2016年4月24日日曜日

チャイナマネーは何処へいく(3):中国の海外企業も「爆買い」

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Record china配信日時:2016年4月24日(日) 6時0分
http://www.recordchina.co.jp/a134769.html

中国はバーチャル資産も“爆買い”、
世界のドメインの過半数を取得―独メディア

 2016年4月21日、独紙ビルトは中国人のドメイン“爆”取得について報じた。

 インターネットの住所に当たるのがドメインだが、中国人の“爆”取得が盛んになっている。
 独ドメイン取引企業Sedoによると、
 2013年から2015年の新規ドメイン取得の54%は中国によるもの。
 2位の米国10.8%を大きく引き離して1位となった。

 チャイナマネーは不動産や資源などさまざまなものを爆買いしてきたが、バーチャルな資産も選択肢の一つだったというわけだ。
 “爆”取得は今後、世界のIT企業に影響を与える可能性もある。
 めぼしいドメインがほとんど中国に抑えられているなか、必要なドメインの確保には中国企業から買い取らなければならないかもしれない。



サーチナニュース 2016-04-20 07:11
http://news.searchina.net/id/1607808?page=1

今度は「企業」を爆買い?
中国企業による日本企業の買収が増える可能性=中国

 中国家電大手の美的集団が東芝の白物家電事業を買収したことが大きな注目を集めたが、同時期に広東省にある中国精密機械メーカーの伊之密も、ある日本企業の上海現地法人の株式を80%取得した。
 中国企業は今、日本企業の買収に積極的になっているという。

 中国メディアの中国南方網はこのほど、機械から技術まで日本を「爆買い」する事例が見られ始めていると伝え、中国企業による日本企業の買収について分析する記事を掲載した。

 日本を訪れた中国人旅行客による日用品や電化製品の爆買いはもはや定番とも言えるが、記事は「中国企業による日本企業の買収」も新たな流れになりそうだという。
 その顕著な例が美的と伊之密2社による今回の買収で、金額からすると規模は大きくないが、
 広東省の企業が目指す国際化、ハイエンド化という面では1つの新たな流れと捉えることができると伝えた。

 中国企業はこれまで、日本の設備を導入することで成長を図ってきたが、
 高い品質とサービスを求める市場に対応するために、中国企業は変化の時期を迎えている。
 今回の買収はその典型的な例で、買収金額も業種も違うが共通点があると言える。
 それは、ブランドの認知度に着目し、それぞれ相手先のブランド名を残しつつ、先進的な技術を得ることで、日本や東南アジア、さらには世界市場でのシェアを取りに行こうというものだ。

 しかし、一般的に日本企業は技術にプライドを持っており、買収されることには慎重だ。
 そのうえ
★.日本企業のように
 「成績でやる気を起こさせるのではなく、職業訓練を通して人材を育てる」方針
は中国にはないものである
ため、技術だけを買収したのでは成果が出るとは言い切れない。
 今後、中国企業による日本企業の爆買いが続くかどうかは不透明だが、中国企業が日本企業に熱い視線を寄せているのは間違いなさそうだ。


ビジネスジャーナル 2016.04.20 湯之上隆/微細加工研究所所長
http://biz-journal.jp/2016/04/post_14777.html

中国、野望頓挫か
…海外企業「爆買い」失速、
悲願の半導体量産が大金積んでも失敗



■紫光集団は世界3位を目指す

  昨年来、中国が世界の半導体企業を“爆買い”している(表1)。
 これは、中国が世界の約30%の半導体を消費しているにもかかわらず、自給率がたった12.8%しかないため、習近平国家主席が設立した「中国IC産業ファンド」(15兆円規模)を資金源として、中国企業が国家政策の一環として世界半導体企業を買い漁っているからである。

