し開発が進む。
 地球から運び出す際は小さなスペースに折り畳み、宇宙で大きく広げることができるのが特長。
 BEAMは宇宙船に搭載時は三・六立方メートル程度だが、宇宙空間では四倍以上の十六立方メートルに膨らむ。
 素材は明らかにされていないが、ポリマー繊維などを使っているとみられる。

 ロケットの一段目が着陸したのは、発射地点から東へ約三百キロの大西洋上。
 地上に着陸させることには成功していたが、船に着陸させたのは初。
 機体を地上まで引き返させるのが難しい打ち上げの場合は、船への着陸が必要という。
 今回の成功により、機体の再利用実現にまた一歩近づいた。
 ドラゴン宇宙船の打ち上げは昨年六月の失敗から約九カ月ぶり。



ロイター 2016年 04月 28日 16:08 JST
http://jp.reuters.com/article/spacex-satellite-idJPKCN0XP0MV

米スペースX、軍事衛星打ち上げで「風穴」 
火星探査機計画も 


● 4月27日、米空軍は、全地球測位システム(GPS)衛星の後継機の打ち上げ契約をイーロン・マスク氏率いる民間宇宙企業のスペースXに発注すると発表。
 スペースXは同日無人宇宙船を18年にも火星に向け打ち上げる計画も発表。
 写真は同社CEOイーロン・マスク氏と同社の無人宇宙船。
 カリフォルニア州で2014年撮影(2016年 ロイター/Mario Anzuoni)

[ケープカナベラル(フロリダ州) 27日 ロイター] -
 米空軍は27日、全地球測位システム(GPS)衛星の後継機「GPSIII」の打ち上げ契約をイーロン・マスク氏率いる民間宇宙企業のスペースXに発注すると発表した。
 契約総額は8300万ドルに上る。

 米防衛大手ロッキード・マーチン(LMT.N)と航空大手ボーイング(BA.N)が合弁事業のユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)を通じて10年以上にわたり独占してきた軍事衛星の打ち上げ分野に、注目度の高い起業家が風穴を開けた格好だ。

 米空軍の高官は、GPS衛星が2018年5月にフロリダ州から打ち上げ予定であることを明らかにした。

 また、スペースXは同日、無人宇宙船「ドラゴン」を18年にも火星に向け打ち上げる計画も発表した。


●4月27日、米空軍は、全地球測位システム(GPS)衛星の後継機の打ち上げ契約をイーロン・マスク氏率いる民間宇宙企業のスペースXに発注すると発表。スペースXは同日無人宇宙船を18年にも火星に向け打ち上げる計画も発表。写真はスペースXの無人宇宙船が火星に着陸しているコンセプト写真。同社提供(2016年 ロイター)

 マスク氏は米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズ(TSLA.O)やオンライン決済サービスの米ペイパル・ホールディングスペイパル(PYPL.O)の創業を手助けし、火星を目指す安価な宇宙旅行の実現を目指して2002年にスペースXを設立した。

■<割安な金額も魅力か>

 対ロシア制裁の一環としてロシア製のロケットエンジン輸入制限が設けられたことの影響や
 会計上の問題を理由に、今回、ULAは軍事衛星打ち上げ獲得競争に参加しなかった。

 また、ULAの元バイスプレジデントによると、スペースXの割安な金額提示も一因だという。

 米空軍宇宙・ミサイルシステムセンター司令官のサミュエル・グリーブス中将は
 「このGPSIIIの打ち上げサービス契約の発注により、ミッションの成功および作戦上のニーズを満たすこと、打ち上げコストの引き下げと、国家安全保障宇宙ミッションに競争を再び導入することの間でバランスを確保できる」
と話した。

 スペースXとの契約には、
 ファルコン9ロケットの製造と宇宙船の結合、
 打ち上げ業務、
 宇宙飛行認証
などが含まれる。



ライフハッカー編集部  - ニュース・コラム,科学 2016.04.30 10:00 pm
http://www.lifehacker.jp/2016/04/160430spacexs_rocket_landing.html

ファルコン9がドローン船に垂直着陸成功!
これって何がスゴいの?



