『
サーチナニュース 2016-03-17 06:49
http://news.searchina.net/id/1605059?page=1
中国のバブルは崩壊する
かつての日本どころでない悲惨なことに=中国人学者
中国メディアの新浪網は14日、経済学者・経済評論家として活躍する馬光遠氏による、
「中国は改めて、日本の不動産バブル崩壊の轍を踏むのか?」
と題する論説を掲載した。
馬氏は1980年代に発生した
日本の「不動産バブル」について、プラザ合意によってもたらされた、人類史上でももっとも狂騒的なバブル現象の1つ
と主張。
不動産価格の上昇はコントロール不能な状態になったが、当時は多くの人々が
「日本は経済が高度成長を始めた。
土地の少ない国だから不動産価格は上昇して当然」
と、それほど問題にしなかったと指摘した。
経済のバブル現象について、経済学者が今もはっきりと説明できない部分があると紹介。
ただし、
1].17世紀にオランダで発生した、世界最初のバブル現象のチューリップ・バブル(多くの人々がチューリップ球根への投資/投機に熱狂。
2].価格大暴落で経済そのものが混乱した)や18世紀に英国で発生した南海バブル(勅許貿易会社のザ・サウス・シー・カンパニー
などへの投機ブームと破綻)なども含めて
「バブルが発生している際に、人々はそれがバブルと分からないし、信じようともしない」
と、馬氏は心理的な面にも言及した。
馬氏は、
いかなる国においても、不動産価格が狂奔した場合には、
最終的な調整は「バブル崩壊」しかない
と主張。
その意味で、
「中国は、日本の不動産バブル崩壊の轍を踏まずに済むのか?」という問いかけ自体が無意味
と論じた。
ただし、バブル崩壊に際しては、政策が大きく「傷の大きさ」を左右すると主張。
日本がバブル期に行った緊縮政策は「災難を増やすもので、災難を減らすものではない」と論じた。
大切なのは、時間をかけてゆっくりと、「バブルを消化していくこと」との考えだ。
馬氏は中国の現状について、相当に悲観的な見方を示した。
日本の現状については、バブル崩壊後の
「3回目の失われた10年間に突入しつある言ってよい」
と主張。
しかし、中国の経済競争力や人々の収入が低いことを考えると、いよいよバブルが崩壊した場合には
「中国の状況は日本の当時の状況よりもはるかに悲惨なものになると、ほとんど断言してもよいぐらいだ」
と論じた。
そして、
「中国はバブル崩壊という『経済の災難』に対応できるかどうか。
実のところ、答えは極めて悲観的だ」
と論じた。
馬氏は最後に、米国の連邦議会議員によるという言葉を紹介した。
「私は自分の国を深く知れば知るほど、自分の国はいかなることも平静に引き受けてくれることが分かる。
ただし、バブル崩壊が引き起こす金融危機だけは別だ」
と言ったという。
』
『
現代ビジネス 2016年03月17日(木) 安達 誠司
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48213
世界経済、5年周期の「バブル」リレー
中国が握るバトンはどの国に渡るのか?
グローバル・マネーの行方
■世界経済の「バブル」サイクル
1980年代後半以降の世界経済は、ほぼ5年に1度の周期で「バブルの発生と崩壊」を繰り返している。
世界の「バブル・リレー」は、1980年代後半の日本、北欧諸国(スウェーデン、フィンランド、ノルウェー)の不動産バブルから始まり、東アジア通貨危機、及びロシア通貨危機へと続き、米国のITバブルへと引き継がれた。
そして、その後、米国のサブプライムローンとユーロ発足にともなう長期金利の収斂を梃子にした欧米の不動産ブームが始まり、リーマンショック、及びユーロ危機で幕を閉じた。
また、欧米の不動産ブームと同時並行で進んだ部分も多かった新興国ブームは、リーマンショック時も継続したが、ここ数年の中国経済の減速によって遂に崩壊しつつある。
原油価格の大幅下落や経済成長率の減速にともなう通貨の大幅下落はそのあらわれであろう(ただし、「バブル・リレー」のスタートを80年代後半の住宅ブームとその後のS&L危機とすることも可能である)。
このような約5年に1度の周期で問題化する「バブル」のサイクルは、まるで、世界の国・地域間で、「バブル」の受け渡しをやっているようにみえるので、「バブル・リレー」といわれることがある。
この「バブル・リレー」論で考えると、目下のところ、バトンは、中国に渡されている状況ということになるのではなかろうか。
■きっかけは「資本取引の自由化」だった
以上のように、1980年代の後半から「バブル・リレー」が展開されるようになった大きな理由は、
1985年9月の「プラザ合意」以降、
世界中で資本取引の自由化が進み、
「マネー」が大量に行き来するようになったため
ではないかと思われる。
プラザ合意とは、「双子の赤字(財政赤字と経常収支赤字)」にあえぐ米国経済を国際協調的な枠組みで他の先進国が協力して支えようとする試みであった。
米国の経常収支赤字を削減させるためには、米国からの輸出を増やす必要があるということで、先進主要国の政策協調によって、ドル安が誘導されたのだった。
当然、日本もそれに協力したが、当時の日本では、ドル安円高を誘導するために、日銀による大幅な利上げが実施された。
これによって、1986年、日本経済は、円高と金利高のダブルパンチを受け、深刻な不況に陥った(円高不況)。
そのため、ある程度のドル安が実現した後、政府日銀は積極的な緩和政策に転じることとなった。
実は、これは日本だけの現象ではなかった。
先進各国は、ある程度のドル安誘導に成功した後、大幅な金融緩和を実施すると同時に、財政出動も行った。
また、米国もドル安誘導のために金融緩和を実施したため、
世界中に大量のマネーが供給されることになった。
その結果、1980年代後半以降、この大量のマネーが、「資本取引の自由化」という流れの中で高い収益を求め、世界中を駆け巡るという新たな時代が始まったのである。
こうした「グローバル・マネー」は投資収益が高そうな地域に集中的に流入し、その地域に「バブル」をもたらす。
そして、バブルは、多くの場合、景気を過熱させ、インフレ圧力を高めるため、最終的には金融引き締めによって終焉の時を迎えることになる。
また、場合によっては、投資規制等で資金の流入を制限しようとする動きが採用されることもある。
そのようなバブル対抗策によって当該地域への投資にこれ以上の妙味がないと判断されると、「グローバル・マネー」は新たな収益機会を求めて一気に流出し、当該地域の「バブル」が崩壊する代わりに、新たな地域で新たな「バブル」が発生することになる。
このプロセスの繰り返しが、「バブル・リレー」である。
■次にバトンを受け取る有力候補は?
