2016年3月15日火曜日

潜水艦競争:中国がタイに潜水艦を売却へ、中国メディアが「大はしゃぎ」

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 なんとなく周辺敵だらけになってしまったような今の中国にとって、これは朗報だろう。
 オーバーに表現すると
 「まだ、中国を見捨てない国があったのだ!」
ということになる。
 
 そうりゅう型潜水艦は通常型では世界最高峰の潜水艦と言われている。
 アメリカは自国周辺海域での有事は想定する必要がないため、潜水艦はすべて遠洋型となり原子力潜水艦になる。
 よってアメリカは通常型潜水艦は製造していない。
 これによって、そうりゅ型は通常型ならトップ技術の潜水艦になる。
 よって当初日本政府はこの潜水艦の輸出を嫌がった。
 技術が盗まれるからである。
 しかし、安倍内閣は軍需品の輸出を認めて、この潜水艦のオーストラリアへの輸出を積極的に後押ししている。
 潜水艦は抑止力という面があり、戦車の輸出のような殺生を目的化した意味合いが薄い。
 そのせいか、国内でも反発はほとんどない。
 よって武器輸出は手始めに潜水艦から、というわけである。

 しかし、この輸出が技術流出の危険性が高い。
 よって、安易は輸出はしにくい。
 確実な国にしか輸出できない。
 それもできるなら、対中意識の高い国がいい。
 そこで選ばれたのがオーストラリアとインドの2カ国である。
 逆に言うと値段が高価なこともあり、購入できる相手はこの2国しかないというのも事実だろう。
 一般型潜水艦を造って売るという方法は、日本はとりにくい。
 武器商人国のように解釈される可能性が高いからだ。
 よって、この分野はヨーロッパのドイツとフランス、それに中国にロシアということになるだろう。
 ただニュースではまだ「確定した」といったレベルには至っていないようなニアンスもあるのだが。


サーチナニュース 2016-03-14 16:27
http://news.searchina.net/id/1604796?page=1

中国がタイに潜水艦を売却へ 
「米タイ同盟関係を破壊だ」
=中国メディアが「大はしゃぎ」

 中国メディアの新浪網は、タイが中国から潜水艦3隻を購入することが事実上決まったと主張し、中国は
 「タイにとって最も重要な米国との同盟関係も破壊する」
ことになると論ずる記事を掲載した。

 記事は、中国が、NATOコードでは元級(元型)と呼ばれる039A型潜水艦のうち、S-26Tと呼ばれるタイプの潜水艦3隻をタイに売却すると主張。
 契約書のサイン、支払い、引き渡し、乗組員の訓練は残っているが、売却は実際には確定していると論じた。

 潜水艦の売り込みで「強力なライバル」になったのはドイツで、
★.中国はドイツよりも低価格を提示したことが、「勝利」につながった
とした。
 なお、タイは韓国からの潜水艦輸入も検討したとされるが、記事は触れなかった。

 タイは第二次世界大戦中に日本から潜水艦の提供を受けているので、購入が決まれば、歴史上2度目の潜水艦入手になる。
 記事は、中国とタイは軍事演習を繰り返すなど、関係がますます密接になっていると主張。

 さらに、非大気依存推進(AIP)機関(スターリング機関)を導入した039A型がはタイにとって最も適した潜水艦であり、しかも中国のAIP機関は技術が成熟していると強調。
 中国はタイの友好国として、おそらく価格面でも優遇したのだろうと論じ、
 現在の両国関係からして、タイが中国の潜水艦の秘密を米国に漏らす心配をする必要は絶対にない
と主張した。

 S-26Tは基準排水量が約2300トン、水中では3600トンとの見方を紹介し、日本の「そうりゅう」型の水中3250-3300トンを抜いて、世界最大規模の通常動力攻撃型潜水艦と紹介。
 そして、「Y-6(魚-6)」魚雷と水中発射型の「CM-708UNA」ミサイルと搭載できると考えられるという。
(海上自衛隊によるとそうりゅうは基準排水量が2950トンで、S-26Tよりも排水量が大きい)

 記事は、中国は1隻3億ドルで、タイにS-26T型潜水艦を3隻売却すると紹介。
 米国が取りやめるよう圧力をかけると予想する人もいるが、「もう確定したこと」と主張し、タイの中国製潜水艦の購入で、中国はタイにとって最も大切だった米国との同盟関係を破壊することになると主張。