 特に、その中心になっている紫光集団による爆買いは凄まじい。
 同社の趙偉国董事長は、2015年12月21日付日経新聞電子版のインタビューで次のように答えている。
 「今後5年間で3000億元(約5.6兆円)を投じ、インテルとサムスン電子に次ぐ世界シェア3位を目指す」
 「私(紫光集団)が半導体を強化する目的は三つある。
(1):精華大で無線通信技術を学び、ITに興味があること、
(2):中国の半導体が非常に弱いこと、
(3):中国の投資家が半導体に熱中していること
である」
 「まずスマホ用プロセッサ、
 次にデジタル家電用SoC、
 そしてメモリに力を入れる。
 買収は、知的財産を合法的に、手っ取り早く手に入れる方法である」
 このままの勢いで爆買いが進めば、本当に世界3位の半導体メーカーになってしまうかもしれない。
 その勢いは恐ろしいほどであると思っていたら、爆買いが頓挫し始めた。
 理由は何であろうか――。

■中国の爆買いに待ったがかかる

 紫光集団は昨年、約38億ドルを投じてHDDメーカーの米ウェスタンデジタル(WD)に15%出資することで合意していた。
 ところが、WDは米政府や企業の情報システム構築にかかわっているため、米国企業のM&Aを審査する対米外国投資委員会(CFIUS)が調査に入ることになったという。
 その結果として、紫光集団はWDへの出資を断念したらしい。

 WDは、東芝と共同でNANDフラッシュメモリを開発・生産している米サンディスクを買収した。
 そのため、紫光集団がWDの筆頭株主になれば、東芝とサンディスクが共同開発したNANDの技術を入手できるはずだった。
 しかし、WDへの出資が見送られたため、NANDの技術は手に入らなくなった。

 また紫光集団は昨年、半導体メモリ第3位の米マイクロン・テクノロジーに230億ドルの買収を持ちかけていた。
 この大型買収は世間の耳目を集めたが、当初から米規制当局による審査が問題になるだろうと見られていた。
 その結果、両社ともに正式発表はしていないが、マイクロンは買収提案を断ったと思われる。

 マイクロンと同時並行で紫光集団は、韓国のメモリ大手SK Hynixにも買収提案を行っていたようだが、こちらも断られたとみられている。

 以上の結果、紫光集団、つまり中国が大金を積んででも手に入れたかったDRAMとNANDの技術は、入手困難となった。
 さらに紫光集団は、台湾のTSMCおよびメディアテックに25%株式取得を提案した。
 TSMCは製造を専門とするファンドリーメーカーで、その規模は世界最大である。
 また、メディアテックはスマホ用プロセッサを設計するファブレス(工場を持たない事業者)で、中国のスマホ市場でトップシェアを獲得している。
 これに対して、TSMCの張忠謀(モリス・チャン)董事長は、「適正価格であればTSMCの株式を買ってもらって構わない」というような発言をしていた。
 ところが、台湾の総統選で中国と距離を置く民進党が政権に復帰したため、紫光集団による台湾半導体メーカーの株式取得には待ったがかけられた。
 このように、米国や台湾政府が障壁となって、中国による半導体企業爆買いには、暗雲が立ち込め始めてきた。
 しかし、中国はこんなことでは諦めず、次の手を打ってきた。

■サイノキングテクノロジーによるDRAM立ち上げ

 本連載前回記事
 「世界の工場・中国、なぜ技術者が育たない?
 判断要する開発やチームワークが無理、サボる」
で詳述したとおり、元エルピーダメモリ社長の坂本幸雄氏がDRAM設計開発会社、サイノキングテクノロジーを設立した。
 同社は中国安徽省合肥市の地方政府が進める約8000億円をかけた先端半導体工場プロジェクトに中核企業として参画する。
 その際、同社が最先端メモリを設計し、生産技術を供与する。
 そして、中国合肥市の工場でDRAMを量産するという青写真である。
 坂本氏と中国の構想では、
 「日本人と台湾人が技術を開発し、中国が投資をしてDRAMを量産する」
ことになる。
 この構想は悪くない。
 