そこで、現在、中国に渡されているバブル・リレーのバトンだが、例えば、中国の株価をみてみると、予想PERは他国と比較しても突出して高い水準ではないため、
既にバブル崩壊を終えているとも考えられる。
多くの識者が中国経済の構造調整の必然性を理解していることからも、
中国経済の高成長期待の剥落が佳境に入ってきた感がある。
よって、
中国は現在、バブル・リレーの最終コーナーを回っている可能性が高い。
問題は、
中国は次の走者にバトンを渡すのか、
それとも、中国がバブル・リレーの最終走者(アンカー)なのか、
という点である。
そこで注目されるのは、2つの地域における不動産価格の上昇である。
1つ目は、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコといった「資源国」であり
2つ目は、デンマーク、スウェーデンといった「北欧諸国」
である。
最初の地域は、いわゆる「資源国」に分類される。
資源国の多くは、中国経済の減速によって、現在、大きな痛手を被っている。
中国経済の成長率の急低下によって、資源の需要が落ち込むとの見通しから、原油や鉄鉱石といった資源価格が急落したためである。
確かに、資源価格の急落は、産油国を中心とした資源国経済を痛めつけた。
さらに、それと同時並行的に、資源国の通貨も暴落している。
そこで、資源国の対応は2つに分かれる。
1つは、自国通貨の暴落を阻止するために、為替介入を実施している国、もしくは、米ドルに「ペッグ(対ドルレートを固定させている)」している国であり、
もう1つは、自国通貨の暴落を放置して金融緩和で国内景気の浮揚を図っている国である。
前者では、為替レートが重要なので、暴落を防ぐために事実上の金融引き締め政策をとっている。
そのような国では、不動産価格は上がりようがない。
むしろ、新興国ブームに便乗した原油価格の上昇で不動産バブルが発生し、その後遺症に悩んでいる。
ドバイ等の中東諸国がその典型例であろう。
一方、後者では、大幅な金融緩和が実施されるようになっている。
そして、金融緩和によって、住宅ローン等の金利が急低下している。
そのような金融緩和局面で起こっているのが、不動産価格の上昇である。
それが前述のオーストラリア、ニュージーランド、メキシコといった国なのである。
すなわち、「通貨防衛を考える必要がなく、金融緩和で景気浮揚をはかれる資源国」
が1つ目のカテゴリーである。
2つ目の地域は、いずれも「マイナス金利」を適用している。
ただし、単に金利水準がマイナスで推移しているだけではない。
同時にマネタリーベースの伸び率が急上昇しており、その結果として、通貨価値が大きく低下しているのだ。
一方、マイナス金利を採用しながらも、名目実効為替レートが上昇しているスイスでは、不動産価格の伸び率は極めて低い。
すなわち、2つ目のカテゴリーは、「通貨価値が下落しているマイナス金利採用国」になる。
2つの地域とも、金融緩和によって為替レートが低下し、しかも、それを放置できる国であり、これらの国の不動産価格の上昇が、昨年9月頃から顕著になり始めているのである。
つまり、これらの地域は、「バブル・リレー」において次にバトンを受け取る有力候補
であるといえよう。
■鍵を握るのは、やはり米国
一方、中国が「バブル・リレー」の最終走者となる可能性もある。
それは、米国が「出口政策」に失敗する場合である。
米国が拙速な政策金利引き上げによって、深刻な景気悪化に見舞われる場合、FRBは再度、ゼロ金利政策ないし量的緩和政策を余儀なくされるかもしれない。
同様の事態に見舞われた1937年以降の米国では、ゼロ金利・量的緩和と同時に大幅な財政拡張も実施されたが、その後、出口政策を実施することができずに、戦時経済に突入し、経済は統制された。
よく、「デフレは戦争でしか解決できない」と言う識者がいるが、これは正確な表現ではない。
当時の米国は拙速な出口政策に伴う引き締め政策で再び深刻な経済危機に陥ってしまったために、出口政策が続行不可能になってしまったのである。
この「1937年以後」の経済政策を米国政策当局が実施せざるを得ない状況に追い込まれた場合には、「経済の統制」が新しい潮流になるリスクがあると考える。
その場合には、「バブル・リレー」は強制終了ということになるだろう。
現時点で、「バブル・リレー」が継続するのか、それとも終焉するのか、どちらのシナリオの実現可能性が高いのかはわからないが、その鍵を握るのは、米国の経済政策である。
このところ、あまりクローズアップされることのない米国の経済政策だが、依然として極めて重要な意味を持っている点に注意する必要がある。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2016年3月17日(木) 20時20分
http://www.recordchina.co.jp/a131266.html
中国首相、「中国経済はハードランディングしない」
経済成長率6.5〜7%の目標達成に自信を示す
=米国ネットでは疑問の声も
2016年3月16日、AP通信によると、中国の李克強(リー・カーチアン)首相は全国人民代表大会(全人代)閉幕後の記者会見で、国内経済でより一層の改革を行うと述べ、成長を続けるとの見方を示した。
李首相は16日、全人代閉幕後の記者会見で、石炭や鉄鋼業界における再編を行い、市場に根差した経済体制にしていくと述べ、ビジネスにおける政府の役割を減らしていくとの方針を示した。
また、改革と開放を進める限り、中国経済はハードランディングすることはないとの自信を示し、6.5〜7%という今年の経済成長率の目標達成は可能であると述べた。
この報道に、米国のネットユーザーからは、
「言いなりになる中国の国民に対してうそをついている。
そして、国民は習(近平)氏と李氏を崇拝している
「心配しなくても中国の経済は崩壊しないし、
二度と上昇することもない」
「近隣国との関係において愚かな行動をして、国際法に従わなければ、いずれにせよ中国経済はダメになるよ。
人々は中国製品を買わなくなってきている」といったコメントが寄せられている。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2016年3月19日(土) 1時20分
http://www.recordchina.co.jp/a131344.html
最新の世界10大リスクを発表、
中国のハードランデイングがダントツの1位
トランプ候補の脅威はテロ組織並み―英誌
17日、米大統領選共和党予備選でトップを走るドナルド・トランプ氏が米大統領に就任した場合のリスクは、イスラム原理主義のテロに匹敵するリスクだと評価されている。
2016年3月17日、環球網によると、トランプ候補の米大統領選勝利は世界10大リスクの一つになるという。
英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は最新版の世界10大リスクを発表した。
リスクのレベルに合わせて点数が付けられている。
米大統領選共和党予備選でトップを走るドナルド・トランプ氏が米大統領に就任した場合のリスクは、イスラム原理主義のテロに匹敵するリスクだと評価されている。以下はそのランク。
1位:中国経済がハードランディング(20点)
2位:マーケット全体の債務危機でマネーの不安定性が最高潮に(16点)