 宇宙開発を行うスペースX社が開発した「ファルコン9ロケット」は2016年4月9日、これ以上ない理想的な天候の下、発射されました。
 太陽がさんさんと輝き、そよ風が吹く中、ファルコン9は定刻通り、宇宙へと飛び立ったのです。
 数キロメートル離れた地点から打ち上げを眺めていた人々にとって、エンジンから噴き出る炎はまぶしすぎるほどでしたが、誰もがその様子に見入っていました。
 そのまばゆさはまるで、7月4日の独立記念日に子どもたちが振り回して遊ぶ花火のようです。
 辺りの騒音も、まるで独立記念日を祝って次々に打ち上げられる花火のようでした。
 ドーンという低音の響きと空気が震える感覚を残して、ファルコン9は「音速の壁」を越えてゆきました。

 ファルコン9に搭載され打ち上げられた補給機は、無事に軌道に乗り、国際宇宙ステーション(ISS)へと向かっています。
 けれども、それ以上にすごいのはこのあとです。
 ファルコン9は人類史上初めて、
 海上に浮かんだ無人のドローン船へ垂直に軟着陸することに成功したのです(英文記事)。
 この偉業は、再利用が可能なロケットで比較的低コストの宇宙飛行を実現する上で、きわめて重要な意味を持ちます。

 「宇宙へとまた一歩近づいた」。
 スペースX社の創業者イーロン・マスク氏は記者会見でそう述べました。
 打ち上げロケットはこれまで、発射後に海へと落下し、再利用はできませんでした。
 けれども、マスク氏はたびたび、それではフライトを終えた航空機をすぐに捨ててしまうようなものだと言っています。
 打ち上げロケットを再利用すれば、莫大な打ち上げ費用を節約できる可能性があり、そのためにはまず、ロケットを地球まで無事に帰還させなければなりません。

 スペースX社は昨年12月にロケットを地上に着陸させることに成功(英語記事)していましたが、ドローン船の上への着陸こそが、同社のロケット再利用戦略にとってのカギでした。
 というのも、発射されたロケットのうち、およそ半数は海上に戻ってくるのですが、ロケットに十分な燃料が残っていないため、そこから自力で陸地を目指すことはできないのです。
 自動制御のドローン船なら、移動可能な着陸パッドとして使えます。
 ところが、そこへロケットを着陸させるのが大変でした。
 航空母艦へジェット機を着陸させるようなもので、着陸目標が小さい上に動いています。
 おまけに、ロケットが地上に降下してくる速さは時速1万7000マイル(約2万7000km)と、ジェット機とは桁違いなのです。

 昨年、地上への着陸に成功した打ち上げロケットと違って、今回ドローン船に着陸したファルコン9は再利用される予定です。
 ドローン船の「Of Course I Still Love You」号(訳注:SF作家イアン・バンクスの作品中に登場する宇宙船の名前が由来がファルコン9をフロリダ州ポート・カナベラルに連れ帰ったら、同社はファルコン9のエンジン燃焼試験を10回ほど行い、問題がなければ、5月か6月にでも再び打ち上げることになっています。

 マスク氏は、いずれは各ロケットを、数週間のうちに「きれいにし」、チューンナップして、再び打ち上げたいとしています。
 ある程度決まった間隔でそれができるようになれば、打ち上げにかかるコストを大幅に削減できるかもしれません。
 打ち上げのたびにロケットを建設する場合、1基およそ6000万ドルの費用がかかりますが、燃料を補給するだけなら20万ドルから30万ドルで済みます。
 打ち上げロケットの毎回の検査と整備にも多少の時間と費用がかかるものの、
 再利用できれば、コストを100分の1ほどに削減できる見込みだと、マスク氏は述べています。

 とはいえ、スペースシャトル計画も似たような目標を掲げていたことを忘れてはいけません。
 機体を再利用して打ち上げの頻度を増やし、長期的なコストの削減を目指していたのです。
 ところが残念なことに、毎回の発射にかかる費用は約4億5000ドルのまま、変わることがありませんでした。
 でも、スペースX社はすでに、宇宙飛行ならびにISSへの補給作業の様子を一変させています。
 スペースX社では現状、打ち上げ1回にかかる費用が6120万ドルですが、ライバルのユナイテッド・ローンチ・アライアンス社(ULA)は2億2500万ドルもかかります。