 しかし、問題がある。
 坂本氏によれば、
 「サイノキングは日本と台湾で計約二百数十名の技術者を採用し、
 このメンバーの経験と技術力を核として、17年中には日本、台湾、中国で計1000人規模の技術者を有するメモリ開発会社にする計画である」
という。
★.第1の問題は、日本と台湾でこれだけの人数の技術者を集めることができるかということである。
★.第2の問題は、第1の問題が解決できたとしても、誰が、中国で建設された工場でDRAMを量産するのかということである。

 坂本氏は「日本、台湾、中国で計1000人規模の技術者」を集め、中国人技術者に量産工場の立ち上げやDRAM量産を任せる計画なのかもしれない。
 しかし、数百人規模のチームワークが必要なプロセス開発や量産立ち上げは、
 中国人には無理だと考えられる。
 しかし、賽は投げられた。
 目論み通りDRAM生産が軌道に乗るとは思えないが、技術者の募集と量産工場建設は進み始めているようだ。

■中国XMCが3次元NAND工場建設へ

 米国の半導体情報サイト「EE Times」によれば、中国のファンドリーXMC(Wuhan Xinxin Semiconductor Manufacturing)が今年3月末、3次元NANDフラッシュメモリの新工場の建設に着手すると発表した(3月28日)。
 同社は現在、NOR型フラッシュメモリを製造中で、ウエハ生産能力は月産約2万枚であると報道されているが、真偽は不明である。
 さらに電子デバイス産業新聞によれば、「XMCが3次元NANDの試作に成功しており」(4月17日)、18年に3次元NANDの量産開始を目指し、総額2.7兆円を投じて月産20万枚のウエハを生産する計画であるという。

 ここでも、サイノキングと同様に問題が2つある。
 第1の問題は、XMCがどこから3次元NANDの技術を入手したのかということである。
 電子デバイス新聞は、「XMCが3次元NANDの試作に成功」と書いているが、真に受けるのは難しい。
 なぜなら、現在NANDのプレーヤーは4社あるが、各社におけるNANDに占める3次元NANDの割合は、サムスン電子(40.8%)、SK Hynix(3.3%)、東芝・サンディスク(5.4%)、マイクロン・インテル(17.6%)となっている(前出EE Times記事より)。
 13年7月に量産を宣言した東芝ですら、いまだに5.4%しか3次元NANDをつくることができていない。
 それほど、3次元NANDの製造は難しいのである。
 それゆえ、中国のファンドリーのXMCがいきなり自力で「3次元NANDの試作に成功」するとは考えにくい。
 他方、調査会社DIGITIMES Researchの14年10月13日付レポートには、「米スパンション(Spansion)が3次元 NANDフラッシュメモリ技術をファンドリーの中国XMCに提供する」との記載があったが、これも疑わしい。
 というのは、スパンションとは1993年に富士通と米AMDによる合弁会社として設立され、主としてNORフラッシュメモリの開発と生産を行っていた。
 しかし、NANDには実績がない。
 そして、業績不振により10年にスパンションは倒産している。
 そのような会社が、果たして5年程度で3次元NANDの開発を完成することができるのだろうか。

 第2の問題は、サイノキングと同様に中国に建設された月産20万枚の量産工場で、一体誰が3次元NANDを量産するのかということだ。
 もし中国人技術者を当てにしているのなら失敗する公算が高い。

■中国半導体産業の今後

 中国は2000年に国策でファンドリーSMICを設立した。
 しかし、中国人技術者が育たず定着しなかったため、長期間にわたって赤字続きであった。
 この状況を打開するために、習近平国家主席が「中国IC産業ファンド」を設立し、海外の半導体企業を技術者ごと買収するという手段に出た。
 これはある程度の成果は出たが、米国や台湾政府の審査が障害となって、その爆買いに待ったがかかった。