2位:ロシアによるウクライナ・シリアへの干渉で「新冷戦」が出現(16点)
4位:ユーロ圏の危機によりギリシャのユーロ圏離脱が促進(15点)
4位:内圧・外圧にさらされEUに亀裂(15点) 7位:イスラム原理主義によるテロの台頭により世界経済が不安定に(12点)
7位:ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利(12点)
8位:中国の拡張主義が南シナ海における武力衝突を誘発(8点)
8位:英国の欧州連合(EU)離脱投票(8点)
10位:石油分野の投資崩壊により、将来の石油ショック到来(4点)
』
『
ロイター 2016年 03月 20日 09:31 JST
http://jp.reuters.com/article/angle-china-consumers-retailers-idJPKCN0WK103?sp=true
アングル:中国消費者の節約志向が招く「修羅場」
[上海/香港 16日 ロイター] -
中国では、消費者が財布のひもを締めるにつれ、小売業者は人員を削減し、事業拡大計画を遅らせ、在庫を積み上げている。
経済成長の原動力として消費者に期待していた同国にとって、大きな悩みの種となっている。
経済成長が四半世紀ぶりの水準に鈍化するなか、中国の消費パターンには変化が見られる。
裕福な中間層は高級志向から、より手ごろなブランドへと移行し、貧困層は生活必需品すら切り詰めている。
中国小売業者の上位50社は今年初め、売り上げが6%減少。
米調査会社カンター・ワールドパネルによると、即席めんや洗剤といった日用品の売り上げは昨年末、わずか1.8%の増加にとどまった。
3年前の9%超増と比べると大幅に伸びが低下している。
とりわけ安価な日用品の消費でさえ低迷していることが、中国の抱える難題を如実に表している。
「以前だったら、欲しいものがあれば買いに行った。
だけど今は本当に必要なものしか買わない」
と、上海の国有企業で働き、月収1万─1万5000元(約17万4000─26万1000円)を稼ぐというYang Shunjieさん(28)は語る。
価格の安いインターネットで買い物をすることが多く、新しい服を買う場合はシーズン終わりのセールまで待つという。
小売だけでなく、中国の持続的成長に頼っている高級品やファストフードチェーンなど多くの外資系企業にとって、こうした状況は問題となる。
おむつのパンパースなどを同国で販売する米家庭用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)(PG.N)は1月、売り上げが2014年と比べて「著しく低下」したと発表。
また、乳幼児向け栄養食品の米ミード・ジョンソン・ニュートリション(MJN.N)は、価格競争と、より小規模な店舗やオンラインでの購入に消費の場が移行していることが売り上げを直撃したとしている。
「小売りに変化が起きている。
高級品の売り上げは過去数年、非常に良かったが、それも終わりを迎えつつある。
嗜好が変わってきている」
と、キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のアジア担当チーフエコノミスト、マーク・ウィリアムズ氏は指摘した。
豪ウエストパック銀行による最近の消費者調査では、消費者のセンチメントは昨年10月以降で最も低かった。
「2月の最新データは、引き続き弱い状況を示しており、失業懸念の高まりが再び消費者のムードに重くのしかかっている」
と、同銀のシニアエコノミスト、マシュー・ハッサン氏は語った。
ハッサン氏はまた、消費者需要が勢いを失えば、成長がさらに長く低迷するリスクが高まると指摘した。
■<生存競争>
一方、一部の企業はそのような消費低迷をものともしない。
米コーヒーチェーン大手のスターバックス(SBUX.O)、スポーツウエア大手のナイキ(NKE.N)やアディダス(ADSGn.DE)のような「手ごろなぜいたく」を提供する国際的なブランドは依然として業績を伸ばし続けている。
アディダスは同社のビジネスに対する影響は見られないとし、2020年末までに中国で新たに約3000店舗を展開する計画だ。
しかし、中国の景気減速は小売業に打撃を与え、多くの企業は事業の縮小や成長著しい小都市への重点的な取り組み、さらなる値引きを余儀なくされていると、業界幹部や消費財メーカーは指摘する。
「消費の場がオンラインや小さな店に移るなか、対応に苦慮している」
と、ある外資系大手消費財メーカーの販売担当幹部は語る。
「修羅場に直面している」
と同幹部は言う。
この幹部の話では、
一部の小売業者の在庫水準は、通常の平均である約2週間分から9カ月分にまで急増
したという。
このことは、小売業者と消費財メーカーの双方にとって、宣伝方法を再検討する必要があることを意味している。
中国に拠点を置く広告会社の幹部によれば、一部の企業は二重のマーケティング戦略を採用しているという。
富裕層をターゲットとする高級な外国製品を展開すると同時に、人気があり価格が手ごろな中国ブランドを買収することだ。
英日用品メーカーのレキット・ベンキーザー(RB.L)の最高経営責任者(CEO)は先月、中国企業の買収により同国で販売する喉の痛みに効く市販薬は「ローカルヒーロー」だと語った。
■<警告のサイン>
すでに今年、弱い消費者需要のせいで、中国に重点を置く消費財メーカーの業績は大幅な下方修正を迫られている。
即席めん・飲料大手の康師傅(0322.HK)、スーパーチェーンの聯華超市(0980.HK)、中国服飾(1146.HK)、民生珠宝(1466.HK)などの企業は、売り上げ低迷について「落ち込む消費」と値下げ予想のせいだとしている。
「今年はかんばしくない。実際のところ、これまで売り上げは伸び悩んでいる」
と、上海の雑貨チェーン「エンジョイ・イージー」の店員は語る。
昨年は、顧客1訪問当たり100─200元(約15─30ドル)を売り上げていたが、今年はそれよりかなり少ないとし、「今ではわずか数ドルしか使わない人もいる」という。
大型スーパー運営大手「高キン零售」は先月、2016年は小売業者にとって「厳しい年」になるだろうと説明。
同社の2015年利益は16%減少した。
低迷は、本土からの訪問者の需要に大きく依存しがちな香港にも広がっている。
香港の小売売上高は昨年、13年ぶりの低水準を記録。
今年も減少が続いている。
「われわれの大半が(2月に)2桁の売り上げ減を経験した」
と、香港零售管理協会の鄭偉雄・会長は今月、電話会議で述べた。
多くの小売業者が経営を維持するために人員を削減しているとし、
「皆、状況を非常に憂慮している」
と語った。
(Adam Jourdan記者、Donny Kwok記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
』
『
ロイター 2016年 03月 22日 17:03 JST
http://jp.reuters.com/article/china-economy-retraining-idJPKCN0WO0MX?sp=true
アングル:中国国有企業改革、
低賃金職種への転換で所得減速も
[双鴨山(中国) 20日 ロイター] -
中国当局は石炭や鉄鋼分野の国有企業を改革する過程で発生すると見込む数百万人規模の余剰人員について、農業や林業、公共サービス部門へ配置転換している。