 さらに、インドネシアも中国製武器の購入に動いていることから、軍需品の売却を外交の手段に転じることでインドネシアやタイを
 「東南アジア諸国連合(ASEAN)における中国側のチームとして、ベトナムなどを防ぐのだ」
と主張した。

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◆解説◆
 上記記事には「能天気」な部分も目立つ。
 タイが「中国の潜水艦の秘密を米国に伝えるはずは絶対にない」と論じているが、駐タイ関係が極めて密接であればまだしも、「絶対」とまでは言いきれないだろう。
 実際に、中国はパキスタンと共同開発の形式で手掛けた「FC-1」戦闘機で、パキスタンから米戦闘機の「F-16」の情報の提供を受けたことが確実視されている。

 タイとして現状では039A型潜水艦の購入が「合理的」と判断できたとしても、パキスタン外交にとって「中国一辺倒」にならねばならない理由は乏しい。

 タイ海軍は東南アジアでは有数の戦力を持つ。
 航空母艦(軽空母)も保有している(チャクリ・ナルエベト)。



ロイター 2016年 03月 15日 16:33 JST
http://jp.reuters.com/article/submarine-idJPKCN0WH0NX

日本の潜水艦が15年ぶりフィリピン寄港、中国けん制に

[東京 15日 ロイター] -
 海上自衛隊は15日、フィリピンへ15年ぶりに潜水艦を派遣すると正式に発表した。
 艦艇の寄港は受け入れ国と親密な関係にあることを示すことになり、南シナ海でフィリピンと領有権を争う中国へのけん制につながる。

 派遣は外洋訓練航海の一環で、潜水艦は練習用を使う。
 3月19日に護衛艦2隻とともに日本を出港、対潜水艦戦の訓練などをしながらフィリピンのスービック湾へ向かう。
 2隻の護衛艦はその後、ベトナムのカムラン湾にも寄港する。
 同湾は、ベトナムが中国と領有権を争う海域に近い。

 武居智久・海上幕僚長は15日の会見で、
 「地域の海洋安全保障の向上のため、(他国海軍との)関係の強化が必要と認識している。
 ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシアなど、総合的にこれらの国々との関係強化を進める必要がある」
と語った。

 海上自衛隊は毎年この時期に外洋訓練航海を実施。
 昨年はインドネシアとベトナムに護衛艦を寄港させた。
 潜水艦の派遣は2001年を最後に取りやめていた。



レコードチャイナ 配信日時:2016年3月17日(木) 23時30分
http://www.recordchina.co.jp/a131264.html

海上自衛隊の潜水艦がフィリピン・スービック湾に寄港へ、
中国の動きをけん制
=米国ネット「うまいことやったね、日本!」
「中国はいつ目を覚ます?」

 2016年3月16日、AFP通信は海上自衛隊の潜水艦が南シナ海に面するフィリピン・スービック湾に寄港すると報じた。
 海自の潜水艦がフィリピンを訪問するのは15年ぶり。

 海上幕僚監部は15日、海自の練習潜水艦「おやしお」がスービック湾に寄港することを明らかにした。
 「おやしお」は2隻の護衛艦と共に来月下旬にスービック湾に寄港する。
 若手幹部が乗り込む練習航海の一環で、2隻の護衛艦はスービック湾に寄港した後、ベトナム・カムラン湾に寄港する。
 フィリピン、ベトナムは南シナ海の領有権をめぐって中国と対立しており、中国の動きのけん制にもつながる。

この報道に、米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

「フィリピンはその潜水艦を購入する必要がある」 
「うまいことやったね、日本!」 
「日本は中国と戦うために、核ミサイルを造るべきだ」 
「中国はいつになったら目を覚ますんだ?
 アジアの近隣国すべてが中国と対立しているし、米国や国際社会も中国に反対の立場を取っている」 
「次はベトナムだな」



WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2016年03月16日(Wed)  岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6314

日本vs独仏 豪潜水艦受注競争

 豪紙The Australianのシェリダン外信部長が、日米豪を戦略的に結び付けるため、豪新潜水艦の建造は日本が受注することが望ましいと述べています。
 論説の要旨は以下の通りです。


●修理中のHMASと呼ばれるオーストラリアの潜水艦(iStock)