 すると今度は、日本や米国の半導体企業や経営者を利用して、中国国内に半導体工場を立ち上げる計画を打ち出した。
 それがサイノキングであり、XMCである。
 しかし、技術者をどこから調達するのか、肝心の技術をどこから持ってくるのかという大きな問題がある。
 これらの問題を解決しない限り、中国でDRAMや3次元NANDの量産は成功しないだろう。
 ではなぜ、中国はここまでして半導体(特にメモリ)技術を手に入れたいのか。
 それは、軍事技術と宇宙産業で米国を凌駕したいという野望があるからだという。
 恐らく、習近平国家主席が断念しない限り、あるいは中国が経済破綻しない限り
 半導体技術入手のための戦略が次々と打ち出されてくるのだろう。

(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)


Record china 配信日時:2016年4月25日(月) 1時0分
http://www.recordchina.co.jp/a131913.html

中国、海外企業も「爆買い」、
バブル期の日本上回る勢い

 2016年4月23日、台湾の電子機器受託生産の世界最大手・鴻海精密工業によるシャープ買収の陰に隠れ日本では目立たないが、中国企業も積極的に海外企業を手に入れている。
 バブル経済時代、日本企業もこぞって買収に走った。
 中国企業の「爆買い」ぶりは、当時の日本をはるかに上回る勢いだ。 

 中国・人民網が今年1月末に伝えたコンサルティング会社・プライスウォーターハイスクーパース(PwC)報告書「2015年中国企業合併買収市場の回顧と2016年の展望」によると、
 経済のモデル転換が中国国内での戦略的合併買収(M&A)取引の力強い伸びを後押し。
★.中国企業の15年のM&A取引は件数が前年比37%増加し、
 金額も同84%増加して7340億ドル(約86兆7000億円)
に達していずれも過去最高を更新した。
 1件当たりの取引額が10億ドル(約1180億円)を超えた取引は114件に上り、こちらも過去最高を更新した。

 ロイター通信も
 「16年第1四半期の世界M&A総額は6690億ドル(約74兆7000億円)と前年同期比14%のマイナスとなったが、
 唯一気を吐くのが中国企業だ」
と報道。
 第1四半期の中国企業の海外M&A総額は1011億ドル(約11兆3000億円)に上ったという。

 欧米メディアが「中国企業の海外買収で過去最大の案件」として注目するのは、今年2月に合意した中国国有の化学大手・中国化工集団によるスイスの農薬世界大手・シンジェンタ買収。買収額は430億ドル(約5兆1600億円)以上になる見通しで、シンジェンタが持つ農薬や種子などの先端技術を取り込むのが狙い、とされる。
 中国化工は昨年にもイタリアの高級タイヤメーカー・ピレリを71億ユーロ(約9300億円)で買収しており、今回はこれに続く大型案件となる。

 パナソニックが三洋電機から引き継いだ白物家電事業を傘下にしたハイアールグループ(海爾集団)も今年1月、ゼネラル・エレクトリック(GE)の家電事業を54億ドル(6400億円)で買収することで合意した。
 中国による海外のエレクトロニクス企業買収としては最大規模だ。
 家電分野では経営不振が続く東芝が冷蔵庫など白物家電子会社を中国の家電大手・美的集団に売却する。

 さらに、4月には中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)がギリシャ民営化基金と、同国最大の港で地中海の海運の要衝でもあるピレウス港の株式を過半数取得する契約を結んだ。
 株式取得額と追加投資の合計額は15億ユーロ(約1850億円)に達する。
 コスコ・グループは中国の国有企業。
 買収は中国当局が主導する形で進められ、習近平政権が推進する「一帯一路(新シルクロード)構想」の一環との見方もある。