ただ、配置転換では賃金が下がり、生活の質が低下することが見込まれ、労働者の購買力低下や不満が高まる可能性がありそうだ。
このほど開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、中国指導部は産業における過剰設備解消が失業率の上昇をもたらすことはないと強調。
中国は向こう2年にかかる国有企業労働者の再配置・再訓練のための資金として1000億元(150億ドル)を確保したが、石炭や鉄鋼分野で最大600万人に達する余剰人員を賄う費用としては心細い。
黒竜江省最大の石炭企業である国有の龍煤集団に勤務していたレン・グイチェンさん(54)は「(職種転換は)簡単ではない」と指摘。
「職種転換した人はみな清掃や伐木分野に行った」
としつつ、こうした職場での賃金は自身が鉱山労働者として得ていた月収3000元(463.17ドル)の3分の1にも満たないという。
レンさんは30年以上にわたって同社で働いてきたが、健康問題で昨年退職したという。
龍煤集団は人員10万人を削減すると発表しており、地元メディアによると、既に2万2500人を農業や林業、公共サービス部門に配置転換したという。
同社の労働者数千人がこのほど、賃金が未払いだとして双鴨山の街頭で抗議デモを行った。
■<進まぬ意識改革>
黒竜江省の陸昊省長は全人代の期間中、
「彼ら(国有企業の余剰人員)は新たなスキルの獲得に意欲を示しているが、一部は順応性がない」
と指摘。
中国の経済成長率も鈍化しており、余剰人員の吸収はさらに困難となる見通しだ。
チャイナ・レイバー・ブレティンのコミュニケーション・ディレクター、ジェオフリー・クロスオール氏は
「中国東北部は雇用が生まれず、レイオフされた労働者を吸収することができる新規企業が出てこないため、大きな問題を抱えそうだ」
と指摘。
「レイオフされている労働者の多くは40─50歳でリタイアに近い。
別の仕事を見つけるのは非常に難しいだろう」
と述べた。
中国のサービス部門は高い伸び率で雇用を生み出しているが、通常は低賃金だ。
ガベカル・ドラゴノミクスの北京駐在労働問題アナリスト、ツイ・アーナン氏はリサーチノートで
「産業におけるレイオフで最も可能性の高い結末は失業の大幅増ではなく、
家計所得伸び率の一段の減速だ」
と指摘する。
賃金が停滞もしくは下落すれば消費主導型への転換を目指す中国経済にとって大きな障害となりそうだ。
公式統計によると、2014年の平均年収は鉱業で6万1677元(9542ドル)、農業・林業で2万8356元だった。
飲食店や小売店での職だと約3万7264元を稼ぐことが期待できるが、製造部門の5万1369元には届かない。
エコノミストは一段と付加価値の高いスキルを身に付けられるよう労働者を誘導すべきだと指摘する。
主に成人向けのマネジメント能力開発などを手掛ける民間施設「上海智能消防学校」のルー・グイウェン副校長は
「サービス部門からの需要が強い。
多くの不動産会社や金融会社は保守管理やマネジメントに役立つ人材を必要としている」
という。
しかし、労働者への浸透は遅々として進んでいない。
龍煤集団で7年間働いているある労働者は匿名を条件に
「職種転換についての話はあるが、どの業界に転換したらいいのかよく分からない」
と話した。
(Brenda Goh記者 執筆協力:Joseph Campbell, Ryan Woo, John Ruwitch, Pete Sweeney and SHANGHAI Newsroom 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)
』
ロイター 2016年 03月 22日 17:03 JST
http://jp.reuters.com/article/china-economy-retraining-idJPKCN0WO0MX?sp=true
アングル:中国国有企業改革、
低賃金職種への転換で所得減速も
[双鴨山(中国) 20日 ロイター] -
中国当局は石炭や鉄鋼分野の国有企業を改革する過程で発生すると見込む数百万人規模の余剰人員について、農業や林業、公共サービス部門へ配置転換している。
ただ、配置転換では賃金が下がり、生活の質が低下することが見込まれ、労働者の購買力低下や不満が高まる可能性がありそうだ。
このほど開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、中国指導部は産業における過剰設備解消が失業率の上昇をもたらすことはないと強調。
中国は向こう2年にかかる国有企業労働者の再配置・再訓練のための資金として1000億元(150億ドル)を確保したが、石炭や鉄鋼分野で最大600万人に達する余剰人員を賄う費用としては心細い。
黒竜江省最大の石炭企業である国有の龍煤集団に勤務していたレン・グイチェンさん(54)は「(職種転換は)簡単ではない」と指摘。
「職種転換した人はみな清掃や伐木分野に行った」
としつつ、こうした職場での賃金は自身が鉱山労働者として得ていた月収3000元(463.17ドル)の3分の1にも満たないという。
レンさんは30年以上にわたって同社で働いてきたが、健康問題で昨年退職したという。
龍煤集団は人員10万人を削減すると発表しており、地元メディアによると、既に2万2500人を農業や林業、公共サービス部門に配置転換したという。
同社の労働者数千人がこのほど、賃金が未払いだとして双鴨山の街頭で抗議デモを行った。
■<進まぬ意識改革>
黒竜江省の陸昊省長は全人代の期間中、
「彼ら(国有企業の余剰人員)は新たなスキルの獲得に意欲を示しているが、一部は順応性がない」
と指摘。
中国の経済成長率も鈍化しており、余剰人員の吸収はさらに困難となる見通しだ。
チャイナ・レイバー・ブレティンのコミュニケーション・ディレクター、ジェオフリー・クロスオール氏は
「中国東北部は雇用が生まれず、レイオフされた労働者を吸収することができる新規企業が出てこないため、大きな問題を抱えそうだ」
と指摘。
「レイオフされている労働者の多くは40─50歳でリタイアに近い。
別の仕事を見つけるのは非常に難しいだろう」
と述べた。
中国のサービス部門は高い伸び率で雇用を生み出しているが、通常は低賃金だ。
ガベカル・ドラゴノミクスの北京駐在労働問題アナリスト、ツイ・アーナン氏はリサーチノートで
「産業におけるレイオフで最も可能性の高い結末は失業の大幅増ではなく、
家計所得伸び率の一段の減速だ」
と指摘する。
賃金が停滞もしくは下落すれば消費主導型への転換を目指す中国経済にとって大きな障害となりそうだ。
公式統計によると、2014年の平均年収は鉱業で6万1677元(9542ドル)、農業・林業で2万8356元だった。
飲食店や小売店での職だと約3万7264元を稼ぐことが期待できるが、製造部門の5万1369元には届かない。
エコノミストは一段と付加価値の高いスキルを身に付けられるよう労働者を誘導すべきだと指摘する。
主に成人向けのマネジメント能力開発などを手掛ける民間施設「上海智能消防学校」のルー・グイウェン副校長は
「サービス部門からの需要が強い。
多くの不動産会社や金融会社は保守管理やマネジメントに役立つ人材を必要としている」
という。
しかし、労働者への浸透は遅々として進んでいない。
龍煤集団で7年間働いているある労働者は匿名を条件に
