2016年3月23日水曜日

中国はなぜ、日本への戦争賠償を放棄したのか、尖閣を取り戻せないのか、答:戦争でコテンパンに負けていたからだ

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サーチナニュース 2016-03-22 22:15
http://news.searchina.net/id/1605480?page=1

中国はなぜ、日本への戦争賠償を放棄したのか 
答:コテンパンに負けていたからだ=中国メディア(編者解説付)

 中国語ニュースサイト鳳凰網は22日、
  「中国は戦後なぜ、日本から戦争賠償を獲得できず、
 最終的に放棄したのか?」
と題する文章を掲載した。
 鳳凰網は衛星テレビ局のフェニックステレビ(鳳凰衛視)系列のニュースサイト。
 フェニックステレビは香港に拠点を置くが、論調は中国大陸寄りで経営者も人民解放軍出身であることなどから、事実上の中国メディアと理解してよい。

 文章は、日中戦争勃発当時の
 中国を「分裂状態の落ちこぼれの農業国」、
 日本を「工業強国」
と形容。
 中国はさらに、政府の腐敗が著しい「病弱国」
だったと論じた。

 中国軍は南京攻防戦でも日本側とほぼ同数の11万の兵力を擁していたが、
 わずか5日で壊滅・潰走
と指摘。
 そのため「捕虜多数が虐殺された」と主張し、
 「中国人は日本軍の大虐殺を非難するが、守備軍が民を守る上で無能だったことも避けては通れない」
と主張した。

 終戦間際にも、日本軍は太平洋戦線では追い詰められていたが、「中国戦線では依然として極めて優勢だった」
と指摘。
 例として、1944年から45年の大陸打通作戦で、国民党軍が総崩れになったことを挙げた。
 そのため日本人の多くが戦後、
 「(日本は)米国に敗れたのだ」と考えたことになった
と指摘した。

 文章は、戦争を説明する資料に「誇張や歪曲があってはならない」と指摘。
 国力を示す数字として、開戦当時の
 日本の鉄鋼年産量は580万トンで、
 中国は4万トンにも満たなかった
と紹介した。
 さらに
 米国は年産8000万トン以上
であり、
 「中国は戦勝国としての待遇を得られず、
 他の同盟国に見くびられた原因は、きちんと定量分析して理解せねばならない」
と主張した。

 中国が日本から戦争関連の賠償を得られなかった理由については、
★.米国が単独で日本を屈服させたことを認識する必要がある
と主張。
★.米国は1948年に対日賠償を最終放棄したので、
 「ソ連も英国も中国(国民党政府)も放棄せざるをえなくなった」
との見方を示した。

 さらに、中華人民共和国が1972年に日本と国交を樹立した際にも、
★.(中華民国が日本に対する賠償を放棄したという)事実に変更を加えることは難しく、承認せざるをえなかった
と論じた。

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◆解説◆
 中華人民共和国は、1949年の同国の成立にともない、
 中国の正統政府は「中華民国から中華人民共和国に代わった」
と認識している。
 つまり、中華人民共和国は中華民国の後継国家だ。

 後継国家は基本的に、それまでの国家(政府)の権利や資産を継承する(負の遺産も継承する)。
 従って中華人民共和国は、中華民国が第二次世界大戦の結果とした諸成果を引き継ぐと主張している。
 上記記事は、
 「中華民国が日本に戦争賠償を求められる立場にはなかった」
と主張した。
 つまり、
 毛沢東や周恩来が日本に戦争賠償を要求しなかったのは「好意」からでなく、「要求できる立場になかった」との理屈になる。



サーチナニュース 2016-03-23 09:41
http://news.searchina.net/id/1605499?page=1

中国はなぜ、釣魚島(尖閣)を取り戻せないのか 
答:戦争でコテンパンに負けていたからだ=中国メディア(編者解説付)

 中国語ニュースサイト鳳凰網は22日、中国が尖閣諸島を取り戻せなかったのは、
 「第二次世界大戦時の終戦直前も、中国軍が日本軍にコテンパンに負けていたからだ」
と主張する文章を発表した。
 日本側の見解や発想とは異なるが、若者らを中心に日本に対する排他的民族主義が噴出する現象には懸念を示した。
 フェニックステレビは香港に拠点を置くが、論調は中国大陸寄りで経営者も人民解放軍出身であることなどから、事実上の中国メディアと理解してよい。

 文章は、第二次世界大戦時の日本と中国の国力には圧倒的な差があり、日本軍は戦争後半には太平洋戦線では米軍に追い詰められたが、中国大陸では1944-45年の大陸打通作戦でも、国民党軍を総崩れにしたなどの例を挙げた。

 そして、日本軍を屈服させたのは米軍であり、だから米国が戦後、日本に対する賠償を放棄すると、ソ連も英国も中国も、日本に賠償を求めることはできなくなったと主張した。

 文章は尖閣諸島の問題にも言及した。
 「戦勝国である中国も(自軍が日本に勝利したわけではないため)、日本に対してほとんど発言権を持たない。
 (日清戦争の結果として)喪失した領土の権益を回復することは難しくなった」
と主張。
 毛沢東と周恩来もだからこそ、1972年の国交樹立の際に同問題を「据え置き」にしたのであり、次の指導者になったトウ小平も、(毛沢東らによる)この決定を踏襲したと論じた。