 こうした海外投資ブームについて、中国メディアは
 「中国は今や消費の輸出を中心とする時代を抜けだし、
 商品と資本の輸出が相まって発展する時代へと足を踏み入れた」
と自賛。
 その一方で、
 「中国企業の海外進出にあたってはリスク対策を強化し、
 政府・企業・業界団体・民間団体をカバーするリスク対策システムを構築して役割を発揮させることが急務だ」
とも指摘している。



ロイター  2016年 05月 19日 18:28 JST
http://jp.reuters.com/article/china-thailand-investment-idJPKCN0YA0B9?sp=true

アングル:中国マネーのタイ流入加速、「一帯一路」足掛かりに

[ラヨーン(タイ) 17日 ロイター] -
 タイ中部ラヨーン県のアマタシティ工業団地では、中国語で書かれた看板を至るところで目にする。
 沿岸部のリゾート地、パタヤでも同様に、英語とロシア語に交じって中国語が聞かれることが多くなった。

 中国経済が減速するなか、中国人投資家たちは海外に目を向けている。
 なかでも、世界最大の中国系マイノリティー(少数派)社会の1つを有し、東南アジア6億人の消費者への玄関口となるタイは、産業から分譲マンションに至るまで、ホットな投資先と見られている。

 「タイは通常、中国人観光客や投資家にとって、最初の訪問地となっている」。
 こう語るのは、中国の華立集団とタイの工業団地開発業者アマタ・コーポレーション(AMATA.BK)が共同開発し、ラヨーン県に中国企業を招致する「泰中羅勇工業園」のXu Gen Luo氏だ。
 首都バンコクから南東に約200キロ離れたこの場所には、2012年以降、太陽光パネルやゴムなどの生産を行う中国企業の工場が数多く設立されている。
 Xu氏は
 「タイの投資環境、特に投資を促す政策は世界第一級と言える」
と述べ、中国の方が人件費が高いと付け加えた。

 2014年5月の軍事クーデター以降、米国との関係が冷え込むタイの軍事政権は、中国と外交的・軍事的関係を強めてきた。
 中国人投資家は、約10年に及ぶ政治的混乱によって投資が妨げられてきたタイ経済から温かい歓迎を受けている。
 軍は政権を握ってからのこの2年間、輸出と国内需要を回復させることに苦しんでいた。

 中国による投資約束額は第1・四半期に57億バーツ(約176億円)と、前年同期比で5倍にも膨れ上がり、この時期に中国はタイへの投資額で3番目に大きな国となった。
 背景には、中国企業が優遇税制措置の期限に間に合わせるため、われ先にと急いでいたことと、米国の投資家がタイから手を引いていたことが挙げられる。

 それでも日本の156億バーツには及ばなかった。
 日本と中国は東南アジアに対する影響力を競い合っているが、日本の主要自動車メーカーが工場を構えるなど、日本は長年タイにとって最大の投資家であり続けている。

■<「ロスト・イン・タイランド」>

 だが、中国による投資が勢いを増している。
 その理由の一つは、中国政府が国内の過剰生産能力に対処するため、国外での生産をメーカーに奨励しているためだ。

 「中国によるタイへの投資は今は小さいが、中国国内の景気が減速するとともに、中国の海外投資は増えていくだろう」
 と、中国とタイの企業投資を専門とする投資顧問会社「ストラテジー613」の最高経営責任者(CEO)のジョー・ホーン・パタノタイ氏は語る。

 中国の対タイ投資額は昨年、日本、米国、シンガポールに続き、4番目に大きかった。
 2012年に中国で大ヒットとなった、どたばたコメディー「ロスト・イン・タイランド」の恩恵もあり、タイを訪れる中国人観光客の数も急増している。
 昨年は約790万人の中国人が「ほほえみの国」を訪れた。
 これは、クーデターにつながった首都バンコクでの社会不安が観光客を遠ざけた前年から71%増となる。
 今年はより多くの中国人観光客が見込まれている。