■中立装いつつ米国も願う日本の受注

 豪州の現在のコリンズ級潜水艦の後継艦の建造には、独仏の企業と日本政府(注:官民連合)の三者が争っている。
 米国は公式には入札で中立を保っているが、豪州が日本を選ぶことを強く願っている。
 日本が建造することになれば、日豪の防衛関係は強化され、米国はそれが地域の安全保障の安定要因になると考えている。

 日本は米国にとり独仏よりはるかに重要な同盟国で、豪州にとって日本は独仏よりはるかに重要である。
 日本の若宮防衛副大臣は、本紙との独占インタビューで、日本は「そうりゅう」のステルス技術を豪州と共有すると述べた。
 他方日本が建造することになれば、
 コリンズ級潜水艦が使っているAN/BYG-1という戦闘システムを日本がいずれ使う可能性がある。
 この戦闘システムは世界の最先端であり、米国は豪州以外の同盟国に与えていない。
 豪州はステルス技術を日本から得ることになるが、日本も世界最先端の戦闘システムを使えるようになれば、日米豪が米国の戦闘システムを使うことになる。

 当初日本が建造することについて、豪州での雇用を確保すべきであるとして反対論があったが、日本が豪州で建造することにしたので、もはや反対の理由はない。
 また「そうりゅう」が現存するのに対し、
 独仏はまったく新しい潜水艦を作ることになるので、日本の方が技術的、商業的リスクが少ない。

 新型潜水艦建造での日豪協力は、天で作られた組み合わせとも言うべきものである。

出 典:Greg Sheridan ‘Japan building Australian submarines is a match made in heaven’ (Australian, February 11, 2016)
http://www.theaustralian.com.au/opinion/columnists/greg-sheridan/japan-building-australian-submarines-is-a-match-made-in-heaven/news-story/a1b649543dcefc8c839157f75eaac228

*   *   *

■経済的メリットよりも重要な戦略的意義

 豪次期潜水艦建造計画の受注をめぐり、日本の官民連合、独仏の企業の三者がしのぎを削っています。
 総額500億豪ドル(4兆円強)の超大型契約であり、経済的メリットは大きいです。

 しかし、より重要なのは戦略的意義で、日本が受注すれば、日豪の戦略的関係が強化され、ともに米国の同盟国なので、日米豪の戦略的関係が強化されることになります。
 これは日本にとって望ましいことであるのみならず、豪州も論説から見る限り望ましいと考えているようで、心強いです。
 論説によれば、米国も日本が受注することを期待しているとのことです。

 ただ、独仏企業の働きかけも軽視できません。
 独仏2社は国際的兵器取引の経験が十分あり、この点日本は不利になります。
 また、フランスは、豪州が必要とする潜水艦を提供できるのは「完全な潜水艦大国」であるフランスだけだと言っています。
 フランスが原子力潜水艦を持ち、かつ海外での建造実績があることを強調しているのでしょう。

 豪政府は、本年半ばまでに共同開発相手を選定する方針とみられますが、選定にあたっては、技術的側面だけではなく、戦略的考慮もすることを期待したいものです。



●米海軍 「そうりゅう級は演習に参加しないでくれ.......強すぎるから!」  最新解説 オーストラリアへの潜水艦売り込みに目をつけた米国 「そうりゅう」を米国が推す本当の理由とは?
2016/03/05 に公開




レコードチャイナ 配信日時:2016年3月17日(木) 4時0分
http://www.recordchina.co.jp/a129339.html

日独仏三つどもえの豪次期潜水艦受注合戦 
「影の主役」は中国

 2016年3月15日、オーストラリアの次期潜水艦建造計画の共同開発先をめぐり、日本とドイツ、フランスが三つどもえの受注合戦を展開している。
 日本が選ばれれば、14年に安倍政権が定めた「防衛装備移転三原則」に基づく本格的な武器輸出の第1弾となる。
 日本政府が力を入れているのは、そのためだが、この受注合戦には「影の主役」がいる。
 中国だ。

 次期潜水艦建造計画は、メンテナンス費用などを含め総額500億豪ドル(約4兆円)にも上る大型プロジェクト。
 現在運用中のコリンズ型潜水艦が老朽化し、2020年代半ば以降に退役時期を迎えることから、新たに潜水艦8〜12隻を調達する計画だ。