「職種転換についての話はあるが、どの業界に転換したらいいのかよく分からない」
と話した。
(Brenda Goh記者 執筆協力:Joseph Campbell, Ryan Woo, John Ruwitch, Pete Sweeney and SHANGHAI Newsroom 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)
』
『
2016.3.23(水) The Economist (英エコノミスト誌 2016年3月19日号)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46400
中国の労働争議:希望の見えない深いあな
鉱山労働者の大規模な抗議行動が政府の改革計画にとって悪い前兆
「共産党は俺たちのカネを返せ!」「生きていたい、食べさせろ!」──。
3月12日、ロシアとの国境に近い中国・黒竜江省の双鴨山(そうおうさん、シュワンヤーシヤン)市のうらぶれた通りで数千人の炭鉱労働者が掲げた横断幕には、そんなスローガンがなぐり書きされていた。
彼らはこの日、中国東北部最大の石炭会社で双鴨山最大の国有企業でもある竜煤グループの本社前に集まり、少なくとも2カ月支給されていない賃金を払えと声を上げた。
中には鉄道の運行を邪魔したり、機動隊員ともみ合ったりする者もいた。
インターネットでは、抗議行動の写真がソーシャルメディアで拡散されていった。
その一方で、検閲当局がそれを削除していった。
今回の抗議行動は、国有企業の従業員によるものとしては、これまで何年もなかった大規模なものだ。
中国政府は、竜煤グループのような国有企業の過剰生産能力を縮小してその莫大な赤字を圧縮しようとしている。
政府は今後、おそらく同様の出来事に直面することになるだろう。
人事社会保障相(労働大臣に相当)の尹蔚民氏は2月、今後5年間で炭鉱労働者130万人と鉄鋼労働者50万人が職を失う可能性があると述べていた。
これらにアルミやガラスの産業も加えれば計300万~500万人が失業するかもしれないとの推計もある。
1990年代の後半に国有企業が行ったリストラでは数千万人分の雇用が失われた。
それに比べればまだはるかに少ない。
だが、双鴨山のように少数の国有企業のおかげで経済が成り立っている都市もある。
そういう場所での事業縮小は大きな衝撃をもたらすだろうし、下手をすれば騒乱が起こるかもしれない
<<JBpress Premium 会員限定記事>>
』
2016.3.23(水) The Economist (英エコノミスト誌 2016年3月19日号)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46400
中国の労働争議:希望の見えない深いあな
鉱山労働者の大規模な抗議行動が政府の改革計画にとって悪い前兆
「共産党は俺たちのカネを返せ!」「生きていたい、食べさせろ!」──。
3月12日、ロシアとの国境に近い中国・黒竜江省の双鴨山(そうおうさん、シュワンヤーシヤン)市のうらぶれた通りで数千人の炭鉱労働者が掲げた横断幕には、そんなスローガンがなぐり書きされていた。
彼らはこの日、中国東北部最大の石炭会社で双鴨山最大の国有企業でもある竜煤グループの本社前に集まり、少なくとも2カ月支給されていない賃金を払えと声を上げた。
中には鉄道の運行を邪魔したり、機動隊員ともみ合ったりする者もいた。
インターネットでは、抗議行動の写真がソーシャルメディアで拡散されていった。
その一方で、検閲当局がそれを削除していった。
今回の抗議行動は、国有企業の従業員によるものとしては、これまで何年もなかった大規模なものだ。
中国政府は、竜煤グループのような国有企業の過剰生産能力を縮小してその莫大な赤字を圧縮しようとしている。
政府は今後、おそらく同様の出来事に直面することになるだろう。
人事社会保障相(労働大臣に相当)の尹蔚民氏は2月、今後5年間で炭鉱労働者130万人と鉄鋼労働者50万人が職を失う可能性があると述べていた。
これらにアルミやガラスの産業も加えれば計300万~500万人が失業するかもしれないとの推計もある。
1990年代の後半に国有企業が行ったリストラでは数千万人分の雇用が失われた。
それに比べればまだはるかに少ない。
だが、双鴨山のように少数の国有企業のおかげで経済が成り立っている都市もある。
そういう場所での事業縮小は大きな衝撃をもたらすだろうし、下手をすれば騒乱が起こるかもしれない
<<JBpress Premium 会員限定記事>>
』
『
サーチナニュース 2016-03-24 07:25
http://news.searchina.net/id/1605613?page=1
「日本の力が必要だ!」
「中国に投資して!」
中国の地方政府関係者が躍起に
日本では「チャイナリスク」という言葉が広く認知されるようになって久しい。
政治・経済などの分野における中国独特の不確実性を指す言葉であり、これには反日感情や中国経済の急激な変化なども含まれる。
中国では近年、人件費が急激に上昇していることもあり、一部の日本企業は生産拠点を中国から他国に移す動きを加速させている。
日本による対中直接投資は減少傾向にあり
中国商務部によれば日本の15年の対中直接投資は前年比「25.2%減」となった。
日本の対中直接投資はすでに3年連続で減少しているが、中国メディアの捜狐はこのほど、中国の地方政府関係者が日本を訪れ、日本企業に対して中国へ投資するよう呼びかけるのに必死になっていると伝えた。
記事は、中国政府が2016年から20年までの第13次5カ年計画を定め、国内総生産(GDP)の成長率目標を年平均6.5%以上としたことを紹介。
一方で、中国の各地方政府が同計画を達成するためには、
「外資を呼びこむことが必要不可欠」
であり、各地方の経済成長にとっては「日本の力が必要だ」と主張。
雇用を創出し、技術も導入してくれる日本企業は中国の各地方政府にとっては「うってつけの存在」であると論じた。
さらに日本と中国は「相互補完の関係である」としたうえで、日中の経済はゼロサムゲームのようなものではなく、日本と中国が協力することこそ両国の発展につながると指摘し、中国は日本企業の技術や成熟した管理体制、経験が必要であり、中国の地方政府関係者が日本を訪れ、中国への投資を呼びかけていることについて理解を示した。
』
『
ロイター 2016年 03月 25日 07:57 JST
http://jp.reuters.com/article/angle-corporate-china-cash-idJPKCN0WQ0BE?sp=true
アングル:中国企業の資金繰りひっ迫、ネット金融依存強める
[上海/香港 24日 ロイター] -
中国企業は運転資本の現金化が難しくなり、手元の流動性が過去10年で最も乏しくなっていることがロイターの分析で分かった。
こうした企業はネット経由の
P2P金融など、高コストでリスクの高い貸し手に頼らざるを得ない状況に追い込まれている。
2015年決算を発表した上場企業を調べたところ、主に売掛債権と棚卸資産で構成される運転資本の現金化に要する期間は約170日だった。
創業から10年以上の企業141社の平均は130日で、10年前の約1カ月から大幅に伸びた。
売掛債権と棚卸資産の額はいずれも2006年以降で最高だった。
こうした数字からは、中国企業の資金繰りがひっ迫の度を強めている様子が読み取れる。