 中国経済の減速にもかかわらず、格安航空会社のおかげもあり、観光客数の伸びに陰りは見られないと、旅行業者は話す。
 「私たちのツアーは比較的安い。
 食べ物や文化も素晴らしく、タイは日本や台湾と違って中国政府と政治的な問題もない」
と、タイと中国の観光を提携する協会の会長は語った。

 タイを訪れる観光客数は今年、これまでで最高となる3300万人に上る見通しだが、中国人観光客数の伸びがけん引するとみられる。

■<一帯一路>

 「泰中羅勇工業園」のXu氏は、同工業団地に現在75社ある中国企業の数が今年は100社程度に、また向こう5年以内に500社に増えることを見込んでいるという。
 今年3月には、世界最大手の太陽光パネルメーカーである中国のトリナ・ソーラーが、同工業団地に製造工場を設けた。

 タイへの移転は、太陽光エネルギーや化学メーカーのような企業が反ダンピング措置を回避するのに役立つと専門家は指摘する。
 「中国は多くの国で、特に太陽光パネル関連で、貿易障壁に直面しているため、数多くの中国企業がタイに投資するためにやって来る」
と、タイのエレクトロニクス・通信業界団体の代表者は話した。

 精密刃を製造する中国国有の安泰鋼研金剛石工具(泰国)も、中国政府が唱える、中央アジアを経由して陸路で欧州・中国を結ぶことを想定した現代版シルクロード構想「一帯一路」に従い、2014年にタイで設立された。
 「タイに初めて来たとき、この国の政治状況や社会の不安定さが心配だったが、今でもそれは同じ」
と同社の会長は語る。
 ただ、タイにある中国企業社会の強さが、そのような心配を乗り越える一助となっていると付け加えた。

 中国とタイは「一帯一路」構想の下、最終的に中国南西部の雲南省の省都、昆明とシンガポールを結ぶ鉄道計画において協力するため協議を続けているが、これまでのところ条件面で合意に至ってはいない。
 一方、タイで中国人コミュニティーが成長し、同国で休暇を過ごすための家を求める中国人が増えるにつれ、不動産投資も活発化している。
 スッタングラク・グループを経営するBundit Sirithunyhong氏は、中国企業と共同で、50億バーツ規模になる中国人向けのタイムシェア住宅建設プロジェクトを開発している。
 「彼らは不動産に投資しているだけでなく、東南アジアにおけるビジネスの足掛かりとしてタイを使おうとしているのだと思う」
と同氏は語った。
 「彼らはここをセカンドホームとして泊まったり、働いたりできる。
 ビジネス拡大の第一歩となる」

(Orathai Sriring記者、Satawasin Staporncharnchai記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)



Record china 配信日時:2016年5月21日(土) 7時50分
http://www.recordchina.co.jp/a139229.html

日本自動車メーカーを買収せよ
=中国内で期待する声もあるが、今の中国企業にその能力はない―中国コラム

 2016年5月20日、燃費偽装問題で窮地の三菱自動車に対し、日産自動車は2370億円で三菱の株式34%を取得すると発表しており、事実上三菱が日産の傘下に収まると伝えられている。
 これに関して中国のネットでは中国企業に三菱の買収を求める声もあり、これに関連して、中国のポータルサイト・捜狐は
 「なぜ中国企業による日本自動車メーカーの買収は困難なのか」
と題したコラムを掲載した。

 ボルボやMGなど、近年中国企業は海外自動車メーカーを買収しており、中国国内では日本自動車メーカーの買収を期待する声もあるが、その難度は非常に高い。

 英国のジャガーやランドローバーが買収されたのはグルーバル展開が遅れたためと言えるが、日本メーカーはいち早くグローバル展開しており、トヨタやホンダ、日産はもちろんのこと、スズキやマツダ、スバルなども国際的に軽視できないほどの地位を獲得している。