 日本が売りこんでいるのは、海上自衛隊の「そうりゅう」型潜水艦をベースにした共同開発。
 三菱重工業などが建造する水中排出量4200トンの「そうりゅう」は、ディーゼル機関の通常動力型で、世界最高水準の静粛性を誇る。
 非大気依存推進(AIP)を搭載し、2週間の長期潜航も可能という。
 三菱重工業の宮永俊一社長は先月、現地を訪問してトップセールスを展開。
 さらに地元有力紙に全面広告を出すなど、PRに務めている。
 海上自衛隊も4月、同型の潜水艦を訓練の一環として初めて豪州に派遣する。

 これに対し、独造船大手TKMSは既存の2000トン級潜水艦「214」型の大型化を提案している。
 豪政府が長い航続距離を可能にする4000トン級の潜水艦を求めているためだ。
 「214」型は韓国でも採用されており、潜水艦輸出の実績や海外生産経験の豊富さも強みだ。

 仏政府系の造船企業DCNSは、5000トン級の攻撃型原子力潜水艦「バラクーダ」の転用案を提示。
 「世界最先端」のステルス潜水艦技術を移転するとも申し出ている。
 ロイター通信は14日、「受注獲得に向け、ここ20年ほどで最大となる仏企業の代表団が派遣される」と報じた。

 日独仏の受注合戦に割って入ったのが中国の王毅外相。
 中国メディアなどによると、2月17日、ビショップ豪外相との会談後に記者会見し、共同開発相手として日本も含め検討していることについて、
 「日本との軍事協力では歴史的な背景を考慮し、アジア各国の国民感情に配慮してほしい」
とけん制した。
 太平洋戦争の旧敵国から武器を買うなどもってのほか、と言わんばかりだ。

 「中国カード」はメルケル独首相も、いち早く使ったことがある。
 独メディアによると、同首相は昨年1月にアボット豪首相(当時)と会談した際、
 「日本が中国との関係を悪化させているのに対し、ドイツは政治的に中立の立場を維持できる」
と語り、優位性をアピールした。
 仏政府高官も同様に日本の「チャイナリスク」を指摘したと伝えられている。

 豪州にとって、南シナ海で着々と軍事拠点化を進める中国は、安全保障上の最大の脅威。
 中国を念頭に米国との軍事協力を深め、12年からは北部ダーウィンに米海兵隊がローテーションを組んで常駐している。
 その一方で、中国は鉄鉱石や石炭などの資源を輸出する最大の貿易相手国でもある。

 豪政府は今年半ばには共同開発先を決める予定。
 しかし、単純に兵器としての性能だけでは選べない要素も多い。
 独仏側は、いずれも「現地生産方式を」を前面に打ち出しており、雇用創出を期待する豪国内の世論が後押ししている。
 中国の存在も無視できず、決定までには複雑な駆け引きが続きそうだ。



フジテレビ系(FNN) 3月19日(土)7時35分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20160319-00000268-fnn-int



アメリカの研究機関、北朝鮮の潜水艦の新たな衛星写真を公開

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射に備え、中谷防衛相は18日までに自衛隊に対し、ミサイルを迎撃する破壊措置命令を出した。

 一方、アメリカの研究機関は、北朝鮮の潜水艦をとらえた、新たな衛星写真を公開した。
 写真は、1月と2月にそれぞれ撮影されたものだが、1月27日にあったクレーンが、2月16日にはないため、北朝鮮が、1月以降の作業を完了させた可能性があるとしている。
 衛星写真にはまた、長さ10メートル程度のコンテナやタンクのほか、職員の様子も撮影されている。
 撮影された潜水艦は、試験用のミサイル発射のためのものとみられ、この研究機関は、北朝鮮が、潜水艦発射弾道ミサイルの開発を進めていると分析している。



CNNニュース 2016.04.16 Sat posted at 17:37 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35081306.html

ロシア、新型潜水艦を積極配備 冷戦後、最大の攻勢


●ロシアが潜水艦の配備を拡張している

http://www.cnn.co.jp/video/15225.html
●ロシア、新型潜水艦を積極配備

ワシントン(CNN)
 米軍欧州軍の海軍司令官は16日までに、ロシア軍による弾道ミサイルや攻撃型潜水艦の最近の配備状況に触れ、その量や範囲は過去20年間では見られなかった攻勢を示す規模で進められていると警告した。