銀行は昨年、融資の焦げ付きが倍増し、景気減速に見舞われている中国企業への貸し付けに及び腰だ。
銀行は、都市の雇用の80%、国内総生産(GDP)の60%を担う中小企業よりも
国有企業への融資を優先する。
そのため中国人民銀行(中央銀行)の金融緩和の効果も中小企業には及びにくい。
ステンレス鋼メーカーの幹部は
「支払いがなく、大きな影響を受けている。
資本が不足し、他の資金獲得先を見付けださなければならない」
と話す。
蘇州市の岡野精密機械のように、 サプライヤーとも金融機関ともつながりの薄い中小企業は特に状況が厳しい。
オーナーによると、顧客が支払いを行うまでの期間は1年前には1カ月ないし2カ月だったが今は2カ月から3カ月に延びている。
そのため売掛債権が増えつつある一方で、従業員への給与支払いは先送りできない。
このオーナーは銀行に融資を求めているものの、銀行側は多くの条件を持ち出し、融資を却下する口実を必ず見つけ出すとこぼす。
「銀行から融資が受けられなければ親戚か友人に頼むしかない。
それでもだめなら、マイクロクレジット会社か高利貸ししか残された手段はない」
と肩を落としている。
こうした借り手の需要に応えるべく、P2Pによるオンライン融資のような代替融資が拡大しつつある。
P2P融資は今年1─2月の累計が2430億元(370億ドル)と、前年同期の690億元から急増した。
調査会社Wangdaizhijiaによると昨年の累計は9820億元で、前年から4倍に増えた。
P2P融資は銀行融資よりもコストは高い半面、迅速に実行される。
流動性不足に陥った企業経営者にとってはスピードこそが命だ。
オンライン融資会社、点融網のSoul Htite最高経営責任者(CEO)は
「融資を受けられるかどうかの判定に3カ月も待つ必要はない」
と話す。
昨年の同社の融資残高は14年から10倍以上に増加したという。
一方、企業の間では手早く現金を手に入れるため、未回収の債権を安値で売却する動きが広がっている。
調査会社クレジットサイツによると、割引債権の比率は全体の46%と13年の20%から大幅に上昇し、調査を始めた11年以来で最高となった。
(Adam Jourdan and Umesh Desai記者)
』
『
ロイター 2016年 03月 25日 19:06 JST
http://jp.reuters.com/article/china-forex-data-idJPKCN0WR0QB
アングル:統計変更で「資本流出隠し」疑惑、
人民元資産の関心後退
[上海 25日 ロイター] -
中国当局が外貨取引データの公表方法を事前の通告なしに突如変更したことで、市場では波紋が広がっている。
新たなデータ公表方法は国際慣行に沿っているとはいえ、人民元の下落圧力が高まるなかでの変更は投資家たちの疑念を呼び、人民元資産に対する買い意欲が後退している。
従来は、中国人民銀行(中央銀行)と商業銀行の外貨取引データが公表されていたが、人民銀行の外貨取引データのみの公表へと変更された。
これをきっかけに、投資家の間では、中国当局は資本流出の本当の規模を隠ぺいしているのではないか、との見方が広がっているという。
招商証券(深セン)のあるアナリストは
「タイミングは非常に悪かった。
(外貨取引データの公表方法)変更は、人民元の下落圧力が強まり、経済の状態もあまり良くないときに行われた」
と指摘している。
また、光大証券のアナリストによると、外貨取引データと外貨準備統計の発表時期にはタイムラグがあることから、これまでは外貨取引データが資本流出入の先行指標として非常に重宝されていた、という。
実際、人民元建て資産への需要は今年に入って後退している。
中でも点心債(オフショア人民元建て債券)の市場規模は急激に縮小した。
一部のアナリストは、データの公表方法を変更した意図について、商業銀行が人民元支援に果たす役割を隠すためではないかと見ている。
中国のある証券会社のエコノミストは、匿名を条件に
「正直なところ、商業銀行の外貨保有が増え続けていることを踏まえると、
(データから商業銀行が)除外されたことは、商業銀行が外為市場で果たしている『ファイヤーウォール』としての役割が見えにくくなる」
と述べた。
人民銀行は公表方法の変更について、従来の方法では統計上の問題があった、と指摘。
ほかのデータと重複しており、商業銀行の外貨資産を二重計上するケースもあった、として変更の正当性を主張している。
(Lu Jianxin記者、Pete Sweeney記者 翻訳:吉川彩 編集:内田慎一)
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2016年3月27日(日) 17時50分
http://www.recordchina.co.jp/a131842.html
中国株バブルの崩壊は近い、
ノーベル賞経済学者も懸念―米メディア
2016年3月23日、米華字メディア・多維新聞によると、米メディアは中国株式市場はまもなく崩壊すると警告している。
米金融ニュースサイト「The Street」は22日、
「中国株式市場はまもなく崩壊する、中国株売却を急げ」
とする内容の記事を掲載した。
上海総合指数は1月末、2656点にまで下落したが、3月21日には3000点にまで回復している。
今後さらなる上げ相場が始まるのか、それとも嵐が訪れるのか。
ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は悲観的だ。
今年2月、米ビジネスメディア「ビジネスインサイダー」の取材に答え、
中国は投資主導の経済から消費主導へと転換する必要があるが、中国当局はこの問題を解決できていない
とコメントした。
一方、同じくノーベル経済学賞受賞者のクリストファー・ピサリデス氏は楽観派だ。
中国経済悲観論には「なんの根拠もない」と指摘。
中国政府は構造的改革を積極的に進めていると高評価した。
中国経済への悲観論が強いのは政策に透明性が欠けているためであり、金融行政・市場を透明化し開放すれば、国際社会に広がる間違った悲観論は消えると話している。
』
レコードチャイナ 配信日時:2016年3月27日(日) 17時50分
http://www.recordchina.co.jp/a131842.html
中国株バブルの崩壊は近い、
ノーベル賞経済学者も懸念―米メディア
2016年3月23日、米華字メディア・多維新聞によると、米メディアは中国株式市場はまもなく崩壊すると警告している。
米金融ニュースサイト「The Street」は22日、
「中国株式市場はまもなく崩壊する、中国株売却を急げ」
とする内容の記事を掲載した。
上海総合指数は1月末、2656点にまで下落したが、3月21日には3000点にまで回復している。
今後さらなる上げ相場が始まるのか、それとも嵐が訪れるのか。
ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は悲観的だ。
今年2月、米ビジネスメディア「ビジネスインサイダー」の取材に答え、
中国は投資主導の経済から消費主導へと転換する必要があるが、中国当局はこの問題を解決できていない
とコメントした。
一方、同じくノーベル経済学賞受賞者のクリストファー・ピサリデス氏は楽観派だ。
中国経済悲観論には「なんの根拠もない」と指摘。