 さらに、今回燃費偽装問題が発覚した三菱は数年前から日産と協力関係にあり、トヨタとマツダも提携関係を結ぶなど、日本は自国メーカー同士のつながりが深い。
 日本の自動車メーカーは資金力が豊富で、メーカー同士の関係も強いことから日本の自動車メーカーが窮地に陥ったとしても国内で解決しようとする傾向にある。

 加えて、中国企業の資本運用における手段や能力はまだ成熟しておらず、現状で日本の自動車メーカーを買収することは極めて難しい。
 日本が深刻な経済危機に見舞われない限り中国企業が日本自動車メーカーを買収することはありえないだろう。
 それよりもまずは自国の技術と品質を向上させ、国内市場で安定した地位を獲得できるよう努力するべきだ。
 先年、韓国の双竜自動車を買収して痛い目にあった経験を持つ中国である。
 なかなか自動車には手をだしにくいのかもしれない。


サーチナニュース 2016-05-30 07:41
http://news.searchina.net/id/1610835?page=1

中国の自動車メーカーが日本車メーカーを買収するのは「可能」か?

 最近、日産自動車が三菱自動車に34%を出資する資本提携を締結した。
 この資本提携が成立する以前、中国には三菱買収を画策していた自動車メーカーが存在していたようだ。
 しかし中国メディアの大河網は26日付の記事で、
 中国の自動車メーカーが日本車メーカーを買収するのは「不可能」
だと論じている。

 記事は、中国の自動車メーカーが日本車メーカーを買収するのは
★.「不可能」とする理由の1つとして、日本車メーカーの地力を指摘。
 「日本の自動車メーカーの国際的な地位は見くびることができない」
と記事は説明。
 中国での販売台数が多くないことから、中国のネットユーザーたちが「小企業」とみなす一部の日本車メーカーも、米国や日本での販売台数は「すばらしい」と評価した。

 さらに別の理由として、
★.日本車メーカーは日本車メーカーとの「近親結婚」を好むと説明。
 ルノーと日産の場合は例外として、例えば今回の日産による三菱との資本提携、トヨタによるダイハツの完全子会社化、また5月13日に発表されたトヨタとマツダによる業務提携などは日本車メーカーが「近親結婚」を好むことを示す事例だという見方を記事は示した。

 さらに記事は
★.資本運営手段や能力の欠如という観点からも、現在の中国車メーカーが日本車メーカーを買収するのは「不可能」
だと論じた。

 中国車メーカーによる日本車メーカーの買収について記事が取り上げた観点以外にも考慮したいのはブランド力だ。
 ランサーエボリューション、GTO、FTO、ギャラン、ディアマンテ、パジェロなど三菱自工は人々の記憶に残る様々な名車を誕生させてきたメーカーであり、人々にわくわくするような気持ちを抱かせることのできるブランド力を持っている。

 では中国車メーカーにはどんな名車があるだろうか。
 仮に豊富な資金があったとしても三菱自工が築き上げたブランドを発展させることができるメーカーが中国に存在するだろうか。
 中国車メーカーが目標とすべきなのは、日本車メーカーを買収することではなく、消費者が買いたいと思えるブランド力を身に着けることではないだろうか。

 「近親結婚を好む」というのは間違っているだろう。
 実際、日産はルノーに買収されているし、昔はマツダはフォードに、富士重工はGMに、三菱はクライスラーからベンツに、スズキもGMからベンツにといろいろあり、
 日本で民族系といわれたのはトヨタとホンダの2社
のみであった時期がある。
 

サーチナニュース 2016-06-08 07:09
http://news.searchina.net/id/1611557?page=1

三菱製エンジンがなくなったら
・・・中国自動車メーカーは生きていけるか?