 文章は、多くの中国人、とりわけ若者が
 「中国が戦勝国だったが島を取り戻せなかった」
という歴史的事実を知らず、
 「現在も日本に見くびられている」
と誤解していると論じた。

 文章は、歴史問題などについて
 「中国のプラス面だけ、あるいは一面的な宣伝教育は、若者の精神に非常に脆弱(ぜいじゃく)な面をもたらす」
と指摘。
 教え込まれた内容と現実が合致しないとたちどころに、
 「過激で偏狭な民族感情に満ちた『憤青(怒れる若者)』が大量に出現する」
と論じた。

 一方で、「歴史における中国のプラス面」を宣伝教育しなければ、
 「過去に奮闘した先輩を見くびり、外国に媚びたり民族面における虚無主義が発生する」
と指摘。
 現在の中国では、「憤青」の大量出現と「民族虚無主義」の両極端の考え方の人が増えつつある
と懸念した。

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◆解説◆
 上記文章は尖閣諸島の問題で、日本側とは異なる見解にもとづいている。
 ただし、過去の出来事を判断する際には「客観的な資料/史料が必要」とする主張そのものについては、評価することができるだろう。

 なお、上記文章は中国共産党広東省委員会が主管する雑誌「同船共進」が2013年9月号で掲載した記事の採録。
 中国では歴史問題などについて、しばらく前に発表された文章が、他のメディアに採録される場合がある。
 多くの場合、共産党の意向が背景にあると考えてよい。
 上記文章は、南京事件や尖閣諸島の問題について中国の従来の主張を変更する考えは毛頭ないが、主張を早急に押し通す考えはないとも読める。



ロイター  2016年 03月 28日 16:49 JST
http://jp.reuters.com/article/okinawa-idJPKCN0WU0BF?sp=true

焦点:与那国島で陸自部隊が任務開始、
東シナ海で中国を監視




[与那国町(沖縄県) 28日 ロイター] -
 日本と中国がにらみ合う東シナ海で、陸上自衛隊の沿岸監視隊が任務を開始した。
 中国側の動きが活発化していると懸念を強める日本は、沖縄県与那国島に新設した基地から艦船や航空機の動きを常時監視できるようになる。

 自衛隊は、中国の海洋進出を封じ込むように連なる南西諸島に軍事拠点を増やす計画で、与那国島はその先駆けとなる。

■<「中国側がもう一段エスカレート」>

 与那国島は尖閣諸島(中国名:釣魚島)の南150キロ、台湾の東110キロにある日本最西端の島。中国軍が南シナ海から西太平洋へ出るために通るバシー海峡にも近く、米海軍大学のトシ・ヨシハラ教授は「戦略的な場所に位置する島」と表現する。

 陸自は28日、ここに新設した基地で沿岸監視隊を編成した。
 約150人が駐留し、島の中央部と西部の2カ所に設置したレーダーと、望遠鏡などを使って空と海を監視する。
 飛来してくる通信電波も収集する。
 宮古島のレーダーが使用不能になった場合に備え、
 航空自衛隊の移動式警戒管制レーダーが展開できる用地も確保した。

 強めの陽射しが降り注ぐ中、部隊を指揮下に置く西部方面総監の小川清史陸将から隊旗を受け取った塩満大吾隊長は
 「周辺監視、各種事態の抑止と対応のために与那国監視隊が編成された。
 即時に対応することが求められている」
と抱負を語った。

 米中の対立で注目される南シナ海の陰に隠れがちだが、中国は東シナ海でも積極的な海洋進出を続けている。
 「中国側は情勢をもう一段エスカレートさせようとしている。
 我々はそう認識している」
と、外務省関係者は言う。
 「領土・主権に関わることにはますます態度を硬化させている」
と、同関係者は指摘する。
 昨年11月には尖閣の南側海域を軍の情報収集艦が航行、翌月には機関砲を積んだ海警局の巡視船が日本の領海に侵入するなど、これまでにない動きが確認された。

 中谷元防衛相は「日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなかで、南西地域の防衛態勢の強化を目に見える形で示すものであり、重要な意義をもつ」と、新たな基地配備の狙いを語る。

■<北から南まで情報収集拠点>

 これまで日本の最西端の軍事拠点は、宮古島にある空自のレーダー基地だった。
 それより西側は空白地帯で、海上自衛隊の哨戒機と護衛艦、海上保安庁の巡視船が断続的に監視しているものの、365日24時間警戒し続けることはできなかった。

 陸自は与那国基地の具体的な能力を明らかにしていないが、反射波を利用して対象物の距離や方角を探知するレーダーでは、水平線の先にある尖閣諸島付近の海上の動きまで見通すのは難しい。
 しかし、電波傍受装置で相手の通信を拾うことで中国側の動きを把握できるようになる。