 マスク氏の思惑通りにロケットを再利用できれば、コストは100分の1に抑えられ、打ち上げにかかる毎回の費用を、現状の約6000万ドルから、60万ドル程度にまで削減できるはずです。
 この数字には、新しいロケットの建設費用は入っていません。
 ロケット1機は10回から20回ほどの発射に耐えられるだろうとマスク氏は踏んでいます。
 再利用できる回数をその程度にざっくり考えたとしても、それだけ大幅にコストが削減できれば、宇宙へのアクセス手段が革命的に変わり、ビジネスや研究、さらには観光分野での利用に門戸を開くことになるでしょう。
 そうなれば、ファルコン9は宇宙開発における「フォード・モデルT」のような存在となるに違いありません。

 とはいえ、それが実現するまでにはまだ、数々の問題が待ち受けていそうです。
 スペースX社は年内にも、打ち上げの頻度を2週間に1度に上げる予定です。
 また、発射されるほぼすべてのロケットで、着陸が試みられることになっています。
 ロケットの再利用計画が順調に進んでコストが削減されるかどうかは、意外に早くわかりそうですね。

Why SpaceX's Rocket Landing On A Drone Ship Is A Big Deal | Popular Science
Sarah Fecht(訳:遠藤康子/ガリレオ)



ハフィントンポスト - ‎13 時間前‎  2016年05月01日 16時42分 JST 更新: 2016年05月01日 16時42分 JST
http://www.huffingtonpost.jp/engadget-japan/space-x-360-vr_b_9815598.html

ロケット着地の瞬間を、至近距離で「体感」する。
SpaceXが公開したVR動画がこれだ


●2016-05-01-1462085042-2473587-falcon9landing.jpg

4月9日に洋上の無人船へのロケット着陸を成功させたSpaceXは、無人船の上に360度カメラを設置していました。そして、その映像が4月30日に公開されました。成功当日に公開された引きの映像では、あまりに綺麗な着陸の様子から「まるでVTRを逆再生したかのようだ」という感想も多数みられました。360度動画ではまた違った至近距離からの視点でその瞬間を「体験」できます。

YouTubeにアップされた360°動画が360度動画は、PCならマウスのドラッグで、スマートフォン・VRゴーグルならその見ている角度を変えることで自由にカメラアングルを変更することができます。



●360 View | First Stage Landing on Droneship  979,245
2016/04/29 に公開

上空に見える光の点が徐々に接近し、ロケットの形が見え、そして見事な逆噴射と驚くほどスムーズな着陸の様子をまさに間近で体験できるはずです。

歴史的な帰還を果たしたロケットはすでにケネディ宇宙センターへと輸送され、機体各部の状態を検査中です。もしここで大きな問題が発見されなければ、SpaceXはふたたびその機体を打ち上げに再使用する計画です。


●CRS-8 | First Stage Landing on Droneship 1,852,854
2016/04/08 に公開



Gizmodo 2016.05.02 16:55
http://www.gizmodo.jp/2016/05/6_6billionspacex.html

ざっと66億円から
SpaceXがロケット打ち上げの価格帯を発表

 
●160502_spacexpricing_1.jpg

 そのうちAmazonとかに並んでたりして。

 日に日に宇宙を身近に感じさせてくれる、イーロン・マスク率いるSpaceX。
 2年後には火星に宇宙船を送り込むと宣言したのはつい先日のことでしたが、この度、またも面白い情報を公開してくれました。

 その内容は、同社が開発するロケット「Falcon 9」または「Falcon Heavy」を利用する際の価格表。
 ずばりそのお値段は、
 6200万ドル(約66億円)または9000万ドル(約96億円)
とのことです。

 日ごろから、ロケットを再利用することによって宇宙開発のコストダウンを目標としているSpaceX。
 幾多の失敗にもめげず、先日ついにロケットの海上着陸にも成功しました。


●160502_spacexpricing_2.jpg

 低軌道、静止トランスファ軌道(衛生を静止軌道にのせる前に一時的に投入される楕円軌道)、それに火星へのプランまで公開されたこちらの図。
 「複数契約による割引もあり」とのことで、もはやロケットは夢物語ではなく、商品として十分売ることのできるレベルにある、ということなのでしょうかね。








【2016 異態の国家:明日への展望】


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