 自動車業界を震撼させた三菱自動車の燃費偽装問題。存亡の危機に立たされた三菱自動車に対し、日産自動車は34%を取得して筆頭株主になることになったが、このニュースは三菱製エンジンが多く使用されている中国でも注目されているようだ。

 中国メディアの中青網はこのほど「三菱のエンジンがなくなっても、中国の自動車メーカーは生きていけるか?」と題する記事を掲載した。
 記事はまず、多くの中国人は日産自動車が
 「中国企業への三菱製エンジンの提供を阻止するのではないか」
と危惧(きぐ)していると紹介。
 しかし「その心配は杞憂に過ぎない」と断言した。
 その理由は、日産自動車にとって三菱製エンジンの提供を止めるメリットはなく、むしろデメリットの方が大きいからだという。

 現在、三菱製エンジンを採用している中国自主ブランド車の多くが、あまり人気のない中国メーカーばかり
であるため、三菱自動車および日産自動車にとっては脅威ではなく、むしろ三菱製エンジンの提供を止めて勢力を拡大するのは、長安、長城、吉利といった大手メーカーだと指摘。
 こうした企業は今後ハイエンド車市場に進出して日産のライバルになる可能性も排除できないため、三菱製エンジンの供給停止は日産にとっては自分で自分の首を絞める事態となりうるというわけだ。

 また、仮に三菱製エンジンの供給が止まっても、中国メーカーは「困らない」と主張。
 フォルクスワーゲン、ホンダ、トヨタのように優れたエンジン技術を持ち、中国メーカーに提供している他の企業を探せば良いだけだとした。

 しかし記事は最後に、三菱自動車自身が実力を低下させれば開発能力も低下し、淘汰されて「将来中国の歴史舞台から消えることは十分にあり得る」と主張。
 中国自動車市場の競争の激しさに言及した。
 中国の自動車市場はめまぐるしく変化しており、
 三菱製エンジンはこれまで中国で高いシェアを誇ってきたが、今後のシェアの推移に注目が集まっている。



サーチナニュース 2016-06-22 07:55
http://news.searchina.net/id/1612553?page=1

なぜ中国企業が反感を買うんだ!?
欧米各国で高まる反感は「誤解」=中国

 かつて日本がバブル経済に沸いていた当時、日本企業は米国をはじめとする国々で企業や不動産を買い漁った。
 潤沢なジャパンマネーを武器に買収を繰り広げる日本企業に対し、一部では反感もあったようだが、近年は中国企業が反感を買っているようだ。

 中国メディアの作文網はこのほど、現在ほど中国企業が国外での買収の機会を探し求めることはかつてなかったことだと主張する一方、
★.欧米各国では中国企業による買収に対して反感が高まっている
と伝え、「中国企業は日本企業に学ぶべきだ」と論じる記事を掲載した。

 記事は、欧米各国で高まる中国企業への反感は「誤解」であると主張し、
 「中国企業に対する懸念や排斥は不要であることを理解させること」
が中国企業の国外進出における難題の1つとなっていると論じた。

 続けて、米メディアの報道を引用し、日本企業もかつてはジャパンマネーで買収を繰り広げ、反感を買ったことがあったと伝える一方、
 「日本人はいかにして米国人の排斥心理を解いたのだろうか」
と疑問を投げかけた。
 その答えとして、日本企業は当時、各種フォーラムや座談会を開き、日本の投資が相手国の経済にもたらすメリットをしっかりと説明したほか、現地人を企業のトップに配備する、現地の企業と積極的に取引を行うなどの対策を取ったと紹介。
 日本企業のやり方に学ぶべきであると論じた。

 記事は主に欧米諸国における中国企業に対する反感に懸念を示しているが、中国企業への反感が高まっているのはアフリカでも同様だ。
 中国企業が多く進出しているアフリカの国では、中国人が経営する店などがしばしば襲撃されている。
 双方に利益のあるビジネスができれば、襲撃などされるはずがなく、これは現地の人びとに利益を還元せず、現地の富を奪っているためではないだろうか。




【2016 異態の国家:明日への展望】


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