中国政府は構造的改革を積極的に進めていると高評価した。
中国経済への悲観論が強いのは政策に透明性が欠けているためであり、金融行政・市場を透明化し開放すれば、国際社会に広がる間違った悲観論は消えると話している。
』
『
サーチナニュース 2016-03-29 06:32
http://biz.searchina.net/id/1605903?page=1
中国経済は「崩壊中か、それともすでに崩壊か」
急激に増加する不良債権
中国経済が「バブル化」していると囁かれて久しい。
中国経済のバブルはすでに弾けつつあるという指摘もあるなか、中国企業および個人の債務問題が深刻化している。
香港メディアの鳳凰網はこのほど、国際決済銀行(BIS)の統計を引用し、中国の企業および個人の債務残高が国内総生産(GDP)の2倍以上に達し、バブル崩壊後の日本の水準に近づきつつあると伝えた。
記事は、世界金融危機の発生後に中国政府が打ち出した4兆元(約69兆2500億円)規模の景気刺激策によって、中国では設備投資や不動産投資が急増したと伝えつつ、金融機関の不良債権も急激に増加していると指摘。
2015年末時点における金融機関の不良債権額は1兆2744億元(約22兆600億円)に達したが、13年末が5900億元(約10兆2200億円)、14年末が8400億元(約14兆5400億円)だったことを考慮すると、わずか2年間で2倍の規模にまで膨れ上がったことが分かる。
続けて、中国経済の減速の影響により、業績の落ち込みが深刻な鉄鋼業界およびセメント業界に対する融資を回収することは困難を極めると主張。
中国政府も赤字を垂れ流す「ゾンビ企業」の整理に向けた計画を打ち出しているとしながらも、銀行融資を制限すれば企業の投資が減少し、中国経済のさらなる下振れにつながる可能性もあると指摘した。
また記事は、2月に開催されたG20の財務相会議においても、中国の債務問題が取り上げられ、
「中国のみならず、世界全体のリスクであるとの認識が高まってきている」
と主張。
また、金融機関を除いた中国の民間の債務残高は15年9月末時点で21兆5000億元に達し、GDP比で205%に達したと紹介、
「日本はバブル末期の1989年9月末に200%を超えたが、中国の債務残高が当時の日本に迫ってきている」
と論じた。
続けて、15年3月末時点における中国の不良債権比率は、日本の大手金融機関の不良債権比率である1.2%より「わずかに高い程度」であるとしながらも、
中国の場合は経営者や監督当局の判断によって不良債権か否かが簡単に左右されてしまう
と指摘し、
中国の金融機関が抱える実際の不良債権の規模は「公表されている数字より悪い」というのが多くの見方である
と論じた。
』
『
レコードチャイナ 人民網日本語版配信日時:2016年5月10日(火) 20時10分
http://www.recordchina.co.jp/a138042.html
中国経済、1兆ドルの債務あるが正常な現象―中国メディア
2016年5月10日、今年第1四半期(1−3月)の中国経済の好調さが世界中を一安心させた。
だが疑いを持ち、「虫眼鏡」を債務問題に当てるようになった人もいる。
海外機関のアナリストがこのほど発表した論説によると、
今の中国経済には1兆ドル(1ドルは約107.1円)に達する不良債権があり、
この悪循環を打ち破らなければ、金融危機が避けられない結果になる。
少なくとも経済の大幅な落ち込みが避けられない結果になる。
専門家はこうした見方について、
「債務や不良債権は経済の正常な運営プロセスにみられる正常な現象だ。
中国には巨額の資産項目と付加価値による利益があり、中国の「バランスシート」は実際には健全だ。
単純かつ一面的に債務を過大視したり誇張したりしてはならない」
と話す。
「人民日報」海外版が伝えた。
▽債務リスクを考える
皮膚の最上層には「角質層」と呼ばれる層がある。
死んだ細胞が積み重なったもので、これによって身体が正常に新陳代謝していることがわかり、皮下組織を感染から守る働きもしている。
顕微鏡で角質層の死んだ細胞だけを見て、その生命体が不健康であると判断したなら、ごく一部分だけを見て全体を判断するという危ういことだといえる。
債と経済の関係を分析するのも同じようなことだ。
天津財経大学経済学院の叢屹教授は、
「発展途上国は往々にして急速発展期に大量の投資によって発展を牽引する。
だから規模の大きな債務ストックが形成されるのは正常な現象だといえる。
中国の債務に西側の基準を単純に当てはめられないということ、国内総生産(GDP)や税収で債務リスクをはかれないということ注意が必要だ。
実際、債務の後で生まれた巨額の資本項目は軽視できない。
こうした資産はキャッシュフローをもたらすだけでなく、資本の付加価値による利益を生み出すからだ。
これも中国の独特なところだ」
と話す。
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスのバイスプレジデントのアツィ・シェス氏は、
「中国の高水準の債務は一定のリスクにはなるが、世界経済の危機を引き起こすことはない。
中国の経済成長は引き続き十分に力強く、
債務のうち大部分は国内の貯蓄をよりどころとした「内債」だ。
よって中国当局は債務問題をコントロールし、
経済という巨大な船を安定させる能力があるといえる」
と話す。
▽経済バージョンアップの歩みは続く
それでは「中国の不良債権」は実際にはどれくらいのリスクになるのだろうか。
オーストラリアの金融グループ・マッコーリーセキュリティーズグループの中華圏チーフエコノミストの胡偉俊氏は、
「ここ数年、中国の債務は急速に増加し
、企業の債務は大きな問題をはらんでいるが、
短期的には債務危機が発生する可能性は低い」
と予想する。
このほど発表された第1四半期(1−3月)の工業データをみると、中国経済はモデル転換・バージョンアップの傾向が明らかだ。
ハイテク産業の付加価値は前年同期比9.2%増加し、工業全体の伸びを3.4ポイント上回った。
電子産業の付加価値は同8.6%増加し、軽工業の利益は同13.3%増加し、繊維産業の利益は同6.4%増加した。
有色金属産業、石油化学産業は川下の産業に引っ張られて、付加価値が9.4%と7.9%、それぞれ増加した。
インターネットなど経済の新局面が加速的に発展し、電気通信事業の総量は45%増加し、モバイルデータの総消費量も前年同期の2.3倍に増えた。
国際通貨基金(IMF)のアジア太平洋担当局長は、
「中国経済が10%の成長率を永遠に維持することは不可能だ。
一国の経済規模と資産水準が上昇を続けるのにともない、経済成長ペースは鈍化し、『収束効果』が現れるのが当たり前だ。
中国経済の成長率は2020年には6%前後になるだろうが、他国と比べればまだ相当高い成長率であり、世界の中で引き続きトップクラスだ。
中国経済の成長率は鈍化が予想されるが、これは経済がより持続可能な状態に向かうことの当然の結果だ」
と話す。
▽狭い視野では利益を得られない
百歩譲って西側の基準を機械的に当てはめたとしても、「中国の不良債権問題」は実際にはそれほど大きな問題ではない。
データをみると、
15年末現在、中国の債務規模の対GDP比は「249%」、
政府債務は44%で、
全体としてコントロール可能な状態にある。
中国社会科学院世界経済・政治研究所の肖煉研究員は、