 イタリア・ナポリにある米海軍第6艦隊司令部でCNNの会見に応じたマーク・ファーガソン司令官(海軍大将)が表明した。
 積極的な軍拡の背景には、ロシアにとって北大西洋条約機構(NATO)が現存の脅威との痛切な認識があると指摘。
 冷戦終結後にNATOが進めた東方進出やNATO軍の軍事能力の国家的な脅威を根本的に受け止めていることへの対応とも分析した。
 同司令官は特に、ロシアが数十億米ドル規模を長年費やして開発し、配備している新型潜水艦の脅威に言及。
 米海軍はこれら潜水艦の追跡や探知が難しくなっているとの現状を認めた。
 探索網を回避し得るより静かな潜航が可能で、搭載兵器が改善され、より広い範囲での作戦遂行が可能になっているという。

 米海軍が保有する潜水艦は現在53隻。
 今後の退役計画や予算上の制約もあり、この隻数が20年代後半には41隻に低下するとも述べた。
 NATOの欧州連合軍最高司令官も務めたことがあるジェームズ・スタビリディス退役海軍大将はCNNの取材に、米軍は現在、ロシア軍潜水艦の動向を100%把握出来ていないとも指摘。
 米軍の攻撃型潜水艦は性能面でロシア軍よりまだ勝っているがその差は大きくないとし、ロシア軍潜水艦は米空母がまさに直面する危機になっていると認めた。

 ロシアは北極線周辺で海軍基地の追加や設備更新を進め、現在は12カ所に基地がある。
 大西洋へ抜けるグリーンランドからアイスランド、英国へとつながる戦略的な海域へ複数の潜水艦派遣が見込める能力を獲得しつつあることを意味する。
 この海域は米国やNATO加盟国の領海により近い。
 ロシアはまた、黒海に潜水艦6隻を最近配備し、地中海への進出手段をさらに広げた。

 米国は、ロシアがより強力な兵器を積む新たな潜水艦の全面的な展開とも言える動きに強い懸念を抱いている。
 この措置の背景には多数の狙いがあるとし、NATOや米国による旧ソ連圏諸国内での軍事活動の封殺も含まれると見ている。
 ファーガソン司令官は、ロシアの主要な目標の1つはNATOが押さえる海域の境界線周辺でNATOや米国の活動能力を削ぐため、自らの海軍戦闘能力を構築することにあると指摘した。
 ロシアによる新型潜水艦の増強など受け米国とNATO同盟国は新たな対潜作戦を盛り込んだ訓練演習を開始している。
 対潜哨戒機P8の利用を含む追加の対応措置などが含まれている。
 バルト海の公海上では今週、ロシア軍戦闘機が米軍のミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」に最短で約9メートルまで異常接近する事態も発生していた。
 米海軍司令官らは冷戦後、これまでなかった危険行為と批判していた。


Record china 配信日時:2016年5月17日(火) 5時50分
http://www.recordchina.co.jp/a138745.html

14年後に中国の潜水艦保有数は米国の倍、
数で優勢を得るが大きな問題も―ロシアメディア

 2016年5月14日、環球時報は「2030年、中国の潜水艦保有数は米国の倍に、一方で大きな問題も存在」と題し、中国の潜水艦の今後の発展と問題点について海外専門家の見解を紹介した。

 ロシアメディア「スプートニク」によると、米国の専門家は
 「2030年の時点で中国は最大99隻の潜水艦を保有する可能性があるが、
 米国は53隻で中国の約半分。
 潜水艦保有数で中国は優勢となる。
 ただ、米国の潜水艦部隊はすべて原子力潜水艦で構成されるが、中国は半数が精一杯だろう」
と指摘している。

 さらに、中国の潜水艦に関して米戦略国際問題研究所(CSIS)は、
 「中国の094型原子力潜水艦はソナーから逃れることはできない。
 ロシアが1970年代に造った667BDR型戦略原潜(デルタ型原子力潜水艦)を上回る騒音があるためすぐに見つかる」
と問題を指摘し、南シナ海北部の海南島にある潜水艦基地が手薄で米国とその同盟国にとって攻略は難しくないと述べた。
 米国の専門家は中国の潜水艦部隊の弱点を指摘したうえで、中国がこうした弱点を克服するために基地建設や兵力増強を行っていると語った。








【2016 異態の国家:明日への展望】


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