 元陸将補で現在は日本大学で教べんを執る吉富望教授は
 「中国は嫌がるだろう。
 自衛隊が航空機や船の情報をさまざまな機器を使って集めることになり、中国の動きに変化があればすぐに分かるようになる」
と指摘。
 「尖閣諸島で何か起きた場合の活動拠点にもなる」
と解説する。

 防衛省の情報本部が全国6カ所に構える電波傍受施設と合わせれば、北は北海道千歳市から南は与那国島まで、日本列島に情報収集拠点が整うことになる。

 自衛隊は今後、南西諸島の他の離島にも基地を配置する。
 2018年度末までに鹿児島県の奄美大島に550人
 宮古島に700─800人の部隊を、
 それ以降に石垣島に500─600人の部隊を置く予定だ。
 対空、対艦ミサイルの配備も計画している。

(久保信博、ティム・ケリー 取材協力:リンダ・シーグ 編集:石田仁志)



サーチナニュース 2016-03-30 06:49
http://news.searchina.net/id/1606028?page=1

与那国島で自衛隊の沿岸監視隊が任務開始、
中国国防部「外国メディア」通じて猛反発を表明

 与那国で28日に任務を開始した、レーダーなど電子機器も駆使する陸上自衛隊の沿岸監視隊に対して中国国防部が「挑発だ」などと反発している。
 中国国内でも報道されはじめたが、なぜか国外メディアによる情報を改めて紹介する報道だ。

 中国メディアの環球網は29日、
 「日本はレーダーサイトを用いて東市中井を監視。
 中国国防部は日本の挑発に反発」
と題する記事を掲載した。
 だが、同記事は日本側の動きと、台湾メディアによる比較的客観的な状況紹介を長く紹介し、さらに、その他の外国メディアが日本のレーダーサイト稼働を、中国側を激怒させ対立をエスカレートさせると批判的に論じたと主張。

 自国の国防部の意思表明は、記事本文の最後の部分で短く紹介しているだけで、しかも英国のBBCによる報道の引用だ。

 BBCは、中国国防部が
 「日本による中国の領土にたいするいかなる挑発行為に対しても反対を貫く」、
 「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)は中国固有の領土と改めて言う。
 中国の船舶や航空機が関連する水域、空域で活動することは、完全に正当であり合法的だ」、
 「国際社会は日本の軍事拡張に強く警戒すべきだ」
と表明したという。

 中国国防部は書面で、同表明を外国メディアには伝えたという。
 中国軍及び中国政府・国防部は秘密主義の傾向が強いが、外国メディアによる報道を優先したと思われる。
 理由は今のところ不明だ。

 中国メディアも、外国メディアの報道を踏襲する形であれば、報道が認められている模様で、新浪網なども同記事を紹介した。

 中国メディアの中でも、英字メディアであるチャイナ・デーリーは、同情報を引用でない形で報じた。



サーチナニュース 2016-03-30 14:33
http://news.searchina.net/id/1606102?page=1

与那国・宮古・奄美の自衛隊部隊、
「開戦したら簡単に叩きつぶせる」=中国メディア

 中国では沖縄県・与那国で28日、与那国沿岸監視隊が発足したことが大きな関心を集めている。
 中国メディアの新浪網は30日、監視隊設置の「3つの目的」を解説した上で、日本が計画している宮古島と奄美大島に設置する部隊を含め
 「開戦した場合、地上施設は簡単に撃滅できる」
と主張する記事を発表した。

 記事は与那国沿岸監視隊の
★.第1の役割を、「中国の釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)と台湾地区」及び東南アジア地区の空中の情勢をリアルタイムで探ることと主張。
★.次に、日本の本土のレーダーサイトとの連携で、監視の空白地帯をなくすことく挙げた。
★.さらに、戦時には自衛隊機や艦船との情報授受で、進攻能力を飛躍的に高めることと指摘した。

 記事はさらに、与那国沿岸監視隊が収集した情報が、米軍と共有される可能性についてもふれた。

 記事は、日本が南西諸島の奄美大島や宮古島にも部隊を配備する計画で、
 奄美大島の場合には約550人、
 宮古島には700-800人
の警備部隊と対艦・ミサイル部隊が配備されると紹介。
 南西諸島離島への配備は「南西の目」であり「南西の拳」であると表現し
 「第一列島の封鎖を強化することになる」
と論じ、
 南西諸島の離島に配置された自衛隊の88式地対艦誘導弾は、宮古海峡を完全に射程に入れる
と説明した。

 記事はその上で
 「実戦においては、日本が南西諸島離島に配備した部隊の軍事能力は、現状より後退する」
との見方を紹介。
 理由としては、配備された島が小さく、中国に近いこと、さらに配備される装備が多くないことを挙げた。

 記事は
 「もしも開戦すれば、島の地上に露出している固定施設はすべて的だ。
 容易に撃滅することができる」
と主張した。





【2016 異態の国家:明日への展望】


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