「2000年から2015年にかけて、世界経済は債務を土台として発展してきた。
債務は基本的にGDPの3倍以上になり、一部の先進国では3.8倍にもなる。
これと比べれば、中国の対外債務は世界で最も少ない部類に入る。
また、中国のGDP成長率は今でも世界2位をキープし、購買力は世界一だ。
これはつまり、中国が持つ問題解決の手段は他国よりも多いということだ」
と話す。
ウォッチャーは、
「モデル転換・バージョンアップが進行中の中国経済は確かに一連の『痛み』を抱えているが、『好材料』もたくさんあり、ますます増えているといえる。
『古い部分』だけを見て『新しい部分』を見ず、『表面』だけを見て『内側』を見ずにいて、中国経済に『定義を下し』たり『ラベルを張っ』たりすれば、それは中国の国情と発展の流れに対する基本的な理解を欠くものと言え、『井戸の中から天井を見上げるような狭い視野』で中国をおとしめ、それによって市場から何らかの利益を得ようという態度にほかならない。
しかし、現在の中国経済の規模や勢いや開放レベルを考えれば、一面的な視点はいかなる市場でも主流になることが難しく、これに乗じて思いもよらない利益を得ることなど言うべくもない」
と指摘する。
(提供/人民網日本語版・編集KS)
』
レコードチャイナ 人民網日本語版配信日時:2016年5月10日(火) 20時10分
http://www.recordchina.co.jp/a138042.html
中国経済、1兆ドルの債務あるが正常な現象―中国メディア
2016年5月10日、今年第1四半期(1−3月)の中国経済の好調さが世界中を一安心させた。
だが疑いを持ち、「虫眼鏡」を債務問題に当てるようになった人もいる。
海外機関のアナリストがこのほど発表した論説によると、
今の中国経済には1兆ドル(1ドルは約107.1円)に達する不良債権があり、
この悪循環を打ち破らなければ、金融危機が避けられない結果になる。
少なくとも経済の大幅な落ち込みが避けられない結果になる。
専門家はこうした見方について、
「債務や不良債権は経済の正常な運営プロセスにみられる正常な現象だ。
中国には巨額の資産項目と付加価値による利益があり、中国の「バランスシート」は実際には健全だ。
単純かつ一面的に債務を過大視したり誇張したりしてはならない」
と話す。
「人民日報」海外版が伝えた。
▽債務リスクを考える
皮膚の最上層には「角質層」と呼ばれる層がある。
死んだ細胞が積み重なったもので、これによって身体が正常に新陳代謝していることがわかり、皮下組織を感染から守る働きもしている。
顕微鏡で角質層の死んだ細胞だけを見て、その生命体が不健康であると判断したなら、ごく一部分だけを見て全体を判断するという危ういことだといえる。
債と経済の関係を分析するのも同じようなことだ。
天津財経大学経済学院の叢屹教授は、
「発展途上国は往々にして急速発展期に大量の投資によって発展を牽引する。
だから規模の大きな債務ストックが形成されるのは正常な現象だといえる。
中国の債務に西側の基準を単純に当てはめられないということ、国内総生産(GDP)や税収で債務リスクをはかれないということ注意が必要だ。
実際、債務の後で生まれた巨額の資本項目は軽視できない。
こうした資産はキャッシュフローをもたらすだけでなく、資本の付加価値による利益を生み出すからだ。
これも中国の独特なところだ」
と話す。
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスのバイスプレジデントのアツィ・シェス氏は、
「中国の高水準の債務は一定のリスクにはなるが、世界経済の危機を引き起こすことはない。
中国の経済成長は引き続き十分に力強く、
債務のうち大部分は国内の貯蓄をよりどころとした「内債」だ。
よって中国当局は債務問題をコントロールし、
経済という巨大な船を安定させる能力があるといえる」
と話す。
▽経済バージョンアップの歩みは続く
それでは「中国の不良債権」は実際にはどれくらいのリスクになるのだろうか。
オーストラリアの金融グループ・マッコーリーセキュリティーズグループの中華圏チーフエコノミストの胡偉俊氏は、
「ここ数年、中国の債務は急速に増加し
、企業の債務は大きな問題をはらんでいるが、
短期的には債務危機が発生する可能性は低い」
と予想する。
このほど発表された第1四半期(1−3月)の工業データをみると、中国経済はモデル転換・バージョンアップの傾向が明らかだ。
ハイテク産業の付加価値は前年同期比9.2%増加し、工業全体の伸びを3.4ポイント上回った。
電子産業の付加価値は同8.6%増加し、軽工業の利益は同13.3%増加し、繊維産業の利益は同6.4%増加した。
有色金属産業、石油化学産業は川下の産業に引っ張られて、付加価値が9.4%と7.9%、それぞれ増加した。
インターネットなど経済の新局面が加速的に発展し、電気通信事業の総量は45%増加し、モバイルデータの総消費量も前年同期の2.3倍に増えた。
国際通貨基金(IMF)のアジア太平洋担当局長は、
「中国経済が10%の成長率を永遠に維持することは不可能だ。
一国の経済規模と資産水準が上昇を続けるのにともない、経済成長ペースは鈍化し、『収束効果』が現れるのが当たり前だ。
中国経済の成長率は2020年には6%前後になるだろうが、他国と比べればまだ相当高い成長率であり、世界の中で引き続きトップクラスだ。
中国経済の成長率は鈍化が予想されるが、これは経済がより持続可能な状態に向かうことの当然の結果だ」
と話す。
▽狭い視野では利益を得られない
百歩譲って西側の基準を機械的に当てはめたとしても、「中国の不良債権問題」は実際にはそれほど大きな問題ではない。
データをみると、
15年末現在、中国の債務規模の対GDP比は「249%」、
政府債務は44%で、
全体としてコントロール可能な状態にある。
中国社会科学院世界経済・政治研究所の肖煉研究員は、
「2000年から2015年にかけて、世界経済は債務を土台として発展してきた。
債務は基本的にGDPの3倍以上になり、一部の先進国では3.8倍にもなる。
これと比べれば、中国の対外債務は世界で最も少ない部類に入る。
また、中国のGDP成長率は今でも世界2位をキープし、購買力は世界一だ。
これはつまり、中国が持つ問題解決の手段は他国よりも多いということだ」
と話す。
ウォッチャーは、
「モデル転換・バージョンアップが進行中の中国経済は確かに一連の『痛み』を抱えているが、『好材料』もたくさんあり、ますます増えているといえる。
『古い部分』だけを見て『新しい部分』を見ず、『表面』だけを見て『内側』を見ずにいて、中国経済に『定義を下し』たり『ラベルを張っ』たりすれば、それは中国の国情と発展の流れに対する基本的な理解を欠くものと言え、『井戸の中から天井を見上げるような狭い視野』で中国をおとしめ、それによって市場から何らかの利益を得ようという態度にほかならない。
しかし、現在の中国経済の規模や勢いや開放レベルを考えれば、一面的な視点はいかなる市場でも主流になることが難しく、これに乗じて思いもよらない利益を得ることなど言うべくもない」
と指摘する。
(提供/人民網日本語版・編集KS)
』
少々、居直り的な論調に見える。
ということは、相当にヤバイと当局が認識しているということになる。
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